「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」レポート
仲「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」レポート

 シニア・ナビと「えいげき倶楽部」のコラボイベントの第3弾「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」が去る9月30日に開催されました。
 ご存じの方も多いでしょうが、念の為に説明しますと、「えいげき倶楽部」は、「男はつらいよ」や「釣りバカ日誌」をはじめとした松竹映画、日本の伝統芸能である歌舞伎、人気の韓国ドラマなど、幅広いジャンルの作品を放送しているCSチャンネル「衛星劇場」が運営しているシニア・ナビ公認のサークルです。「衛星劇場」は衛星放送のスカパー!やj:COM、全国のCATV(ケーブルテレビ)、インターネットのひかりTVなどでご視聴いただけます。
 その「衛星劇場」が運営する「えいげき倶楽部」とシニア・ナビとのコラボイベントは、昨年5月21日に開催された第1弾『「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」上映会&交流会』を皮切りに、7月23日・第2弾「歌舞伎めぐりin江戸博」、10月22日・第3弾「秋のホームパーティin中目黒」と、昨年は3回の開催。そして今年5月27日には2017年としての第1弾、通算では4回目となる『「心に吹く風」舞台挨拶付特別試写会&交流会』が、7月22日には第2弾、通算5回目の「仲野マリ先生に聞く 歌舞伎の“にほへと” 歌舞伎座ギャラリー見学&交流会付き」が開催されています。
 そして今回、2017年としては第3弾、通算ではじつに6回目のイベントとして行われたのが、「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」というわけですね。もうすっかり恒例のイベントといっていいでしょう。恒例といっても毎回テーマを変え、内容もガラリと異なるので飽きるということがなく、毎回楽しみにされている方も大勢いらっしゃいます。今回、前半の江戸歩きに19名、後半の落語と交流会に28名、総勢35名のメンバーにご参加していただき、楽しいひとときを過ごされました。その様子をレポート致します。

「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」レポート

「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」レポート  これまで沢山のイベントを開催してきた中で江戸歩きは、かねてより要望が多かった企画。落語は、昨年10月22日の「秋のホームパーティin中目黒」で開催して大好評を博し、「またやってほしい」というリクエストに応えたもの。つまり両方ともに要望にお応えして実現した人気企画です。
 当日の集合は午前9時50分、場所は都営浅草線・大江戸線の「蔵前駅」のA0地上出口。地下鉄の出口の前に駐車場がありまして、そこを借りて受付と出発前のミーティング。そのとき、皆さんに各々1ずつ、イヤホンガイドが配られました。後でも言いますが、このイヤホンガイドが大好評。今回の江戸歩きはガイドさんによる案内付きでしたが、その案内の声が、ガイドさんから少々離れていても鮮明に聞こえるのです。今回は参加人数が結構多く、見学した場所の中では、全員が一度に入れない狭いところもありましたが、イヤホンガイドのおかげで「ガイドさんの声が聞こえない」という人はおられませんでした。逆に「ガイドさんの話がよく聞こえてよかった」「ガイドさんがうまかった」という声を多数いただきました。
 ちなみに今回のガイド役は、今年5月27日に開催された『「心に吹く風」舞台挨拶付特別試写会&交流会』で、主演女優さんによるミニトークショーの司会も務められた、関口裕子さんです。関口さんは主に映画関係のお仕事をされている方ですが、時々、街歩きのガイドもやっていらっしゃるとのことです。多才な方ですね。当日のガイドぶりも板について、安心して聞いていられて、江戸歩きの魅力をますます広げてくださいました。
 10時ちょうどに出発です。最初の見学地は「蔵前神社」。勧進大相撲発祥の神社として有名で、この神社を舞台とした落語もあり、古典落語ゆかりの神社でもあります。そう大きくはないのですが、なかなかの威容に満ちた立派な神社です。
 続いて「本法寺」へ。ここには、第二次世界大戦前の時局に相応しくない、ということで、お酒が出てくる噺や廓を舞台にした艶噺など53の落語を自粛、その台本を納めて供養したという「はなし塚」があります。噺を供養するなんて、粋ですよねえ。当時は落語が人々の暮らしの中に生きていたのでしょうね。同寺の外壁には有志の芳名が朱色でたくさん彫られていて、中には皆さんご存じの名前もあったりしますから、今回ご参加されていない方はぜひ立ち寄って、知っている名前を探してみてください。
 さらに、有名なかっぱ橋商店街の入口でもある菊屋橋の交差点を経て、「誓教寺」へ。菊屋橋は、その名の通り、昔は橋だった、という関口さん。こういう何気ないところにも薀蓄は転がっているもので、それも街歩きの楽しさの1つです。「誓教寺」には、かの葛飾北斎のお墓があります。最近は葛飾北斎の娘を描いた映画が公開されたり、墨田区に葛飾北斎美術館ができたりして、北斎ブームの兆しもありますから、ここで北斎のお墓を見ることができて皆さん大変喜ばれていました。意外に狭い小さな墓地にこぢんまりと建っているんですねえ。狭いので全員一度には入れず、半分に分かれて順番に見学です。イヤホンガイドの威力が最も良く発揮された場所でした。いや、それにしても、いいもの見せてもらって、大満足です。
 江戸歩きの最後は「下谷神社」。ときは寛政10年(1798年)、この地で初めて寄席が行われたという由縁の神社で、境内には「寄席発祥の地」の石碑も建立されています。ここまでくればもうお分かりですよね。最初の「蔵前神社」 は古典落語ゆかりの神社、「本法寺」には「はなし塚」があり、終点の「下谷神社」は寄席発祥の地。つまり江戸の中でも“落語”に焦点を絞って設定したコースだったのです。その寄席発祥の地で、これから本物の落語を聴くという、粋なはからいじゃないですか。

