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むぅびぃ・とりっぷ

11は人なつこく、5は騒々しい 

2016年08月30日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

シャワーを浴びていると、迷う。「シャンプー使って髪を洗ったのか?」「体はボディソープで洗ったのか?」ということが思い出せない。どちらかを忘れているようで、どうにも落ち着かなくなる。だから、記憶術もしくは記憶ということにとても興味がある。それは自分の物忘れのひどさに、どう自分はつきあっていけばいいのか未だにわからず、奮闘しているからだ。そんな物忘れがひどくて、記憶ができないぼくのような人種とは、まるで違って、なんでも記憶してしまうコンピューターのような人もいる。10の言語がしゃべれて、円周率2万桁を暗記できたダニエル・タメットという人が書いた本を読んだ。本屋で立ち読みして、まずは冒頭の1ページめの最初の文章で打ちのめされた。ぼくが生まれたのは一九七九年の一月三十一日、水曜日。水曜日だとわかるのは、ぼくの頭のなかではその日が青い色をしているからだ。水曜日は、数字の9や諍い(いさかい)の声と同じようにいつも青い色をしている。ぼくは自分の誕生日が気に入っている。誕生日に含まれている数字を起こい浮かべると、浜辺の小石がそっくりの滑らかで丸い形があらわれる。滑らかで丸いのは、その数字が素数だから。31、19、197、97、79、1979はすべて、1とその数字でしか割ることができない。9973までの素数はひとつ残らず、丸い小石のような感触があるので、素数だとすぐにわかる。ぼくの頭のなかではそうなっている。ダニエル・タメットのそれぞれの数字に対する想いも特別で、独自の個性があるという。11は人なつこく、5は騒々しい、4は内気で物静か。1という数字は明るく輝く白で、懐中電灯で目を照らされたような感じ。5は雷鳴、あるいは岩にあたって砕ける波の音。37はポリッジのようにぼつぼつしているし、89は舞い落ちる雪に見えるという。 この人の数字に対する感性は、まるで大人の童話でも読んでいるようで、さらに詩的にも感じる。不思議な非現実的な想いに運んでくれる。本のタイトルがまたいい。「ぼくには数字が風景に見える」まさに内容にピッタリのタイトルだ。 ダスディン・ホフマン主演のアカデミー賞を受賞した映画「レインマン」でも取り上げられたサヴァン症候群でもある彼は、自分の部屋にいることが一番落ち着くという。『ぼくにとって部屋は聖域だった。自分だけの空間にいると緊張は解けて心穏やかでいられた』という。 連休に、ずーと部屋の中にばかりいると、不安になってくる大衆融合的な自分は、この本から一つの別の考え方の道筋を教えてもらったような気がする。ひさびさに、心の奥から響いてくるいい本に出合った。  

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