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防災士受験講座 

2012年04月23日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 色々迷ったあげく受験を決断したのは今年に入ってからであった。今も公共施設へ勤務中とは言え
現役を終えての再就職なので、現役時代ならともかく、その必要性をあまり感じなかった。

 私は、地球温暖化防止活動推進員、省エネ普及指導員などというボランティア活動を続けながら
多くの人達に多種多様な気象異変がもたらす恐ろしさについて話し続けてきた。

 しかし一方では、いっこうに進まない省エネや温暖化防止の取り組みと、日々変化していく気象を
見比べながら、こんな話をいつまでも続けていても無意味なのではないだろうかといつも疑問に
感じていた。

 もう気象異変は回復不可能なところまで来てしまったのではないだろうか、そう思うのである。
それほど地球温暖化は深刻であり、現状維持すら不可能になっている。

 それではこれから何をすればいいのかだろうか。何をしても意味がないのではなかろうかと思う
一方で、それでも何かするべきことはあるのではないかと思い、今回の防災士の受験を思い立った。

 ずいぶん長い前置きになってしまった。最近では何もかも深刻には考えないようにしている。
全てはなるようにしかならないし、流れに任せるしかないと思っている。そうした状況の中で思い
付いたのが防災士の受験であった。

 しかし、防災士の資格を取得しても当面何かをするような当てもなく、単に資格を持っているだけに
終わるかも知れない。それでもいつか役に立つときが来るのではないかと思っている。

 日頃から地殻変動に関心を持っていた私にとって今回の受講で一番の収穫だったのは元京大の総長
であった尾池和夫先生の話であった。尾池先生は地球物理学者とのことで地震など地球規模の様々な
地殻変動に関しての権威である。

 その昔、学問を人文学、地文学、天文学と呼んでいた時代があったようだ。文とは甲骨文字では
人そのものをさす文字だったようだ。従って、天の学問も地の学問も、むろん人間自身に関する学問も
全ては人に関する事象を扱った学問だという観点から捉えらた言葉であったようだ。

 正にその通りで、人間の存在があってこそ天の学問も地の学問も生きた学問となる。学問が単なる
事象を捉えたものだけだと人間とはかけ離れた存在になってしまい、学問本来の意味を持たなくなって
しまう。

 学問が学問たるためには常に人間という存在があってこそ成り立つものである。その点に於いて
地学と言うより地文学というほうが言葉に深みがあって良い。

 さて、その地文学に地震のメカニズムも包括される。今回の東日本大震災、北米プレートと太平洋
プレートとの境目に蓄積された積年のストレスが一気に解き放たれ、それが大地震となり大津波と
なった。

 また、同じ事象は繰り返し同じ場所で生じている。起きる日がいつかという断定は難しいが、
起きるのではないかという予測は、その分野の専門家であればおおよそ気付いていたはずである。
それくらい今回の大地震の前には予兆とも思えるような大小の地震が頻発していた。

 ストレスが一気に開放される前の状態であった。この付近で大きな地震が発生する。それは巨大
プレートの境目がピシピシと不気味な音を立てて割れ始めていたときであった。薄氷を踏むと同じ
ようにピシピシと気味の悪い音がする。あれと同じである。ものが巨大だと言うだけのことである。

 先の昭和三陸大津波から79年。一年に10?と言うから79年間で790?、つまり8メートル
近くは陸側に圧力がかかり続けていたことになる。カーナビでさえ判別できるくらいの巨大な地殻
変動であった。従って、その反動の大きさも分かろうというものである。

 これくらいの圧力は日本列島のどこにでも生じている。そもそも日本列島が弓なりになっている
のは異なる方向からの様々な圧力を受けているからである。当然のことながら内陸部でもそのしわ寄せ
は生じていて、日本列島には数え切れないほど様々なひび割れが発生し、その度に地震が発生して
いるのである。

 こんな簡単な理屈が分かっていて、その上に大小の地震が多発していたというのに、その危険性を
何故呼びかけてこなかったのか。そして、あろう事か福島原発の沖合いに記されていた震源地のことは
巨大地震を予測する資料から削除されていたという事実はいったい何を意味するのだろうか。

 今回の原発事故は自然災害などではなく人災以外の何ものでもない。それだけを取ってみても
原発政策を進めてきたものや東京電力の幹部達の罪は大きい。今後、断固として裁かれるべきでは
ないだろうか。

 多発する異常気象、もはや常習化して異常気象とは言えなくなってきた。これらがもたらす災害から
せめて人の命だけでも守ろうというのが防災士の役目である。防災士に特別な権限があるわけでもない。
地域防災の率先垂範者の一人として、あるいは防災意識を啓蒙するものとしてのささやかなる任務を
担っていくことになる。

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