今回は特別に江戸歩きの風景をプロのカメラマンが同行して撮影いたしました。
レポートやお写真だけでは伝わらない江戸歩きの良さを映像で、ぜひご鑑賞ください。

「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」レポート

「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」レポート  蔵前駅前から出発し、蔵前神社〜本法寺〜誓教寺を巡り、終点の「下谷神社」まで、約70分かけて歩いた後は、下谷神社の敷地内にある公民館のような建物で、お茶と和菓子の休憩タイム。江戸歩きに参加されていない方はここで合流です。そしていよいよ真打登場! 三遊亭全楽師匠による落語の上演はじまりはじまりぃ〜。
 三遊亭全楽師匠は、1967年東京都大田区生まれ。生まれながらのしゃべり好きで1991年に立川談志に入門、落語の道へ進む。2000年に三遊亭円楽に入門し、2年後に真打に昇進。現代的センスを持ち、風貌も現代的だが、昔ながらの気骨と気配りの精神を兼ね備える。豊富な情報量が魅力の華ある落語家として活躍中。とまあ、これはプロフィールそのままですが、実際にお目にかかり、着物を着て口座に上がったお姿は真打の落語家そのもの。さすが、としか言いようがないですね。
 さすがといえば、落語には本題に入る前の枕(前説)がつきものですが、これもまたさすが、の上手さ。三遊亭一門の兄弟子にあたる三遊亭圓楽をいじったり、時事ネタをさりげなく織り交ぜてきたりと、軽妙洒脱な話術で聴衆をぐいぐい惹きつけます。
 そうやってじっくりと枕で盛り上げ、座を温め、つかみはOK、となったところで、本日のお題目「壺算(つぼざん)」のはじまりです。古典落語の演目の1つである「壺算」については、落語に詳しい方なら当然ご存じでしょう。でも、これを読んでくださっているメンバーの皆さんの中には、知らない、という方も多いですよね? 当日も、落語をはじめて聴いた方はもちろんですが、落語は何回か聞いたことあるけど、「壺算」は知らなかった、という方が多くいらっしゃいました。そこで、「壺算」を知らない方のために、ここでその内容を説明しようかとも思いましたが、やっぱりやめときます。いくら古典落語でもネタばらしは粋じゃありませんから。興味のある方はぜひ、ご自分で調べて、実際の落語も聴いてみてください。情報は「えいげき倶楽部」で入手できます。まだ「えいげき倶楽部」に入会していない方は、この機会にぜひご入会ください。


「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」

「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」  三遊亭全楽師匠による落語をたっぷりと堪能した後は、お待ちかねの交流会です。今回は落語を上映した会場にケータリングで食べ物や飲み物を持ち込んでの会となりましたので、移動する必要がなく、そのまま宴会に突入です。高座を終えた全楽師匠も参加し、各テーブルを回ってメンバーと談笑していました。普通の落語の会でしたら、落語家とこうして直接話ができるなんてことはないでしょう。ところがこのイベントでは、いま高座を務めたばかりの落語家さんと、膝を交えて、お酒を飲みながらお話することができるわけです(全楽師匠は次の仕事があるのでお茶を飲みながらでしたが)。これもシニア・ナビ×えいげき倶楽部のコラボイベントの特典の1つです。
 ではここで、いつものように、参加された皆さんからいただいた感想を列挙します。「江戸歩きのガイドさんがうまかった」(ロンさん)、「初めて参加したけど、面白かった」(ルネさん)、「落語は滑舌がよくて聴きやすかった」(あじさいさん)、「落語は話が上手だし、時事ネタもうまく盛り込んで、さすが真打ですね」(ベリーローズさん)、「江戸歩きも落語も両方満足させていただきました」(慶喜さん)、「落語の上演場所に下谷神社というのがいい。価値がある。めったにできない経験をさせてもらった」(悪乗りオヤジさん)、「他のオフ会では年代差があったりするが、この会ではほぼ同世代が集まるから安心」(kogumaさん)、「初めての参加だけど、飲み会は最高です。また来たい」(タイコさん)、「時代劇が好きなので、今日歩いた中では北斎が一番でした。この辺りは観光資源の宝庫ですね。落語も江戸言葉を学べてよかったです」(にこ丸さん)
 とりあえず以上、かいつまんでのご紹介になりましたが、皆さん、今回も大いに楽しんでいただいた様子がよく伝わってきました。
 次回は11月19日(日)、「シニア・ナビ大文化祭2017」を予定しています。会場は東京都千代田区神田淡路町の「ワテラスコモン」。実施企画は「特別試写会」、「落語」、「歌舞伎講座」、「折り紙教室」、「そば打ち体験」、「絵画教室」、「写真教室」などなど、詳細はシニア・ナビのホームページで公開・募集を行っています。しっかりチェックして、11月19日には皆さんで集まって、めいっぱい楽しみましょう! スタッフ一同、ひとりでもでも多くの参加をお待ちしております。
2017年11月19日(日)「シニア・ナビ大文化祭2017」の詳細はこちら

「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」レポート

「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」レポート  いかかでしょうか。ご覧頂いたとおり「江戸歩きと落語のひととき(交流会付き)」は大盛況で幕を閉じました。
 今後も「えいげき倶楽部」とコラボしてイベントを開催していく予定となっておりますので、まだ参加されたことのない方はぜひご参加ください!
 また、「えいげき倶楽部」はシニア・ナビのサークルでも活動を行っています。全国のメンバーが参加できるイベントを定期的に開催しており、参加者には抽選で豪華商品もプレゼントしていますので、この機会にぜひサークルに加入してみてはいかがでしょうか。 サークルを通じて「衛星劇場」が繰り広げる様々なエンターテインメントをみんなで一緒に楽しみましょう!
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