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無宗教で 

2017年07月13日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

主人は、「普通に」がモットーの人だった。

とんがったことが、嫌いだった。

でも争うのは更に嫌いだったので、折に触れてとんがる私に、ずっと付き合ってくれた。


だから、葬儀にしても、主人は何も言わなかったけれど、普通にしたかっただろう事は、わかっていた。


でも現在、私の気持ちは、基督教に限りなく近いところに居るので、せっかく縁故のないこの土地に住んで、新たにお寺と繋がりを持つのは避けたかったのだ。


昨年の今頃だったか、主人に「かーさんは(私のことです)すぐ頭が真っ白になるタイプだから、葬儀場はあらかじめ調べておいた方が良いよ」と言われた。

その時に私が「無宗教でやりたいと思っている」と答えると、何も言わなかったけれど、ちょっとムッとした感じがあった。


常々、アンチ基督教の主人は、私が時折教会へ行くのを快く思っては居なかった。

若い頃は、「クリスチャンになるんだったら、離婚してからにしてくれ」とまで言っていた。


家庭を壊してまでの強い意志もなかったから、教会とはずっと、ヨーロッパ旅行でオルガンを聴きに行く程度の繋がりしか、持って居なかったのだが。


当地に越してきて以来、教会の様子は何となく調べていたが、、主人が退職した頃に。

「これからは、毎日が日曜日、という生活が始まるから、教会に行こうかな・・」と言って見ると。

主人はきっぱりと「行く事に反対はしないけれど、俺を巻き込まないでくれ。宗教は、気づかないうちに家庭内に入り込んでくるものだから・・」と言った。

主人は普段、余りきついことは言わないが、一度言ったことは、余程の事が無い限り撤回しない、という強い意志を持った人なのだ。


それからは、月に一度か各月くらいに、教会に顔を出したけれど、主人と共同生活をしている限りは、無理をしない、と自分で決めた。

それは、主人が病を得た頃、でもあった。


葬儀場に関しては、その後、子供達が遊びに来たときに、相談してみた。

娘は、無宗教に反発を感じた様だった。

何よりもファザコンの娘にとって、お父さんが望んでいない、というのが問題だったらしい。

しかし、すぐスマホで調べてくれて、「無宗教で葬儀をすると、埋葬出来ない墓地もあるらしいけれど、お墓はどうするの」と言う。

我が家の墓地は、主人の父が亡くなった時に、札幌に住む母が建てて、お盆の度に皆でお参りした思い出のある場所だ。


母が亡くなってからは、納骨以来、主人の体調が悪くなって墓参していないけれど、当然主人は其処に入りたいだろう・・。


私は、何しろ気がとがめていたので、子供達が東京に帰った後、その墓地に電話してみた。

大きな霊園なので、宗教に拘らず受け入れます、という事だった。


そういった流れが、一年前からあったので、主人が亡くなった時には、無宗教で葬儀を行うのは、家族の間で一致していた。

子供達にとっては、これから一人暮らしとなる母親が、どうやって過ごしていくのか、という事の方が、大きな問題だったのだろう。

「牧師さんのお話を聞きに、毎週教会へ行こうと思って居る」という、これからの未亡人暮らしに、彼らはちょっとホッとしているのだと思う。


葬儀の時、親族だけが集まっていた席で、「この後、法事とかは無いので、納骨の時に又、集まって戴けますか」と、訊いてみた。

姉一家も、妹夫婦も、一族の殆どが札幌に住んでいるので、誘いやすかったこともあった。


かねてより、お墓が遠い、というのは私には大きな障害であった。

でも、考えてみれば、一人暮らしの身軽さ。

時には気分転換を兼ねて、ひょいと思い立って飛んでいく場所としては、札幌は中々素敵な街だ。


主人と机を並べて学んだ中学も、札幌だし・・。



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彩さん

シシーマニアさん

ありがとうございます。

冠婚葬祭は、伝統や慣習があるので、難しいですね。

我が家の場合は、たまたま縁故が殆ど無い場所に住んでいるので、その点はやりやすかったですけれど・・。

葬儀はともかくとして、想定外の事務処理が次々と出てきて、てんやわんやです。

2017/07/15 10:55:25

コメント、途切れて…

彩々さん

失礼しました。
姉のPCから打ってます。

使い勝手が悪く、変な変換なので
また、帰宅したら改めてシシーさんに
ミニメでも差し上げますね。

2017/07/15 06:05:42

只今、帰郷中です

彩々さん

おはようございます。

大黒柱である夫が亡くなると
葬儀、お墓と、慎重をきさな
ければならない問題が矢継ぎ早に
起こりますね。

うちはカトリック形式の葬儀で
教会で執り行い私は分骨しておいた主人のお骨を
10年も手元に置いていました。
その間、ずーと悩みながらです。

2017/07/15 06:01:50

れつさん

シシーマニアさん

コメントありがとうございました。

基督教の葬儀は、信仰心を持って居る人達の集まりで、良いなという印象があります。

一足先にあちらへ行く人を見送る、というのが伝わって来て・・。

でも、何処の教会で執り行うか、色々とあるのでしょうね。

私より大分お若いれつさんですが、同じ時期に札幌に住んでいたことがあるのですね。

何だか、嬉しいです。

2017/07/14 09:29:30

Reiさん

シシーマニアさん

札幌は、お洒落な街ですよね。

私の様に、昔の素朴な札幌を知っている者にとっては、大都会になってしまった寂しさもありますけれど・・。


無宗教の葬儀は、斎場の担当者がとてもよくやって下さって、私達の印象としては満足しています。

期せずして、音楽葬になりましたが、我が家らしかったとも思ってます。

2017/07/14 09:22:14

こんにちは。

れつさん

私は、両親も祖母もクリスチャン。(私も)

母の時は、父が当時住んでいた静岡の教会で式を執り行いました。
父の時も、同じにしたかったのですが、叔母たちが都内の自分たちの教会で執り行うことを決めてしまいました。

こんなことなら、事前に本人の意思を確認しておけば良かったと、今でも後悔しています。

私は、父の仕事の関係で3歳まで札幌にいたらしいです。

2017/07/13 17:30:20

無宗教

Reiさん

私の伯父の葬儀も、無宗教でした。
堅苦しいことがなく、コーヒーとケーキで、伯父の思い出を語り合った、とても良い葬儀だったと思います。

先日、札幌へ行き、テレビ塔に昇りました。
札幌はとてもきれいないい街ですね。

2017/07/13 13:00:05

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