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人生いろは坂

終わってみれば春 

2014年03月26日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 二日間にわたる「ヤオヨロズ」の公演が終わった。終わってみれば「あっと」言う間の二日間であった。公演は二日間だったが
実は長い長い練習期間があった。特に主役や準主役の若者達には特別な練習日があり、通常の練習日も夜遅くまで練習に次ぐ
練習だった。

 私のようなものにさえ、終わってみればぽっかりと穴が開いたような空虚さを感じるのだから、彼らの心の中に去来する思いは
どのようなものなのだろう。終わって「ほっと」した反面、その虚しさは格別なものではなかろうか。つい今日も練習会場へと
そんな日々ではないだろうか。

 巷の評判は上々であった。会う人ごとに「良かったよ」「あんな舞台が児島で見られるとは思ってもみなかった」等々。実に
うれしく誇らしく思う日々である。続けられるものなら劇団を組んでツアーにでも出たい気分である。それくらい出演したものも
観てくれた人も感慨深いものがある。

 ただ一点「長かった」と言うのも特に高齢者から聞かれる言葉である。長時間、固い椅子に座っている苦痛は楽しい舞台だった
反面、実に気の毒なくらい多くの人から聞かれる言葉である。三時間は長い。その三時間を二日間に四回も行った。リハーサル
と本番である。

 ともあれ多くの人に特別な印象を残して「ヤオヨロズ」は終わった。練習の集大成が二日間に凝縮されていた。毎度のことながら
前日のリハーサルの時まで何度もダメだしがあって遅々として劇は前に進まなかった。これで公演当日は大丈夫なのだろうかと
危ぶまれたが、その不安をかき消すように当日の朝に行ったゲネプロでは見事な出来栄えであった。

 出演者と舞台裏をしてくれた大道具係りの心が一つになった瞬間であった。演出家に言わせれば舞台は一度限りのはかないものだと
言うけれど「うたかた」のように見えて、実は出演者は無論のこと、このミュージカルに関わった多くの人の心に強く印象に残る
ものを生んだのではないだろうか。

 そして人と人の出会いがあって、別れがある。それぞれが日常に戻り、あるものは就職先へ、あるものは進学へ、あるものは
次の人生への旅立ちんの準備にと夢の世界と現実とが交錯する春となった。

 実は、同じことが3年前にもあった。この年は東日本大震災と言う格別な事件があった年でもあった。様々な人の人生を大きく
狂わせるような事件でもあった。この年に甘えっこの幼稚園児だった子は「ヤオヨロズで」では三年生。やがて四年生になろうと
している。子供たちの成長は早い。次回があるのかどうか分からないが、あるとすれば三年先か四年先か、そしてわが身の明日も
定かではない。

 さて、我に返って見ると周辺はまさに春であった。クリスマスローズが既に満開となり、早かったサクランボの花は終わっていた。
そして沈丁花が咲き、レンギョウが咲き、早咲きの桜がピンク色の花びらをのぞかせている。何もかもが一気に春に向かって走り
始めた。長く冷たい冬を忍んできたエンドウやソラマメが一気に茎を伸ばし、玉ねぎが勢いを増している。

 ここのところ日一日と気温が上昇し、寒さを感じさせない。つい先週まではダウンジャケットが必要だったのに。現実に戻って
見れば多くの仕事が山積みになっている。どれから手を付けようか、現実は待ってくれない。こうして今年も去っていくのだろうか。
ともあれ一日一日を大切にしながら心赴くままに行動し過ごせていけたらいいなと思っている。

 「ヤオヨロズ」のみなさんご苦労さん、そして観に来てくれた多くの皆さん本当にありがとう。

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