such is life

また、春寒し 

2018年04月11日 ナビトモブログ記事
テーマ:such is life

ある春の宵、ひとりの青年が放浪にくたびれて故郷のちいさな街に帰ってきた。

何の小説か忘れたが、このシーンはよく覚えている。

青年は公園のベンチに腰をおろして、身体を休めていると、突然風が舞い上がり、一枚の鮮やかな葉が青年の顔に貼り付いた。

青年はその葉から、故郷の思い出が香ってくるのを感じた。

季節風の交代する春は、と気象予報士が言っていた。北寄りの風と南寄りの風が日本付近で入り乱れ前線の活動も活発になるそうだ。春に天気が変わりやすく、気温の変動が大きいことも、北風と南風の入り乱れによって説明できる。

この冴え返る寒さのことを「春寒」「春寒し」などという。

ラジオで、春の寒さ戻りをいい表す言葉は外国にもあるといっていた。

ロシアでは「樫の若葉冷え」、ポーランドでは「庭師の冬」というそうだ。

青年は小学生の頃を思い出した。

公園の入口の大きな樫の木に、同級生のA子の名を刻んだことを思い出した。


春寒き想い人匂ふ夜がある
風来



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作品鑑賞

suchさん

つちのえさん
ある俳人が、(俳句の)作品を読み鑑賞することは、俳句を作ることと同じである、という意のことを言っています。
芭蕉と正岡子規の作品はよく読みました。

2018/04/11 20:33:05

春寒

つちのえさん

こんばんは。
俳句は先ず
基語を覚えることと思いながら
なかなか勉強に進めていません。
suchさんのブログに触れながら
こうやって少しずつ
学んでいきたいです。

2018/04/11 18:04:35

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