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「きれいな白い鳥」 

2016年05月30日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 最近、俳句作りがとみに盛んになってきているという話を聞く。それは、初心者俳人、津軽わさおとしても、嬉しい限りである。

 そんな中、全国の俳句作りのサイトで最も熱気に包まれているのは、「俳句ポスト365」であろう。「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトだ。

 「俳句ポスト365」では、入選が「天、地、人、並」に分かれる。入選の「天、地、人、並」の内訳は、各回、天の俳句1句、地の俳句9句のほか、大体、人選の俳句200句、並選の俳句300句だ。

 人選と並選の入選句といえども、全体3,000句程度のたった17%にすぎない。

 天・地の俳句になると、全体3,000句の中で10句だ。これは、至難中の至難である。津軽を拠点とする俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による天・地の俳句への挑戦は、これまで17回を数えるが、まだ天・地の俳句に入ったことはない。


 直近の「俳句ポスト365」の第145回 2016年4月14日週の兼題は、「蜜柑の花」である。兼題の説明に曰く。

蜜柑の花(夏の季語)「みかんのはな」。一般的に「蜜柑」といえば温州(うんしゅう)蜜柑のことで、主に西日本の暖地で栽培される。5〜6月頃に白色五弁の小さい花が細かく咲き溢れ、甘くて強い芳香を漂わせる。

 兼題「蜜柑の花」に係る天選1句と地選の8句を以下に掲げる。

 蜜柑の花散つて熊楠まつぱだか  博士  天選
 
 蜜柑の花食べてきれいな白い鳥  雪うさぎ  地選

 花蜜柑神は荒々しく遊牝む ウェンズデー正人 地選

 櫂止めて蜜柑の花を聞きゐたり  とおと  地選

 花蜜柑柩の中を明るうす  比々き  地選

 かわらけは地より蜜柑の花匂ふ  すな恵  地選

 太陽の死ぬ日蜜柑の花ぷんと  葦信夫  地選  

 蜜柑の花が初夏を増産しています  とりとり 地選

 触覚も尻も蜜柑の花まみれ  樫の木  地選

 そして、以下に掲げるのは、俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による人選3句と並選2句である。人選3句と並選2句だから、俳句集団結成後8か月の初心者集団としては、大健闘である。

 花蜜柑や姉が回した蓄音機  津軽ちゃう  人選     

 山の湯の湯殿に浮かぶ花蜜柑  篠田ピンク  人選  
  
 花蜜柑沖はフェリーの照らす波  野々原ラピ 人選    
    
 水軍の小町が植えし蜜柑の花  津軽わさお  並選
  
 蜜柑咲くしまなみ行きの臨時便  津軽まつ  並選


 以上のように、天・地の俳句と人選・並選の俳句を並べてみると、違いがある。
 
 どこが違うのか。天・地の俳句は、着眼点が独特であるし、表現の仕方がいい。それによって、読者が感じるなるほど感と味わいが深い。

 だから、いい俳句を作るポイントは、できるだけ独特な着眼点で、できるだけいい表現で、できるだけ読者のなるほど感と味わいを深めることにある。

 「俳句ポスト365」の選者にして、今をときめく俳人、夏井いつき先生のお使いになる表現をお借りすれば、天・地の俳句は、「発想のオリジナリティと描写のリアリティ」に優れ、「上質な詩になっている」、ということであろう。



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