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たかが一人、されど一人
読後感「坊ちゃん」 夏目漱石 著
2010年08月02日
テーマ:テーマ無し
<div>幼い頃に読んでストーリーは分かっている心算でいたが、全く何も覚えていなかった。それにしても新鮮で胸がすく面白さだ。図書館で読んできたのだが笑いを堪えるのに一苦労だった。主人公は東京育ちで二人兄弟の次男坊、中学卒業時に両親を亡くし、優秀な兄の計らいで家を売り、売った金の半分(600円)を貰ってなんとなく理科学校(3年制)に進学。卒業して、これもなんとなく四国松山の中学校に数学教師として赴任。</div><div><br /></div><div>この辺はなんとなく知っていたつもりだが、漱石の人物描写は素晴らしい。子供の頃から度胸は無いが、思いきりが良い。この事はすごい矛盾があるようだが小生には非常によく分かる。故に校舎2階の窓から飛び降りて大けがをしたり、ナイフを見せびらかしているうちに「切れるかどうか切ってみろ」と唆されて、自分で手を切って見せたりする。男の子の心理を実に的確にとらえていると思うが、時代が変わった今ではそうは思わないのだろうか。</div><div><br /></div><div>何れにしても江戸っ子20代前半の信任教師がど田舎に行って、町の人たちや学校の同僚教師、更にはいたずら盛りの悪ガキ生徒達との間で惹き起すもめごとの連続。正に都会と田舎のカルチャーギャップに加えて、青年の純粋さと壮年の嫌らしさの相克。誰からも愛されていないと勝手に孤独に陥り、少し斜に構えるこの世代特有の心理、これなんぞは正に明治でも現代でも共通の心理ではないだろうか。</div><div><br /></div><div>それ故に在任わずか数カ月で、教え子の集団と師範学校の生徒の集団との喧嘩騒ぎに巻き込まれる。仲裁に入るのだが、ぼこぼこにされた揚げ句に駆け付けた警官に、上司の主任教授と主人公の二人だけが逮捕されてしまう。更にそれを地場の新聞に悪意ある報道をされてしまう。この辺も現代の報道と同じで、一度報道されてしまうと訂正がなかなか効かない。学校の幹部教授も口先とは裏腹で、本人の名誉回復に真剣ではないのだ。</div><div><br /></div><div>結局はこんな田舎に未練は無いと決心、自分をを貶めた教頭ともう一人の先輩の芸者買いの現場を押さえて叩きのめし、校長宛の辞表を郵送して四国を去ると言うお話。結末は、東京に帰って給料が遥かに安い市電かなにかの技師に収まる事で終わっている。些かおっちょこちょいのきらいもあり、あまり利口に世渡りが出来ないかもしれないが、純真である意味では男らしくもあり、青年らしい爽やかな痛快さを感じる事が出来る。</div><div><br /></div><div>時代は変わっても青年の目から見た大人社会は似たようなものだろう。人間関係は、現代の若者が社会に出て会社勤めなんかをした場合に遭遇するものと全く同じではなかろうか。特に最初は嫌な奴と思っていた数学の主任教師が、最終的には坊ちゃんの味方になり一緒に学校を去る事なんかは実にドラマティックでもある。</div><div><br /></div><div>著者が明治年間にこんな面白い小説を書いていたとは、漱石というペンネームや他の小説のタイトル「吾輩は猫である」からしても、かなりのユーモアセンスを持ち合わせていたのだろうと改めて感心した。もう何度も映画化されているのかもしれないが、映画にしたら受けるだろう。</div><div><br /></div><div class="blogger-post-footer"><img width='1' height='1' src='https://blogger.googleusercontent.com/tracker/3089830164664281219-4036270049093550118?l=takaga.blogspot.com' alt='' /></div>
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