特集記事
特集記事

 シニア・ナビ事務局の公認サークル「えいげき倶楽部」のことは皆さんご存知ですよね?CSチャンネル「衛星劇場」とシニア・ナビとのコラボレーションにより誕生したサークルで、昨年は第1回「『男はつらいよ 寅次郎夕やけ小焼け』上映会&交流会」(2016年5月21日)を皮切りに、第2回「歌舞伎めぐりin江戸東京博物館」(2016年7月23日)、そして第3回「秋のホームパーティin中目黒」(2016年10月22日)と、計3回のコラボイベントを実施しました。
 そうした昨年のコラボイベントが大好評を博し、多くの方々から「ぜひ今年もやってほしい」という声が寄せられたことから、皆さんのご期待にお応えすべく、今年も「えいげき倶楽部」×シニア・ナビのコラボイベント開催が決定! 2017年の第1回として、27日に開催された映画「『心に吹く風』舞台挨拶付特別試写会&交流会」の様子をレポート致します。

特集記事

特集記事  映画『心に吹く風』は、「衛星劇場」を運営する松竹ブロードキャスティングの「オリジナル映画プロジェクト」の第4弾として製作され、監督はユン・ソクホ。韓流映画に詳しい人には言わずもがなですが、「冬のソナタ」の大ヒットで知られる監督です。「松竹ブロードキャスティング オリジナル映画プロジェクト」とは、“作家主義”ד俳優発掘”をテーマに立ち上がったオリジナル映画の製作プロジェクトで、第1弾『滝を見にいく』(沖田修一監督)は東京国際映画祭でスペシャルメンションを受賞。第2弾『恋人たち』(橋口亮輔監督)も第89回キネマ旬報映画ベスト・テン第1位ほか数々の映画賞を受賞し、現在は第3弾『東京ウィンドオーケストラ』(坂下雄一郎監督)が全国公開中。そんな映画界でいま最も注目されているといっても過言ではないプロジェクトから生み出された最新作の試写会なのですから、映画好きなら見逃せません。このチャンスを逃してしまった方も、この機会に「松竹ブロードキャスティング オリジナル映画プロジェクト」のことを覚えておいて損はないでしょう。

特集記事

特集記事  今回の特別試写会が行なわれたのは、昨年の「『男はつらいよ 寅次郎夕やけ小焼け』上映会」と同じく、東劇ビル(築地4―1―1)の3階・松竹本社試写室。白い外観の赤いラインが特徴的な東劇ビルは、住所は築地ですが、駅でいえば東京メトロ・東銀座駅から徒歩約1分と、大変便利です。歌舞伎座や新橋演舞場も近くていいですね。試写会&交流会の帰りに立ち寄られた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 その東劇ビルの3階にある松竹本社試写室は、普段は主に一般公開される前の映画を、映画評論家や関連雑誌の編集者、映画ライターなど、いわゆるマスコミやその関係者に先に見てもらうために使われています。つまり、通常なら一般人がここに入ることはできないわけでして、この試写室に入れるだけでも参加する価値はあるといえます。
そこに今回集まった参加者は約50名。定員の8割近くの席が埋まりました。やはりこの上映会も回を重ねて認知度が上がってきた証拠なのか、それとも、今回の上映作が予想以上の関心を集めている、ということなのか、とにかく盛況でよかった。次に開催されるときは、告知があったらすぐさま応募しないと、もしかしたら定員オーバーで入れないかもしれませんよ。何事も早い者勝ち、ということです。

