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パトラッシュが駆ける!

顔 

2018年08月18日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

「家内」「女房」「愚妻」「荊妻」「うちの」……
妻の呼称なら、いくらでもある中で、
彼の場合は「嫁が」と言う。
もしかすると、関西では、それが一般的なのであろうか。

「再婚した嫁が……」
という事は、つまり後妻なのであろう。
彼女が、自分の老後の面倒を見てくれる。
万全を期すと、言ってくれている。
もう、紛糾から脱し、安寧な生活を、送りなさいとまで、
言っている。
だから、会長職を辞任することにした。
とおっしゃっているようだ。

老後の生活を保障されることが、男にとって、
それほどの重大事なのか……
私が驚いたのは、そこであった。
そりゃ、女房が居て、三食を食わせてもらう方がいい。
掃除も洗濯も、自分でやらなくていい。
それは、大いなるメリットのようにも思われる。

一方で、彼は団体の長である。
ある分野で、この国を代表してもいる。
その辞任と引き換えに、安楽な老後の生活を得る。
これが、私には、理解出来ない。
どう考えても、失うものと、得るものとが、不均衡ではないか。

そりゃ、私だって、女房の居る方が良い。
私は自慢にもならないけれど、家事の一切が、
出来ない男である。
今さら離婚を切り出されたら、途方に暮れる。
困難な独身生活が予想される。

それでも尚且つ、いざとなったら、その情況を、
受けて立とうと思っている。
考えてもみたまえ。
この世には、女房に先立たれた男は、ごまんと居る。
嫌もおうもなく、男が一人で生きている。
そういう実例がある。
だから、この私だって、何となるのではあるまいか。
という、妙な自信がある。

あの会長め、女房を出しに使うなんて、潔くないではないか。
そもそもが「男」を売り物に、
その地位に、君臨していたのでは、なかったのか。
風向きにより、ひょいと家庭へ逃げ込む。
そんな、薄っぺらな男だったのか…… 
ということを、頻りに思っている。

 * * *

そんな男が、何ゆえに、その世界のトップにまで、
上り詰めたのか……
その一助となったのが、あの「顔」であったと思っている。
人間は、見かけじゃない。
内に秘めた、その本性が大事だ。
と多くの人は仰るだろう。

しかし、顔も大事だ。
一睨みでもって、相手を威圧する。
それも、世を渡る際の、一つの武器になる。
猿山の、ボスを見よ。
あれだって、一段高いところに陣取り、他を睥睨している。

彼の顔には、他を圧する力がある。
これを、獰猛と言ってもいい。
一方で、これを不快と感じる人も多かろう。
彼は動じない。
不快で結構、どうぞお嫌いなさい、で、世を押し渡って来た。
この期に及んで、路線変更は出来ない。

ここに至り、私はやっと納得が行った。
彼は何故、女房の必要性を、人一倍感じたのか……
その顔のせいだ。
誰だって、あの顔を見たくはない。
「長」が付くから、従っていただけだ。
ただの人間になったら、誰が好んで、
あの顔を見たいものか。
近付きたいものか。

逆風吹き募る中で、妻だけは、
深甚の愛を示してくれる。
彼は、自分の顔が、他からどう見られているか、
よく分かっていたと思われる。



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やっと見えなくなり、ほっとしています

パトラッシュさん

漫歩さん、
あんな人間が、どうしてのさばっていたのか……
その顔の威力は、絶大だったのでしょうかね……

私の見たくない顔の、目下のところ、ワーストスリーです。
他の二つは……
折を見て、それも書きたいと思います。

2018/08/18 19:30:04

はい

パトラッシュさん

喜美さん、
その通りです。
掌の中で、操られております。
普段は、私の言う事を、素直に聞いているくせに、
何かの時には、頑として、譲りません。
結局、根負けするのは、私の方であります。
長期戦となると、女性には敵いません。

2018/08/18 19:25:10

あの世界の顔

漫歩さん

彼は19歳の頃やくざと関係を持ち、自らその世界
に身を置いたことを含めて、40年間その世界と付き合ってきたことを告白しました。
40年かけて作り上げたあの世界の顔は、堅気の人間を圧するに余りあったことでしょう。

しかし、

堅気の長から外れて78歳の老いたただの一般人になったとき・・・・・。

パトさんの書かれた文末は、その通りだろうと私も思います。

2018/08/18 13:54:25

恐ろしい男

喜美さん

怖いもの知らずの男も
奥さんが怖いのかしら?
従ってしまうのね 
男は一般にそうかもしれません

お宅も強がり言っても奥様の
掌の中で操られてます 
賢い女は口には出しません

2018/08/18 11:06:09

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