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北軽井沢 虹の街 爽やかな風

過程を見つめ直すとき 

2011年02月22日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
ニュージーランドで大きな地震があり、すでに65人の死亡が確認されている。多くの日本人も巻き込まれている模様である。このような時には、こんなに平和な一日でいいのだろうかと思ってしまう。どうぞ被害がこれ以上広がらないことを祈っている。
 
今日は、週に一度の買い物日。今日もまた佐久まで足を延ばした。
とても天気が良く温かい一日となった。さすがの寒がりも衣類を2枚ほど減らしたが、軽井沢から御代田、佐久とだんだんと気温が上がり、汗ばむほどの陽気になり減らした衣類は正解であった。いつもながらの美しい景色は、写真に現れているが、もう何も言うことがないほどの風景である。
 
日本芸術院会員の画家・絹谷幸二氏は、私と同い年生まれであるが、産経新聞に「アートな匙加減」というコラムを載せている。絹谷氏の文はテンポがよく分かりやすい。芸術家であるにも関わらず幅広い見識の持ち主で彼の文章は、いつも感心させられる。
以下、そのコラムから「過程を見つめ直すとき」を紹介しよう。
 
過程を見つめ直すとき
 
医学用語で「プラシーボ」という言葉がある。これは偽薬を用いて患者を治癒するという夢のような話しで、何やらトリックアートの世界と共通するところがあるようだ。
たとえば名医から、「この薬は大変よくきく薬で、ぜひ飲んでください」と渡された薬が単なる「うどん粉」であっても、患者によっては症状が改善してしまうケースがある、というのだ。
古来、病は気からというが、人間には自然に自分自身を治癒する能力があり、暗示によって、この治癒力が働き出す、ということなのかもしれない。近代医学では推し量れない、生命の神秘が目に見えないところで働いているのだろうか。
 
このような現象は今日の新しい医業の研究課題となり、ドイツあたりではまじめにその効用が研究されているという。なにやら呪術めいても聞こえるのだが、今日の行き詰まった社会状況を見ていると、案外こんなところに現状を打破する突破口があるのではないかとも思われる。
喧噪の都会を離れ、南海で一人自然を心おきなく描いた田中一村(1908〜77年)の作品や、アフリカの原始美術に共鳴したピカソ(1881〜1973年)など、太古の自然にかえったところにこそ真実があり、われわれの再出発点もあるに違いない。現代人が見失った、はるか彼方の大過去にこそ、本当の新しい未来が見いだせるのではなかろうか。
 
というのも、近代では、政治、経済、医学などあらゆる分野で常にエンドポイントでの優秀が重きをなし、GDP(国内総生産)などの数字を追い求める結果、そこに至る過程は度外視される場合が多い。
医療の現場でも「その人を死から救えたか否か」を判断の基準とするあまり、その人の死に至る過程は顧みられず、薬漬けになって苦しんだり、また、“チューブ人間”となって最終章を台無しにする傾向も見られる。死を押し止めることも大事だが、その過程で、真の幸福がもたらされたか、満足と喜びがあったか、貧しくとも美しかったか・・・などの視点はなくてはならないものだろう。
 
技術の進歩、発展によって、“最終点”の数字は果てしなくつり上がっていく。しかし、そうした数字ばかりを追い求めていると、われわれの本質や自然から、少しずつ遠のいていってしまう。人の営みというものは、過程の中にこそあるのではないだろうか。
 
芸術文化の華咲くフランスのサルコジ大統領は、このことに早くも気付いているようで、アメリカ型のGDPの追求には限界があることを悟り、生活の質や満足度を押し上げる方向に転換させようとしているとも聞く。
プラシーボのエピソードが指し示すように、私たちは結果を追い求めすぎて、本来自分たちが持っている能力、自分たちの本質を見失っている可能性がある。結果をいったんは脇に置き、そこに至る過程を見つめて、自分の本質や自然の姿を再確認すべきだろう。無理に収穫量を増やせば、畑はやせ細るものだ。気持ちを前向きに地味を肥やしていく。そこからは、医療や芸術、農業、そして国を支えていく人材と、多くの価値ある作物が育つに違いないのだ。
 

 
この文の冒頭に医学用語の「プラシーボ」が出てくるが、ここに一冊の本を紹介したい。
 
ノーマン・カズンズ著 「笑いと治癒力」
 
私は、常日頃から、「怒りは身体を害する」「笑いは健康に良い」と云うことは感じていた。
この本は、著者ノーマン・カズンズが、主治医の理解ある協力を得て、不治の難病である「膠原病」から見事に生還した実体験をもとに、患者と医師の信頼関係、長寿と創造力の関係、プラシーボ(偽薬)について、痛みの効用、また、ホリスティックヘルスと治癒について言及しています。
この本は、1981年「死の淵からの生還」というタイトルで講談社から単行本として発行され、1984年に「500分の1の奇蹟」というタイトルで文庫化、2001年に「笑いと治癒力」というタイトルに変えて岩波書店から発行されたものです。
「生命力というものは、地球上でもっとも理解されていない力かもしれない」と著者は云っています。
21世紀を生きてゆく人間として、何が大切か?
健康な人も、若い人、老いた人も是非一度読んでもらいたい一冊です。
1050円の本ですが、この本に出会えた事は、お金には代えられない価値があると思います。
「読書」で感動を受けることも「健康」に良いのではないでしょうか?
 
 

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