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蜘蛛の糸 

2011年03月04日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 

 

 

 

 

 

 
「蜘蛛の糸」は、芥川龍之介によって書かれた有名な短編小説であり、そのあらすじを、ウイキペディアから転載する。
 
釈迦はある時、極楽の蓮池を通してはるか下の地獄を覗き見た。幾多の罪人どもが苦しみもがいていたが、その中にカンダタ(犍陀多)という男の姿を見つけた。カンダタは生前に様々な悪事を働いた泥棒であったが、一度だけ善行を成したことがあった。小さな蜘蛛を踏み殺そうとしたが思いとどまり、命を助けてやったのだ。それを思い出した釈迦は、地獄の底のカンダタを極楽へ導こうと、一本の蜘蛛の糸をカンダタめがけて下ろした。
極楽から下がる蜘蛛の糸を見たカンダタは「この糸をつたって登れば、地獄から脱出できるだろう。あわよくば極楽に行けるかもしれない」と考える。そこで蜘蛛の糸につかまって、地獄から何万里も離れた極楽目指して上へ上へと昇り始めた。ところが糸をつたって昇る途中、ふと下を見下ろすと、数限りない地獄の罪人達が自分の下から続いてくる。このままでは糸は重さに耐え切れず、切れてしまうだろう。それを恐れたカンダタは「この蜘蛛の糸は俺のものだ。お前達は一体誰に聞いて上ってきた。下りろ、下りろ」と喚いた。すると次の瞬間、蜘蛛の糸がカンダタのぶら下がっている所から切れ、カンダタは再び地獄に堕ちてしまった。
その一部始終を見ていた釈迦は、カンダタの自分だけ地獄から抜け出そうとする無慈悲な心と、相応の罰として地獄に逆落としになってしまった姿が浅ましく思われたのか、悲しそうな顔をして蓮池から立ち去った。
 
子供の頃読んだ記憶が蘇ったが、現代社会においてもいろいろなことを考えさせられる。
しかし、今日は同じ蜘蛛の糸でも、「人工クモ糸の実用化」というお話しである。
2月21日の新聞ネタだが、気になっていたのでスクラップしておいた。
 
クモが獲物を捕らえたりぶら下がったりするときに使う糸は、タンパク質で作られている。アミノ酸と水分を原料とし、20種類のアミノ酸の配列の違いで1匹のクモが6、7種類の糸を作り出す。糸の太さは数マイクロメートル(1マイクロメートルは千分の1ミリ)程度。素材としての特性は、ナイロンに代表される石油由来の合成繊維を上回る。
 
たとえば、クモがぶら下がるときの「牽引糸」はナイロンに比べて強度が3.5倍、伸縮性も4倍にのぼる。衝撃吸収力は鋼鉄の数十倍で簡単にはちぎれず、0.5ミリの太さなら体重60キロの人間を吊すことが可能だ。耐熱性は炭素繊維に劣るが少なくとも摂氏250度には耐えられ、原料がタンパク質なので生分解性もあって環境に優しい。
 
優れた特性に着目し、クモの糸を実利用につなげる試みは以前からあった。しかし、共食いするクモはカイコのように大量飼育ができず、遺伝子工学を用いた人工合成も非常に難しかった。
 
この度、独自の人工合成技術を開発し、実用化にめどをつけたのは、 山形県鶴岡市 の学生発ベンチャー「スパイバー」だ。28才の社長・関山和秀氏が、人工クモ糸の研究に乗り出したのは、慶応大の4年生だった2004年夏。まずはジョロウグモなどを捕まえてきてすりつぶし、分子生物学の一般的な手法でDNA配列を読み取り、全ての遺伝子を割り出した。その中から、米国で公開されている海外のクモのDNA情報も参考に、糸を作るための遺伝子を推定。その部分を宿主となる特殊な微生物に組み込み、タンパク質の材料となる糖蜜などを加えて発酵させた。
微生物の種類は「企業秘密」だが、微生物は数日間で糸のもとになるタンパク質を作り出し、ヨーグルト状の溶液になる。この溶液から微生物の成分などを取り除き、絞り出して糸にした。
 
繊維メーカーのOBなどの協力を得て一連の紡糸技術を確立した関山さんは「07年初めごろにできた最初の糸は消しゴムのかすのようだった。それが今では立派な繊維です」と胸を張る。
 
人工クモ糸の可能性は天然クモ糸の模倣にとどまらない。鍵となるアミノ酸の配列を変えれば多様な特性が実現でき、顧客の求めに応じたオーダーメードの繊維が生産できる。
一方、微生物の発酵に使う糖蜜などの値段は石油の安さにかなわないので、ナイロンなどに比べると割高になるが、用途は航空機の機体や人工血管など優れた特性を生かした付加価値の高い分野が中心となる。
 
クモの糸は強度や伸縮性に優れ、環境にも優しい「スーパー繊維」となるに違いないが、若いベンチャー企業から生まれたという事にも大きな価値がある。
これは、日本の若者、日本の技術は、素晴らしいと言うことを証明できる一つの例に過ぎない。
 
次々と目を覆いたくなるような若者の事件が相次いでいるが、このような素晴らしい出来事をもっと詳しく報道してもらいたいものだ。
 
冷たい日は続く。最高気温は氷点下4℃だったが、好天気で明るい一日であった。
日増しに日が長くなり、暮れ行く夕日が美しい。
 

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