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50周年記念旅行物語―2 

2018年06月16日 外部ブログ記事
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乗船の際、一人ひとりに一枚のカードが渡されて、それが船室のドアの鍵の役目も果たし、船内での買い物や飲食のすべてがこのカードで済まされる。会計は下船前に清算すればよい。便利なカードだが、意気揚々と部屋へ入ろうとしてハタと困った。カードを差し込む場所が見当たらない。説明書をよく読んでいないと家人はむくれる。近くにいた船員を呼んで質問する。どうやらあちこちで同じような事件が起こっているようだった。何のことはないドアのノブにこのカードをかざすだけでドアは開く仕組みになっている。田舎者は困ったものである。ずいぶん昔にホテルで同じようなことがあった。その時は、部屋に入って電気のスイッチを探すが見つからない。暗い部屋で「只今考え中」と、心を落ち着けて深刻になったが、入口のすぐそばにカードを置く場所があり、そこにカードを置くと部屋の電気が点く仕組みだった。こういう進歩発展は有難迷惑、と心の底で憤慨しても始まらない。最先端の仕組みについて行くしかないのだった。
 
まず部屋に入って驚いた。ベッドの上にカードが置いてあり、「金婚式、心よりお慶び申し上げます。いつまでもお二人の幸せな航海をお祈りいたします」という船長直筆のサイン入りカードに思わず感激したのだった。そしてこのカードをディナーの受付に見せると、用意された席に案内され、その席には私たちの他に2組の金婚式組がすでに着席していた。メインホールは何名着席できるか想像もつかないほど大きい。予定変更でかなりのキャンセルがあり二度に別れて食事をする予定が一回になっていた。スペシャルワインを飲みながら次々に運ばれてくる料理に家人のご機嫌も悪いはずはなく、楽しいひと時は静かに経過していった。やがて3人のバンドマンと制服を着た人物が現れ「おめでとうございます」といって大きなハート形の輪を渡してくれた。そのハートの中に納まった二人をカメラマンが撮影する。この写真は後に船長のメッセージが書かれた皮のケースに入れられてプレゼントとされた。バンドマンの演奏は「ラブミーテンダー」家人が大ファンだったエルビスプレスリーのヒット曲。会場から拍手が起こる。何とも恥ずかしいやら気持ちがいいやら、緊張した自分がどんな顔をしていたか覚えがない。
 
ディナーのメニューは、
アオリ烏賊のバジル風味と新じゃが芋のコンフィ
ホワイトアスパラガスのグリエと生雲丹 黒コショウ風味のルッコラソース
枝豆と玉蜀黍のポタージュ
舌平目と天使の海老のベルモット風味サフランソース
シークワーサーのシャーベット
熊の牛サーロインのステーキ 生山葵と温野菜
自家製フルーツパン バゲット
メロンとさくらんぼのミルフィーユ
 
こういうのは食べるのに緊張する。左右に置いてあるカトラリーを家人の方をちらちら見ながら何食わぬ顔で真似ながら食べているが、ついついワインのおかわりもピッチが早くなる。家人の説明にも頷きながら分かったようなわからないような、まあ、上等の料理には違いないと思った。後で分かったが、このワインは別料金で一杯1100円也。こともあろうに私は5杯も平らげていた。ああ、愛しの赤ワイン!
 
船が大きいせいか動いているのか止まっているのかわからない。その後、この船は東京湾に錨を下ろして停泊していることが告げられた。台風の余波で伊豆諸島周遊が出来なくなり、停泊したままの船で過ごすことになった。安全を第一に考えたうえでの判断に従うしかないが、まあこういうことも思い出の一つになるだろうと私たちは船上での楽しみに集中することにしたのだった。・・・つづく
 
 
 

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