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夜長月日記(9)... 

2020年09月21日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し















































💢新型コロナウイルス禍中のオペ
 前回からの続き.ちょっと長いですが,参考になったら嬉しいです.



■入院1日目
オペ前日に入院.
耳鼻科外来で,担当医師と確認.入院手続き.保証金の納入.
病棟へ案内される.薬剤師が普段服用している薬について聞き取りに来る.
アレルギーについては事前に記入する書類あり.
手術内容,万が一の事故等についての承諾書等の説明は担当医からこれ以前に説明を外来で受けている.


須之瀬教授のオペは基本,1拍2日or2泊3日.
術後の管理を含めて5,6日という病院も多いのですが,ここでは基本はこのような感じ.もちろん,状態によっては長引くこともあり.
局所麻酔によるオペが中心.


SARS-CoV-2の影響で,入院1日前に第1回PCR検査.
入院1日目に第2回PCR検査.
どちらも陰性.


起床は6:30,就寝22:00.


■施術方法
鼓室形成・乳突削開術(外耳道後壁削除).


■入院2日目:オペ開始
小生は昼過ぎからオペ予定.
朝食から水も含め絶食.
リンゲル点滴を40分程前から始め,手術着に着替え車いすで同じ棟の5階手術室へ.マスクはつけたまま.
オペ中に流すBGMの選択.小生はジャズをチョイス.女性ヴォーカルもの.
一曲目はWaltz for Debbyだった.
心電図,血圧,血中酸素濃度モニターの端子装着.マスクの耳掛けを外してテープで顔に留める.
BGMを聴きながら,助手による局所麻酔を十数本.耳だけ出して覆布で覆われる.
抗生剤を点滴に追加.心臓がバクバク高鳴る.「抗生剤のせいだからしばらくしたら治まりますよ」との声.「手術中に痛かったりしたら,声を出して教えてください.麻酔はすぐできますから」と注意を言われた.


😴ガリガリ,キュイーン...
「では切開します」.耳介の後ろ側,頭部との付け根を6cmほど切開し,押し広げて外耳道の骨を削って(外耳道後壁削除)外耳道を広げ,内部の中耳をマニピュレーションしやすいように術野を確保(痛くはないが,触っている感覚はある).
教授が入室.「ではこれから中耳真珠腫摘出,鼓室形成等を行います」.
真珠腫の摘出をする(内耳,顔面神経,脳硬膜から剥がす).骨に食い込んだ真珠腫の掻きだし,掃除を行う.
最初のやりやすいところは助手(今回は恐らくご子息?)にやらせて,指示を出したり,質問を受けたりしている.ジョキ,ガリガリ,ジュルジュ(生理食塩水をかけて吸い出す音),キュイーン(ドリルで削る),メッツェンでカリカリ... とまぁ,全ての作業の音,会話が聞こえる.
もう恐怖(;´Д`)ハァハァ.


始めの方ではジャズを聴く余裕もあったが,だんだんそんなもの耳に入ってこなくなる.作業の音も大きいし.顕微鏡下でのオペなんで動いたり体位を変えるなんて事はできないので頭を動かさないように,体を動かさないようにそればかりに集中.だんだん汗が出てくる(心理的に,そして覆布で覆われているので暑くなってくるのもあり).全身びっしょり.


手技の指導も兼ねてのオペという意味合いもあるのだろうが,複雑な部分となる後半近くからは教授にバトンタッチ.
軟骨,皮下組織などで鼓膜の土台を張り,生体糊で糊付けを行う.内耳と鼓膜の間を耳小骨でつないで生体糊で糊付けする.頭蓋底の骨に侵入した真珠腫の細かいものをいろいろな角度からドリルやメッツェンで丹念に剥がしていく地道な作業が続く.真珠腫摘出後の凹部へ採取した組織を埋め込み軟骨,皮下組織で生体糊を使って蓋をする.外耳道拡幅した後の処置等々... を行い,耳介を頭部に縫合,保護テープを切開したところに貼り,耳の穴に鼓膜や外耳道を保護するためのゼラチン・スポンジを詰めて終了.
圧迫止血包帯で頭を強く巻く.
3時間ちょっとかかった.


しばらく手術台で休み,目眩,吐き気がないことを確認して手術台を降り車いすで部屋へ戻る.
























  Summer to Autumn

   Leica M Monochrom+Summilux-M 50mm F1.4 Asph. LHSA









■病室へ2泊なので,2人部屋をとった.実質1人だった.
戻ってきたのは16時前頃だろうか.
圧迫止血包帯の圧力もあって頭が痛し.それと緊張もあって精神的な方からの痛みも加わったので,数時間して鎮痛剤を点滴で入れて貰った.
夕食は出たが,食欲はあまりなかったので,汁物,フルーツを食す.
傷の痛みがないことはないが,それほどではなかった.
疲れがウトウトを誘っていつしか眠ってしまった.なんとなく手術した側の顔が熱を持っていて,少し腫れているようだった.体温も多少高くなっていた.
数時間して就寝時刻22時を過ぎた頃に目が覚めてしまった.その後,なかなか寝付けなかった.


■入院3日目:退院日
翌日は,予定通り退院.
体温も発熱なし.普通に朝食が出て,その後看護師から今後の通院について,自宅で服用する薬の説明,用法について,耳のケアと点耳薬のやり方などの説明を受ける.ドクターが挨拶に来た.


耳の中でグチュグチュいう音が聞こえても術後の自然な変化であること,自分の声が響くように聞こえるが,傷が治る過程の正常な反応とのこと.
耳に詰めたゼラチン・スポンジが抜け出たり,傷口からの滲出液が出る,鼓膜の内側,外側に水が溜まるなども,治る過程の反応であるとのこと.


最後の抗生剤の点滴を処置室で受ける.ドクターに顔の腫れのことを話すが,もっと顔がパンパンに腫れる方もいますから,良い方ですよ.いずれ引きますから,と説明を受ける.
入退院係で手続.部屋の整理.ナース・ステーションに挨拶.退所.
売店(ローソンが入っている)で,耳のシャワー・キャップと綿球を購入.


病院を後にする.たった3日間だったが,外に出たらけっこう久しぶり感があった.
気温は予報の31℃にもならず,25℃くらいで凌ぎやすかったのでタクシーで帰宅するつもりだったが,荷物を持って都電と地下鉄と歩きで帰ることにした.
乗車駅の都電荒川線「宮ノ前駅」の真ん前にある”宮ノ前八幡”に参拝して,退院報告と順当な予後回復を祈念.
なお,入院時と同様に家族はSARS-CoV-2を考えて迎えに来させていない.


■家庭では
・処方された抗生剤を内服.
・朝晩に抗生剤の点耳薬を2滴ゼラチン・スポンジに滴下する.
  ゼラチン・スポンジは2〜3週間は詰めたまま.
・術後1週間は,鼻をかまない.
・術後3週間前後までは汗をかいたり,手が汚れる仕事,運動は一切行わない,.
・鼻啜りは行わない(寛解しても以後ずっと)


■その後
1週間後に抜糸.
2週間後に耳のゼラチン・スポンジを除去.
3-4週間後に耳内部が乾いたかどうかをチェック.乾いていれば2〜3ヶ月後にチェック.

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