特集記事

特集記事  さて、今回の上映作『心に吹く風』の内容ですが、舞台は春の北海道・富良野。ビデオアーティストの日高リョウスケ(眞島秀和さん)が、高校時代の元恋人・春香(真田麻垂美さん)と偶然の再会を果たすところからはじまります。20年ぶりに出会った元恋人は、すでに結婚して娘もいました。それでもずっと初恋の相手を想い続けていたリョウスケは、彼女をビデオ撮影に誘います。戸惑いながらも徐々に昔の記憶を蘇らせ、まるで失った時間を巻き戻すかのように、再び心を通じ合わせるふたり。思春期の甘酸っぱい初恋の想い出と、厳しい現実を生きる大人の一歩間違えば許されざる恋だけど、心は純愛という切なくも複雑な想いに心がざわつきます。そのざわつきがまさに富良野の野山に吹き渡る風、ということで、その心象風景を美しい大自然で見事に表現した、まさに心に風を吹かせる映画となっています。
 と、まあ、映画の内容についてはこれぐらいにしておきましょう。興味を持たれた方は、6月17日に新宿武蔵野館ほかで劇場公開されますから、ぜひ劇場へ足を運んでください。ユン・ソクホ監督は、「冬のソナタ」で日本に韓流ブームを巻き起こしましたが、「冬のソナタ」は韓国のテレビドラマなので、劇場映画としては初監督作品となります。主演の眞嶋秀和さんは、「ボクの妻と結婚してください」で注目された実力派の俳優です。また、春香役を務めた真田麻垂美さんは、1995年、『眠る男』(小栗康平監督)でデビュー。翌年の『月とキャベツ』で山崎まさよしさんを相手にヒロイン・ヒバナ役を演じ、高い評価を得た女優さん。一時期米国留学などで表舞台から遠ざかっていましたが、2015年に行なわれた本作のワークショップオーディションで印象的な演技を見せて春香役に抜擢され、16年ぶりに女優復帰を果たしました。

特集記事

特集記事  じつはその女優・真田麻垂美さんが、上映後、舞台挨拶として参加された皆さんの前に姿を現してくれたんです! これはサプライズ(告知はしてありましたけど)。ついさっきまでスクリーンの中で物語に登場していた人が、生の姿を見せてくれたのですから、感激もひとしお。今回の上映会の大特典です。そしてさらに驚いたのが、スクリーンの中で春香を演じていた真田さんと、実際の真田さんがまるで別人かと見紛うほど違っていたこと。春香はどちらかといえば丸顔ですが、実際の真田さんはほっそりしたシャープな顔立ち。つまり映画の撮影時には意識的に体重を増やしたということです。これには皆さんもビックリ。真田さんが登場した途端、会場がどよめいたほどでした。それにしても役作りでこれだけ変わるのはすごい。さすが女優さん、というべきでしょう。
 当日は、元キネマ旬報編集長の関口裕子さんの司会による真田さんのミニトークショー、そして参加者との質疑応答も行われました。ミニトークショーでは、撮影の裏話。たとえば、自然がもう1つの主役となる映画なので、心象風景にマッチした映像を撮るために、その瞬間瞬間の偶然を大切にしたこと。登場人物の気持ちを表す天気を待つことが多かったと言い、それだけでも製作の苦労の一端が偲ばれます。人物よりも「空気のほうが主役のシーンがたくさんある」と真田さん。そうした空気感は、「監督の人柄がつくっている」とも仰ってました。というのは、撮影前に行なわれたワークショップで監督と会ったとき、監督の周りには不思議な時間が流れている、と感じたからだそうです。これから本作を観る人は、そういうところも意識して観るといいかもしれません。また、真田さんは実生活では8歳になる娘さんがおられて、その娘さんがこの映画を観るたびに同じシーンで泣く、という話もしてくれました。

