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踊りのリズム 

2018年09月13日 ナビトモブログ記事
テーマ:音楽

久々に顔を見せた生徒の、レッスン。


まず一曲目は、ショパンのマズルカから、始まった。


私は、あるときから、マズルカを学ぶことをやめてしまったのだ、40代くらいかな。

マズルカやポロネーズは、所詮民族舞踊が基本だから、日本人の私にとって、身体で理解するのは殆ど不可能である。

でも、ポロネーズは、当時教えていた音大で、時折試験の課題曲になったりするので、出来るだけ情報は集めることにしていた。


主人には、ポーランド人の親友が居た。

勿論音楽家では無いので、あまり彼に問い尋ねることはしなかったけれど・・。


一度、彼の友人達が、夫人同伴で東京にやってきた時。

旦那様達が仕事をしている間、私が奥様達を案内したのだが、その時の雑談で、「ポロネーズとか、マズルカを踊った事は、ありますか」と聞いてみたのだ。

すると、「ポロネーズは、一度だけ踊った事があります」と思いがけなく、口を揃えての答が、戻ってきた。


どうやら、大学を卒業する時のパーティで、ポロネーズを踊るのが、その人達の間では習慣であるらしかった。

学生さん達は皆、ポロネーズを踊るのは初めてなので、半年くらい前から講習があった、という話であった。


それから、なるべくポーランドの人に出会うと、ポロネーズ体験を訊ねたけれど、どうやら私が出会った人達にとっては、卒業時に踊るのが、共通体験であるらしい。


あるとき、大きなパーティで、丸テーブルを囲んでお食事をしていた際に、私はまたもや、ポロネーズ談義を持ち出した。

何か、手がかりが掴みたかったのだ。

隣りに座っている、若い男性に向かって、

「例えば、この曲だったら」と言って、有名な英雄ポロネーズを小さな声で鼻歌のように口ずさんでみたら・・。


テーブルを囲んでいる、周りの人達が私の声を聞きつけたらしく、一斉に、まるで顰蹙を買ったかのごとく

「ポロネーズは、もっとゆっくりのテンポで踊るんだよ」と、たしなめられた。

パーティだから、ちょっと軽く歌っただけなのに、と心の中で思いながら、でも皆さんのポロネーズに対する認識に、私は圧倒されてしまった。


すると、隣の若い男性が、

「ポロネーズは、三拍子だけど、一拍目で深く膝を折り曲げるんです。」と、テーブルの上で指を折り曲げながら、説明してくれた。



舞曲だから、踊る動きに合わせて、曲は出来上がっていくのは、当然の成り行きである。

本来、クラシック音楽は、西洋からの外来作品故に、難しさは色々あるけれど、特に民族舞踊の曲は、踊りそのものを知らなければ、リズム感は把握出来ない。


そんな昔話を思い出したり、今日はとても楽しい時間の過ごせた一日であった。


来年の春のコンサート計画も、決まった。






 



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