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絶望のさまよい「女は二度決断する」 

2019年03月24日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


「女は二度決断する」 2017年 ドイツファティ・アキン監督の「女は二度決断する」は、実に見ごたえがあり、テンポのいいサスペンスも感じられるストリー運び。テロ行為による白昼起こった爆発で、夫と子供を一度に失った女性の、犯人に対する復讐の物語を描いている。舞台はトルコ系移民が多いドイツ北部ハンブルク。ネオナチグループがドイツ国内で2000年から07年にかけて起こした連続テロ殺人事件をベースに制作したという。なぜ、夫と子供が爆弾テロの標的にあったか?最初はトルコ移民の夫が刑務所帰りの身のせいもあり、警察に麻薬がらみ、もしくは秘密組織となんらかのつながりがあったのではないかと疑われるのだが、結果的に、ネオナチの夫婦による爆発のせいだったことがわかる。ネオナチとは、ナチズムに傾倒し反社会的行動をとる者たちのことで、時代錯誤としか思えない愚かな思想の持主達の集まり。外国人排斥や同性愛嫌悪、反共主義を行っている。最近では3月15日に、ニュージーランド中部のモスクでネオナチの男が銃を乱射し、50人を殺害する事件が起きている。また、出版でも「ネオナチの少女」という本が評判になっている。18歳までネオナチであった25歳のドイツ人である著者・ハイディ・ベネケンシュタインがネオナチの両親に育てられ、その思想の間違いに気づき極右の世界と決別するまでの体験を書いている。 ところで、映画はそのネオナチに関わっている犯人の思想的背景にはふみこんでいない。焦点を絞ったのは、理不尽に殺害された一人の女性としての哀しみだ。爆発後にネオナチの犯人がつかまり裁判になる。主人公の女性カティヤは、犯人が爆弾と思われる荷物を夫のいる店の前の自転車に備え付けていたのを唯一目撃していた。しかしカティヤの証言の信ぴょう性が疑われ、無罪が確定してしまう。ラストは衝撃的な展開で、見ていた自分すら何もかもなくなったような気持で終わってしまう。ネオナチに対する怒りが湧いてくる見るべき映画だとは思うが、『それはないんじゃないの?』という気持になった。そこだけがぼくとしては、残念。監督は主演女性のダイアン・クルーガーに、「6カ月間役の準備に当たること。そして他には何もやっていけない」と言ったとのことで、彼女は今までで1番時間をかけて臨んだ役になったという。そして家族をテロや殺人で亡くしてしまった方々の遺族会・自助グループと交流を自から決めたとのこと。ダイアン・クルーガーは、監督の演出に関してこのように語る。「ファティ(監督)はとにかく『隠すな!』っていう人。女優というのは、髪をこうしたら良い、メイクをこうしたら良いっていうトリックを身に付けていくもの。でも彼は、そういったものを全部剥ぎ取って、心を裸にしてやれっていう監督なの。シーンによっては何回も何回も撮り直して、最後には疲れ果ててしまったこともあったわ。とにかく“これは失敗が許されない作品”という意気込みで臨んだ。かなりつらいことを要求されたけれど、ファティを信頼していたし、『何でも受けて立ちます』という姿勢で挑んだの」。ダイアン・クルーガーは、この映画で第70回カンヌ国際映画祭の女優賞に輝いている。参照:「女は二度決断する」でカンヌ戴冠!ダイアン・クルーガー、極限演技を生んだ“出会い”とはPR:女は二度決断する [DVD] 

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