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平成の虚無僧一路の日記

村野藤吾の椅子 

2012年02月11日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



「建築をやるなら、まず椅子の設計をやりなさい」と
村野藤吾は云う。「住まいでも職場でも、人が長時間
留まるのは《椅子》の上。快適さを感じるのは椅子の
良し悪しだ」と。

村野藤吾は、各役員室、応接室、会議室、大会議室、
食堂や喫茶室の椅子まで、全部自身でデザインされた。

大会議室の椅子など、肘掛や脚の部分がアールを描き、
実に繊細。今にも折れそうに か細い。すぐ壊れや
しないかと誰もが心配した。

村野藤吾はいう「繊細で華奢(きゃしゃ)なものこそ、
大切に扱われ、長持ちするのだ」と。

なるほど、小学校の椅子など頑丈に作られているが、
扱いも乱暴になり、すぐ壊される。すぐ壊れそうな
ものは、丁寧に大事に扱おうとする心が働くものだ。

大会議室の椅子は、平成5年まで30年使われていた。
私が名古屋に転勤になる直前、さすが、ニスも剥げ、
布の部分もほつれが目だってきたので、全部廃棄し
取り替えられることとなった。

新しい椅子は、村野の設計した会議室にはそぐわない 
がっしりした色気もないものだった。

村野藤吾のデザインした椅子が廃棄処分されると知って、
私は2脚もらい受けた。それが今2脚、私の部屋に
鎮座ましましている。村野藤吾の遺品だ。

村野藤吾の意匠が次々と壊され、無くなっていくのを
私は断腸の思いで見聞きし、千代田生命と決別したので
ある。

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