特集記事  参加者の皆さんから真田さんへの質問もありました!
 質疑応答では、「撮影期間はどれぐらい?」という質問が。高校時代のシーンの撮影を含めると1ヶ月ほどですが、富良野での撮影は約3週間だったそうです。その間で天気待ちの時間が多くて、思い通りの映像が撮れるかどうかハラハラし通しだったと言いますが、最後の3日間で天気が回復してすべてが撮れて、「運がよかったとしか言いようがない」と、真田さんは仰ってました。
さらに、「体重を増やしたのはなぜ?」という質問も。やはり、役作りとはいえ、これだけ体重を増減させることへの驚きが皆さん大きかったようですね。その答えはこうでした。
「まず、春香が何を大切にして生きてきたか?と考えると、春香は今ある生活を大切してきた人ではないか、と思ったんです。生活を大切にする人は、食事も丁寧につくってしっかり食べる、というイメージが私の中にはあったので、そういう春香の気持ちを自分になじませようと、私自身そうやって毎日の食事を大切にしていたら、自然と体重が増えていきました。最大で10kgぐらいでしょうか」。
う〜ん、これが女優魂というものでしょうね。「その後はどうやって痩せたか?」という質問も飛び出し、真田さんは、「毎日のジョギングが一番ですね。あとはヨガ。朝ヨガをすると、朝日からパワーをもらえて、自分の気持ちをコントロールするのにいいですよ」と、丁寧に答えてくださいました。女優さんとこうしたやりとりができるというのも、今回の上映会ならでは。参加された方は大変ラッキーだったと思いますよ。
 では、メンバーの皆さんに今回の試写会の感想を伺ってみましょう。総じて皆さん、「観てよかった」「素晴らしい作品」「美しい映像に感動した」などなど、高評価でした。その中から一部の感想をご紹介いたします。

特集記事

特集記事ト

特集記事  試写会と、真田さんの舞台挨拶が終わった後は、もちろん皆さんお楽しみの交流会です。今回はいったん東劇ビルを出て、道路を渡った向かいのビルの1階にある「健康中華 青蓮」で。中国料理の国家資格(というものがあるんですねえ)を持った中国人調理師が腕を振るい、化学調味料をできるだけ使わず、日本人の舌にも体にも優しい“健康中華”をコース料理で提供。ドリンクは飲み放題。早速、いつものシニア・ナビの交流会が、いつものように展開されていきます。すでに何度か参加されている常連さんも、今回初めて参加されるメンバーも、誰もが気軽に話しやすく、交流を広げていけるシニア・ナビの交流会。今回は、その前の試写会での上映作品がいわゆる“純愛もの”だったので、作品の空気感が影響するかどうかはわかりませんが、もしかしたら少しはいつもよりおとなしめになるのかな、と思いきや、全然そんなことはなく(笑)、いつもの通り、大いに飲んで、食べて、盛り上がって、皆さん楽しまれていました。写真からもその盛り上がりが少しでも伝わればいいんですが、やっぱり映画のようにはいきませんね。映像で気持ちを伝える、ましてや今回の作品では、登場人物の心象風景を美しい自然の映像で表現する、という難しいことに挑戦し、見事に成功しているのですから、女優さんもすごいけど、監督もすごいです。
 おっと、忘れるところでしたが、交流会の最後に、これも恒例となりつつある、「えいげき倶楽部」から参加者の皆さんへのプレゼントもあったことを付記しておきます。
 今回は、映画『家族はつらいよ2』の招待券を5名に、映画『滝を見にいく』と『恋人たち』のDVDとサイン入りプレスキットを各1名ずつ、計7名に抽選でプレゼントが贈られました。
 ということで、「えいげき倶楽部」(Powered By 衛星劇場)×シニア・ナビコラボイベント2017年第1回「『心に吹く風』舞台挨拶付特別試写会&交流会」は無事終了。第2回は7月22日、「仲野マリ先生に聞く 歌舞伎の“にほへと”(仮)」を予定しています。詳細はシニア・ナビホームページやメルマガでお知らせします。

特集記事

特集記事  いかかでしょうか。映画『心に吹く風』は皆さんの感想を踏まえ、結論として、まだこの作品をご覧になっていないシニア・ナビメンバーの方々には自信を持っておすすめできる、1人でも多くの人に観ていただきたい映画であることは、断言できる作品です。ぜひ、劇場に足を運んでいただきたいと思います。
 また、シニア・ナビのメンバーとして活動をしている「衛星劇場」は、サークル「えいげき倶楽部」でも活動をしています。サークル内で、全国のメンバーが参加できるイベントを定期的に開催しており、参加者には抽選で豪華商品もプレゼントしていますので、この機会にぜひサークルに加入してみてはいかがでしょうか。 サークルを通じて「衛星劇場」と一緒に楽しみましょう!

お申込みはこちら

上部へ