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人生いろは坂

大震災から4年 

2015年03月13日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 思い出せば4年前の3月は底冷えのするような日が続いていた。私達は児島創作ミュージカル「最後の五匹」の練習に忙しい日々を
送っていた。そして、いよいよ本番の日が近づいた頃、この大災害が発生した。驚異的な震度9と言う大地震とそれに伴う大津波
更に福島第一原子力発電所の爆発と、あってはならない事故が重なった。ただでさえ寒いのに心から震えが湧いてくるような大事件で
あった。


 突然に襲われた巨大地震による大津波、この大地震にさえ耐えた多くの住宅が、いとも簡単に水に飲み込まれていく様子をテレビで
見ていて、手先が小刻みに震えていたことを思い出す。リアルタイムに送られてくる映像は、それほどに恐ろしいものであった。

 このニュースを聞いたのは「みんなの雑記帳」という同人誌の編集会議があっての帰りのことであった。普通なら点けることのない
カーラジオのスイッチを入れた。途端に広範囲の太平洋沿岸に大津波警報が発せられていると言う繰り返しのアナウンスであった。
「ええっ、本当」一瞬わが耳を疑うようなラジオからの声だった。

 実は私には以前にも同じような経験があった。その時は秋田沖の地震による津波警報であった。二件とも単なる偶然なのか。偶然に
しては、あまりにも出来過ぎている経験であった。私の予感とでも言おうか。何かしら虫が知らせたと言った方が良い経験であった。

 急いで家に帰り、その日はじっとテレビを見ていた。妻はいなかった。テレビに映し出される映像はとても現実とは思えない
ものであった。私は以前から地震や地震に伴う津波に興味があって、色んな文献やネット情報を見ることが習慣のようになっていた。

 その内の一つが「吉村昭」氏が書かれた「三陸海岸大津波」と言う、繰り返し三陸地方を襲った大津波の証言記録をまとめた本の
事であった。この本の存在を知ったのは偶然のことからだった。ちなみに「吉村昭」氏の出版物は好きな読み物の一つで多くの本を
読んでいる。

 この本は、繰り返し三陸地方を襲っている数々の大津波について古老たちの証言を元にまとめたものである。この本の中には
今回の大地震に伴い大津波に襲われた各地での取材記事が掲載されている。いずれも教訓に満ちたものである。今回の大津波でも
これらの体験記録が生かされていれば、あるいは多くの人命を救うことが出来たかもしれない。生きておられれば執筆者の吉村氏は
今回の大災害をどのように記録したであろうか。

 また、少なくとも福島の原発の爆発事故は防ぐことが出来たはずである。いつでも予測を上回るような天災は生じるものである
ことを肝に命じておくべきだ。遅い早いの差はあるものの各地での復興は進んでいる。しかし、未だ先の見えないのは原発事故現場
だけである。ここには手を付けようにも付けられない状況がある。それは強力な放射能の存在だ。こればかりは現代のどんな技術を
もってしても解決できそうにない。炉心の溶融は今も地中深くで進んでいるとも言われている。

 本当に東京電力の関係者や原発事業を推進してきた人たちや、政府関係者は解決しようと言う気があるのだろうか。ただダラダラと
時間を引き延ばしているだけなのではないだろうか。そんな気がしてならない。

 放射能被害は大津波や地震の被害を逃れた人たちをも不幸にしている。存在することを確認することすら難しい放射能の影に
おびえて暮らしている。そして、そうした心配が人を不幸にしている。全く先を見通すことが出来ないからだ。原発事業を強力に
推し進めてきた人たちの罪は大きい。

 そして、今もまた原発再開に向けて動き始めている。この地震大国、津波大国に安全地帯はない。どこかで何かが生ずる危険性は
常に存在している。これ以上の不幸を作らないためにも原発に無関心な人も、あるいは原発の安全神話にどっぷりと浸かっている人にも
もう一度よく考えて貰いたいと思っている。

 原発に関する報道はほとんど行われていない。何の報道がないのも不思議であり不気味でもある。果たして被曝地で奇形や病気
などの事象は出ていないのだろうか。体の異変を訴える人はいないのだろうか。既に4年が経過しようとしている。事態の深刻さを
煽る側の人達は、これから本格的な影響が現れ始めると盛んに言っている。何もないことを祈るばかりである。

 報道によるとチェルノブイリでは今もなお子供たちの多くが深刻な症状にさらされていると報じられている。果たして日本では
何も起こらないと言い切れるのだろうか。

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