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高知県の民話「宝物をくれたお化け」 

2019年05月14日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

宝物をくれたお化け (福娘童話集より、高知県の民話)


むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
 おじいさんは山へ木を切りに、おばあさんは川へせんたくに出かけます。


 ある日の事、おばあさんが川へ行くと、川上の方からピカピカと金色に光る大きなはこが流れて来ました。
 おばあさんが、
「こっちへ来い、こっちへ来い」
と、呼んでみると、はこは岸の方へ流れて来て、おばあさんの前でぴたりと止まりました。
(ありがたや、きっと宝物が入っているにちがいない)
 おばあさんは大喜びではこを拾い上げると、重いのを我慢して家まで運びました。
(さて、何が出てくるか?)
 おばあさんがドキドキしながらふたを開けてみると、なんと目玉が一つで口が二つのお化けが入っていたのです。
「ヒェーーーッ!!」
 おばあさんはあわててはこにふたをすると、押し入れに放り込みました。
「まったく、何て事だい。宝物ではなく、化け物を拾って来てしまった!」
 おばあさんが腹を立てていると、押し入れの中からお化けが歌う様に言いました。


♪ここから出たい、チンチロリン
♪ここから出たい、チンチロリン


 お化けとは思えない、とてもかわいい声です。
 おばあさんは怖いのも忘れて、お化けをはこから出してやりました。
 するとお化けは、


♪げたをはきたい、チンチロリン
♪げたをはきたい、チンチロリン


と、言いました。
「ああ、げたをはきたきゃ、これでもはきな」
 おばあさんは、おじいさんの古いげたを出してやりました。
 するとげたをはいたお化けは、またも歌う様に言いました。


♪クワを持ちたい、チンチロリン
♪クワを持ちたい、チンチロリン


「そんなら、これを持ちな」
 おばあさんは、古くなったクワを出してやりました。
 お化けはクワをかつぐと、


♪畑へ行きたい、チンチロリン
♪畑へ行きたい、チンチロリン


と、言いました。
「お前は、おかしなお化けだね」
 おばあさんは、お化けを畑へ連れて行きました。
 お化けは、畑に来ると言いました。


♪ここを掘りたい、チンチロリン
♪ここを掘りたい、チンチロリン


「掘りたけりゃ、掘るがいいさ」
 おばあさんが言うと、お化けは喜んで畑の土を掘り始めました。
 その早い事、お化けはあっと言う間に深い穴を掘りあげました。
「こらこら、そんなに深く掘っちゃだめだ」
 おばあさんが止めようとして穴の中をのぞいて見ると、穴の中に大きなつぼが見えました。


♪大判小判だ、チンチロリン
♪大判小判だ、チンチロリン


  お化けはそう言うとクワとげたを置いて、山の方へ行ってしまいました。
「何! 大判小判とな!」
 おばあさんは穴に飛び込むと、つぼのふたを取りました。
 すると中には、光輝く大判小判がギッシリとつまっていたのです。
 おばあさんは大喜びで、山で仕事をしているおじいさんを呼びに行きました。
 
 こうして村一番のお金持ちになったおじいさんとおばあさんは、死ぬまで幸せに暮らしたという事です。

素直に言うことを聞いてみると、良いことがあるんですね。

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