人間観察そして恋そして小説も

230話 歌麿の話その3 

2017年02月05日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

「素晴らしい」美里が手を叩てゆいを見た。「あなたの言葉を疑ってたわけではないけど、 たったこれだけの情報でここまで推理する とは凄い人ね彼って」本気で驚いている。歌麿はかまわず話を続けた。「利益はもう一つあります。私の仲間が、いえ、 正確にはあなた方が選んだ私の仲間が湯原博 士を追いかければ、必然的に地球に残ってい るあなた方のお仲間の何人かが、湯原博士の 追跡に行かなくてもよくなります。行先はエ ポック星といえど過去のエポック星です。無 事たどり着ける保証もありません。その点私 達が行けば、たとえ最悪死のうとも、元々死 んでいたのですからさほど後悔もありません しね」美里の表情は少し蒼ざめているようにも見えた。歌麿の言ったことが図星だったのだろう。「先程あなた方は仰いました。湯原博士追跡で 既に多数のお仲間をなくしたと、おそらく美 里さんの本意はこちらの理由だったのではな いかとも思います」「軍隊のご経験は?」美里の問いに「まったくありません」「指揮官の思惑を見事にいい当てられ、ひょっ としたら指揮官のご経験があるのではと」苦笑する美里は、ゆいを見た。「あなたもそう思ったのね」ゆいは唾を飲み込むと、ゆっくりうなづいた。「湯原に仲間が一人、また一人と倒されていく時 のあなたの表情がもう、耐えられなくて」「ふふ、部下に同情されるようじゃ、指揮官失格ね」美里は首をふった。  続話→   にほんブログ村 心理学 ブログランキングへ

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