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平成の虚無僧一路の日記

明治4年太政官布告「普化宗廃止の理由」 

2020年09月13日 外部ブログ記事
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明治4年、明治新政府は「普化宗」を廃絶とし、尺八を吹いて布施を乞う「虚無僧托鉢」を禁止した。その理由が太政官から発せられている。
それは単に「廃仏毀釈」の一環ではなく、虚無僧と山伏を 庶民の迷惑、いかがわしきものとして禁止したのだった。その後、廃仏毀釈は撤回され、山伏も仏教の一派として公認されたが、虚無僧だけは、昭和25年まで法律で禁止されていたのだ。
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普化宗ノ儀自今被癈候條住僧ノ輩民籍ヘ編入シ銘々ノ望ニ任セ地方ノ適宜ヲ以テ授産方可取計事 大蔵
但癈宗ノ寺跡歸俗ノ本人ヨリ相望候ヘハ相當ノ地代ヲ以テ拂下ケ年貢諸役可為相勤事
大蔵省伺凡(原文は異体字)釋氏ノ教法中世ニ虚無僧ト稱スル普化ノ一宗ハ元来勤懲ノ教化ヲ為ズ又四民ノ葬祭ニ關セス獨有髪ニシテ身ニ袈裟ヲ纏ヒ頭ニ天蓋ヲ戴キ唯宗門ニ寶器ト唱スル尺八ノ一管ヲ吹調シ以テ施物ヲ四方ニ乞碌ス一世ヲ浮食スルノミ其我邦内ヘ弘通ノ遡原ハ建長六年四居士[普化ノ四僧ヲ云]来朝禪師普化ノ法幢ヲ傳ヘ由来歳月ノ久敷盛衰時アリ近クハ慶長ノ頃兵馬戡定ノ際ニ接シ徳川氏ニ於テ一時ノ權道ト相見へ武門落魄ノ士或ハ故アツテ人世ヲ忍フノ徒髪ノ有無ヲ問ス這宗門ニ入リ天蓋ヲ以面容ヲ隠スヘキ宗制ヲ許セシ趣ニ候得共百度維新ノ今日脱籍無産四方無告ノ徒身ヲ宗門ニ忍フヘキ者等ハ人世一人モ無之ハ勿論ニシテ開明ノ御政躰ヨリ論シ候ヘハ尤有害無用ノ一宗者加之其虚無僧ト唱スルモノ従前多クハ品行ヨロシカラサル武士の流族ニ出テ自然平素ノ所業傲慢無禮ニ渉リ僻遠ノ村落托鉢歩行ノ節々良民ヲ苦シメ候趣往々相聞ヘ民風ヲ興起シ王化ヲ宣布スルノ今日ニ臨ミ如此人類ヲ其マゝニ差置レ候テハ必ラス民情ヲ蠧シ風俗ヲ壊リ其害モ不少候間斷然這一宗ヲ癈絶イタシ度尤國内大凡(原文は異体字)六十ケ寺程有之候得共追々無住或ハ歸俗等イタシ即今有住ノ分半ニ過キス候間自今宗号(原文は異体字)癈絶ノ上ハ當住ノ僧徒歸籍歸産ノ方法ハ各地方官ニヲイテ夫々所分イタシ候ハゝ更ニ将来ノ事故決テ有之間敷ト存候依之公布按取調此段相伺申候也 十月 大蔵伺之通
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(現代文)
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普化宗の儀、これより廃止す。住僧の輩は民籍ヘ編入し、銘々の望みに任せ 地方の適宜を以って授産方取り計らうべき事。
但し、廃宗の寺跡 帰俗の本人より望みあれば、相當の地代を以って払い下げ、年貢諸役相勤め為すべし事
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大蔵省伺
釈迦の教えを伝える仏教の中で、世に虚無僧と称する「普化宗」は、元来 まじめに教化を為さず、又四民の葬祭にも関わらず、一人有髪にして、身に袈裟を纏い、頭に天蓋を冠り、宝器と唱する尺八一管を吹調し、以って施物を四方に乞い、一世を浮食するのみ。
わが国に伝った由来をさかのぼれば、建長六年四居士(普化ノ四僧)が来朝し、普化禅師の法幢を伝え、以来歳月の久しき盛衰 時あり。近くは慶長の頃、兵馬戡定の際に接し、徳川幕府は一時の権道と相い見へ、武門落魄の士、あるいは故あって人の世を忍ぶの徒、髪の有無を問わずこの宗門に入リ、天蓋をもって面容を隠すという宗制を許したけれども、維新の今日、戸籍を脱け、財産も無く生産も行わない四方無告の徒、身を宗門に忍ぶべき者等は 世に一人もいないことは勿論にして、開明の御政体より、もっとも有害無用の一宗としてこれに加える。
虚無僧と唱するもの以前から 多くは品行よろしからざる武士の流族に出てて、自然平素の所業 傲慢無礼にわたり、僻遠の村落を托鉢歩行の節々 良民を苦しめ候趣(おもむき) 往々にして相聞こへ、民風を興起し王化を宣布する今日に臨み、かくのごとき人類を其のままに差し置いては、必らず民情を蠧し、風俗を壊し、其害も少なからず。断然この一宗廃絶としたい。もっとも(普化宗の寺は) およそ六十ケ寺ほどあるとはいうが、追々無住、或いは帰俗等いたし、昨今では 有住の寺は半数に過ぎない。今後、宗号(普化宗)廃絶の上は、当住の僧徒 帰籍 帰産の方法は各地方官において それぞれ所分いたし候らはば、更に将来の事故 決してこれあるまじきと存じ候。これによって公布し、按取調 此の段相伺い申候也  十月 大蔵省伺いの通り
虚無僧は 1800年頃からは、江戸幕府としても 手を焼いて取り締まりに転じており、幕末には60カ寺の半数が無住になっていた。寺とはいっても100坪もない小庵がほとんどだから、そこに住み込みの虚無僧は数人程度。庶民にも免許証を金で売って収入源にしていたから、それら宗縁の者もふくめても300人程度だったと思われる。それにしては存在感が大きい。
現代でも「虚無僧研究会」や「京都明暗教会」などに所属している「虚無僧本曲愛好家」は4〜500人。今も昔も変わらないのだ。でも80歳以上が大半だから、10年後には絶滅するか。
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