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紙芝居・殿様の茶碗 

2013年05月03日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


この「とのさまのちゃわん」の原作者は、日本のアンデルセンとも言われた小川未明です。
 



 
 ある町に焼き物の名人がいました。
そこへ役人がやって来て「殿様が使う茶碗を作って欲しい」と云うことで、
名人が腕を振るい、これ以上薄く出来ないほど軽くて立派な茶碗を作り
お城へ行きます。
 
役人は「この色つやといい、手に持った感じといい、まことに 見事であるぞ」と
    早速殿様に献上します。
 
ところが、お食事をされる度に、殿様はいつも手を焼くような熱い思いをされた。
「良い茶碗を使うためには、このような苦しみをせねばならないのか、それとも、
 家来達が わしに、苦しみを忘れてはいけないという 戒めか?」我慢強い殿様は、
 あれこれ考えました。
 
ある時、殿様は狩りに出かけられましたが、山奥の村はずれで日暮れになってしまい
一軒しかない粗末な百姓家に泊まることとなりました。
そこのおじいさんは囲炉裏に火をいっぱい炊いて部屋を暖め、そして、
心を込めてお雑炊を作りました。
 
殿様はとても満足され、そして手にした茶碗をつくづくご覧になり
 「これ爺よ。そちは、まことに良い茶碗を持っているのう」
 
おじいさん「まことに粗末な茶碗で恐れ入ります」
殿様「何を申すのだ、心からもてなしてくれて わしは ありがたく思っている、
   この茶碗が気に入ったぞ。
   この茶碗を作った者は第一に使う身になって作っている・・・」
 
何日か経って、殿様の茶碗を作った名人が城へ呼び出されます。
名人は「いつか作った茶碗に、おほめの言葉をくださるのかな」と、
    浮きうきしながらお城へ上がりました。
 
殿様「わしのために、見た目には誠に上品な茶碗を作ってくれたが
   使う者のことを考える親切心が無いと何の役にも立たない、
   お前の茶碗が薄すぎて、ご飯を入れると熱くてもてないのじゃよ」
 
名人は「お殿様 おそれいります」と 深く頭をたれました。

そして、それからは誰にでも愛される使い易い茶碗を作る人になったと云う事です。
                               − 終り −
 
  
紙芝居ボランティア承ります、遠慮なくお問い合わせください。
お問い合わせEMail : nijinohikidashi-kai@yahoo.co.jp
 

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