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昭和2年生まれの航海日誌

勝さんの武勇伝と落ち鮎 

2012年08月31日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


         (大阪 南港のカヤノキ)
 
 

 高く美しい枝を伸ばした好きなカヤノキが道筋にある。
 この木の実が落ち始めると、私は秋を感じる。

 まだ耳の奥には蝉時雨が残っているようでもあり、アキアカも
目に映っていないのに。

 夏休みは終わる。宿題はあったのであろうか。
 9月朔,2日が休みであるので、これはいいプレゼントに
なる。

 何のことはない、遊び放題過ごした自分の夏休みを想い浮
かべただけのことである。
 夏休みは一生の思い出になっている。

 落ち鮎が来ている頃だ。川へ走った。大きいが元気なく
泳いでいるの引っ掛けた。

 その時、井手の方から滑り落ちてくる男を見た。手足に
擦り傷を負い、口鼻が青いコケで詰まっていた。心配する
より、笑いが先になった。

 その男は勝さんではないか。
 勝さんは、家に来て農作業を手伝ってくれる人で、他人様の
ような気がする人ではなかった。

 あるとき、父とこんな話をしていた。
 軍隊から帰って、まもなくのころ、街で飲んでいたら、どう気を
損ねたものか、三人組の一人にボカスカ殴られた。腹は立ったが、
ここでは分がない。

 表に出て,薪を懐に入れて、待ち伏せた。
悔しさもあるが、根気のある用意周到のやり方だ。

 出てくるなり一撃を食らわした。
「ぎゃー」と叫んだが、うんもすんもあるものか、すかさずもう
一撃を加えた。他の二人はたじろいた。

 鬱憤が晴れ、意気揚々として、暗い畷を歩いて帰った。
 報復があるに違いがない。
床につく前、斧をまくらもとにおいて寝た。

 その晩は来なかった。
翌朝、きた来た。本人はこなかったが、仲介人がやって来ている。

”喧嘩両成敗”では収まらなかった。相手が怪我をしているので、
膏薬代として,工面してきた五円を取られた。

 それからは、街へ行くのも迂回した。

 酒好きで、この程度の名物男はその当時どこにでも居た。
 「竹島」「尖閣諸島}で誰しもが激昂するが、ここは政府、識者の
いう事を守るのが日本の道と信じたい。

 しかし、いくら言うても理解できない相手には、ゴッツーンと
やって、五億円の膏薬代では収まらないものだろうか。

 戦争が始まるようなことはないだろう。
 怯み、たじろがせるくらいの、腹はくくるべきだ。

 勝さんに聞いてみたいが、もう、居ない...

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