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「神獣鏡」 

2016年04月05日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 2016年4月4日は、二十四節気の一つの「清明」である。「お天気.com」の解説によれば、「清明」は、清浄明潔の略語で、気候が温暖となり、すがすがしいと呼ぶのにふさわしい頃をいう。本州では例年桜が満開を迎える所も多く、草花が勢いを増し、高気圧に覆われる日は晴れて暖かく、湿度も低く、清明を実感できる時季である。


 そんな中、全国の俳句作りのサイトで最も熱気に包まれているのは、「俳句ポスト365」であろう。「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトだ。

 「俳句ポスト365」では、入選が「天、地、人、並」に分かれる。入選の「天、地、人並」の内訳は、各回、天の俳句1句、地の俳句9句のほか、大体、人の俳句200句、並選の俳句300句だ。

 人選と並選の入選句といえども、全体3,000程度のたった17%にすぎない。

 天・地の俳句になると、全体3,000句の中で10句だ。これは、至難中の至難である。津軽を拠点とする俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による天・地の俳句への挑戦は、これまで13回を数えるが、まだ天・地の俳句に入ったことはない。


 直近の「俳句ポスト365」の第141回 2016年2月18日週の兼題は、「貝寄風(かいよせ)」である。兼題の説明に曰く。

貝寄風(春の季語)「かいよせ」。陰暦2月20前後に吹く西風。大阪の四天王寺の聖霊会の舞台に立てる供養の造花を、古くはこの風によって住吉の浜に吹き寄せられた貝殻で作ったという。「貝寄」の語は他の各地にもある。

 兼題「貝寄風」に係る天選1句と地選の8句を以下に掲げる。

 貝寄風と記す龍涎香の欠片  めいおう星 天選
 

 潮甘くなつてきた貝寄風が吹くぞ  緑の手  地選

 貝寄風や神獣鏡の青き錆  樫の木   地選

 貝寄風の名のある島へなき島へ  まどん 地選

 貝寄する風に目蓋をうすく閉づ  えらいぞ、はるかちゃん! 地選

 貝寄風の波色月の死んだ色  海田    地選

 貝寄風やワスレ貝とかマクラ貝  らっこマミー 地選  

 こんなのを貝寄風やとか云うてます  軌一 地選

 貝寄風やいづれ化石となるホルン  紆夜曲雪 地選

 そして、以下に掲げるのは、俳句集団「宇(そら)」のメンバー5人による人選3句と並選2句である。人選3句と並選2句でも、俳句集団結成後7か月弱の初心者集団としては、大健闘である。

 貝寄風や龍の手形を持っている  津軽わさお 人選

 貝寄風を五度吹かせて和上来る   津軽ちゃう 人選

 放哉の住む島や貝寄風の吹く  篠田ピンク  人選
   
 石段を掃く貝寄風の金毘羅宮   津軽まつ   並選

 貝寄風や貝さまざまに正倉院   野々原ラピ  並選

 
 以上のように、天・地の俳句と人選・並選俳句を並べてみると、違いがある。

 
 どこが違うのか。天・地の俳句は、着眼点が独特であるし、表現の仕方がいい。それによって、読者が感じるなるほど感と味わいが深い。

 だから、いい俳句を作るポイントは、できだけ独特な着眼点で、できるだけいい表現で、できるだけ読者のなるほど感と味わいを深めることにある。



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