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2016年10月28日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 奇しくもアメリカの大富豪が番組の最期に語った言葉が印象的であった。
老いた大富豪は、自分の大型クルーザーの船上で、港に数多く並んだ大小の
クーザーを見ながら「クルーザーの大小とは関係なく、彼らの方が私より
楽しんでいるかも知れないね」

 妙に印象的な言葉であった。この言葉の背景は大富豪の心の中を覗かなければ
分からないが、大富豪の色んな思いが反映されているに違いない。

 単純に考えれば、楽しむことに於いてクルーザーの大小や豪華さには関係ない
とも受け取れるし、高齢の大富豪にとって残された時間があまりにも少ない
とも受け取れた。

 さてお金、お金とは何だろう。その昔、タカラガイがお金の代わりに使われた
時代から、南太平洋の島では大きな石で作ったお金が使われた。

 いずれも物々交換ではなく、品物に代わるお金というものが、物の価値を
代行するようになった時代から、金や銀と言った希少金属がお金として使われ、
そして今は高額なものは紙で作ったものが使われている。

 その紙切れで出来たお金に振り回され、果ては人の命がお金のために狙われる
ような時代になってしまった。客観的に見れば奇妙な時代である。

 確かに生きて行く上で、この世の中は一部の地域を除けば全てはお金によって
動いている。お金がなくては生きてはいけない。

 そして、ほんの一握りの大富豪と言われる人達が、世界の富の大半を握っている
と言われるような大変な時代になっている。物々交換で成り立っていた時代には
とうてい考えられなかった時代である。

 マルクスは物を作るとき、人の労働力がいくら必要だったかで物の価値が決まると
資本論で説いた。そう全ての生産物に人が関わっている。農産物でも同じ事だ。

 マネーゲームのように、お金を売り買いしてお金を稼ぐなどと言う、まるで
マジックのようなことは、明らかに何かが狂っている。資本論が説くように人が
関わってこその物の価値であり、株価の変動や商品の先物買いや変動する
国際通貨の取引によって差額を稼ぐなどと言うことは、まったくの邪道である。

 オランダでは既に通貨での取引でなく、不要になった物の貸し借りで、必要な
物を手に入れるというシステムが成立し、物を買う必要のない社会が実験的に
進められているという。日本でも都会の駐車場不足などの問題もあってカーシェアリング
なるものが行われている。

 今の消費社会は莫大な無駄を前提にして成り立っている。例えば繊維産業である。
これらはファッションが基本となって成り立っている。メーカーは売れ筋と思われる
ものを準備して店頭に出す。売れれば更に増産を行う。しかし、売れることを
予測して余分に準備された生地は、店頭に並べられた服が売れなければ廃棄物となる。
生地は売れ筋のファッションのためにだけ準備されたものであるからだ。

 この話を業界の人から聞いたときに少なからず驚いた。だから廃棄物となった
生地の焼却のために何億円というお金が必要なのだと言うことも、この時に聞いた。
食品の残り物を衛生上の観点から大量廃棄している話と良く似ている。違うのは
生地は置いておいても腐らないと言うことだ。その生地がファッションのために
準備したものだと言う理由だけで廃棄物になっていく。

 今の社会は少なからず、このような無駄をあちらこちらでしている。廃棄物処理にも
お金がかかり、その上、大気汚染や温暖化にも繋がっている。しかし、このような
無駄を前提にしなければ業界は成り立たない。

 資本主義、長く人々の心をつかんで離さなかった。そして今、地球は瀕死の状態であり
富に大きな偏りが生じている。アメリカのサクセスストーリーにも限界が見えている。
アメリカに行けば夢が実現する。そんなものは、ある時代のほんの一握りの成功事例に
過ぎない。

 多くの人は住む家もなく、路上生活を強いられているのが実情だ。何かいびつで
ゆがんだ世界。それが今のアメリカの実体だ。そのアメリカに不満が充満し、今、新しい
大統領を選ぶことで揺れに揺れている。

 私たちも対岸の火事として見過ごすわけにはいかない。足下にもじわじわと時代の
波が押し寄せているからだ。後期高齢者が増え、少子化が進み、人口は漸減の状態にある。

 今までのシステムの全てが崩壊の危機にある。戦後生まれの若者が多かった一億数千万の
社会と高齢者ばかりが目立つようになった人口漸減の社会とは決して同じではない。

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