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人生いろは坂

ウンカの被害 

2013年10月21日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 瀬戸大橋線の児島から岡山までの沿線には広大な水田地帯が広がっている。
かつて干拓によって海が広大な田園地帯となったところだ。田植えが終わり
夏の盛りの頃になると成長した稲が風になびく様は清々しく美しい。

 ところがこの水田地帯に異変が起きている。ツボ枯れと言う現象だ。まさに
ツボ枯れと表現されているようにサークル状になって刈れたところが目につく。
その数は並みの数ではない。ひどい田んぼでは半分以上が茶色く枯れて倒れている。
これから稲刈りが始まろうかと言う田んぼである。

 どうやらウンカと言う小さな昆虫によるものらしい。昔は稲作に重点を置いた
生活だったので幼少のころからウンカの被害については聞いていたこともある。
昔から稲作農家にとっては深刻な被害であった。

 このウンカと言う昆虫は検索してみると実に種類が多い。そして近縁には
ウスバハゴロモという少し大型の昆虫もいる。このウスバハゴロモという昆虫も
今年は異常発生していた。

 この昆虫、小さいころは真っ白な粉のようなものに覆われていて体型を見る
ことは難しい。しかし捕まえて体を覆っている白い粉を取ってみると成虫の形に
似ているのでウスバハゴロモの幼虫だということが確認できる。

 しかし幼虫時代はまるで別物のように見えることもある。この昆虫は蝉の形に
似ている。と言うか蝉を小型にしたような形をしている。我が家では芙蓉の木や
かんきつ類に好んで住みついている。これらの幹にたかり木の汁を吸っているのだ。
これも蝉と似たような生態をしている。もう少し調べてみるとカメムシなども
近縁だと書かれているので、いずれ同じ祖先から枝分かれしたものであろう。

 夏になると開け放した窓の網戸に白いものが点々と付いている。ウスバハゴロモの
幼虫を覆っている白い粉だ。まことに厄介な昆虫である。
 
 これらいずれも植物にとっては天敵のようなものである。茶色いカメムシは
ピーマンや大豆を好んで取りつき、時にはピーマンの枝ごと枯らせてしまう
ことがある。我が家では毎年このカメムシの被害で困っている。

 少し横道に逸れてしまったが、このウンカの被害は日本だけのものではないらしい。
東南アジアの稲作地帯一帯に徐々に広がりを見せているようだ。どうやら日本では
見られなかったようなウンカまでもが被害をもたらすようになっている。これらは
強い風によって中国大陸から運ばれてきたものだと言われている。空には国境が
ないから厄介なことだ。日本に及ぼす被害はPM2.5によるものだけではなさそうだ。

 しかし不思議なのは隣接している田んぼでも全く被害のないところもある。
これは単なる偶然なのだろうか。それとも何か理由があるのだろうか。私の親戚では
全く被害を受けていないそうで、しかもその田圃は農薬の散布など十分な手入れも
していないとのことなので不思議なことである。稲の種類によるものか、それとも
栽培方法によるものか、はたまた農薬などの違いによるものであろうか。親戚の
自然農法に近い何もしていないということに何かヒントがありそうだ。

 今年はことのほか高温の日が多かった。人間ばかりでなく農作物も相当なダメージを
受けたに違いない。自然界では丈夫なものは滅多に被害を受けない。百獣の王ライオン
でさえ元気の良い成獣は狙わない。たいていの場合は弱っている個体や幼獣が餌になる。
植物でも同じだ。弱り目に祟り目と言うように弱っているものに害虫が取りつき枯らせて
しまう。これが自然界の掟と言うものであろう。弱ったものから淘汰されていくのは
自然のあるべき姿だ。どうも今年の場合は地球温暖化による異常高温によって稲が弱り
弱ったものからウンカにやられていったのではなかろうか。

 ウンカが大発生する好条件が幾日か続いたに違いない。害虫も発生する時期と条件が
整わなければ年がら年中発生しているわけではない。我が家のウスバハゴロモも毎年
見られるが、ことのほか今年の数が多かったのは最適条件があったのではなかろうか。
ともあれ農家にとっては実に深刻な被害である。

 こうした異変は海にも陸にも起きている。そして人間界にも同じような異変が起きている。

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