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パトラッシュが駆ける!

小噺「ふふふの不倫」 

2014年06月06日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

「ねえねえ、おまえさん。ちょいと見てご覧よ、あのふたーり」
「二人の、何処がどうした?」
「よく見てご覧よ。様子がおかしいだろ」
「二人とも、スーツ着て、きちんとしてらあ」

「ほら、手なんか繋いじゃってさー」
「いいじゃねえか、手ぇくれえ」
「あの二人、毎朝なんだよ。何時も、ああやって出勤して行くの」
「仲がいいんだろ」

「よくご覧って、二人の歳を」
「男は六十かな。定年目前と言ったところだ。
女は・・・若く見えるが、目の下にたるみがある。
まあ、四十半ばってとこだろう」

「もしかしたら、会社の上司と部下じゃないの。
鈴木荘から出て来たところを見ると、男は単身赴任・・・」
「推理が働くなあ」
「真面目くさった顔してるでしょ。ああいうのが、案外助平なんだから」
「税務署の徴税課長に、あんなのがいたっけ。女は同じ職場の、主任ってところか」

「ほらほら、主任の腰に、課長が手を回したわよ。
夫婦だったら、路上であんな真似、絶対しないもん」
「まあ、そういきり立つなって。かりそめの恋なんて、
この世にゃ、いくらでもある」
「一夜を共にした後でしょ、何時までべたべた、引っ付きたいの?」
「あの二人、慣れてねえんだ。うぶなんだ。この道の初心者なんだ。
やることなすこと、嬉しくって仕方ない、そう言う時期なんだ」

「理解あるのね」
「ありませんよ。そして、しませんよ、わたしゃ、ああ言う真似は」
「もっと、巧妙に、やるってこと?」
「よく言うだろ『人のふりん見て、我がふりん直せ』って」

「やあねえ、男って」
「女だって、同じだがね」
「職場じゃ、二人とも、何食わぬ顔してるんでしょ」
「いや、そんなこたあない。職場の連中にも、とっくに知れ渡ってる」

「そうかしら」
「匂いでわかる。秘すれば秘するほど、男女の仲ってえのは、
匂うんだ」
「知らぬが仏って、あの二人のこと」

「そうだ。火のないところに、煙は立たん」
「風のないところに、風鈴は鳴らん」
「何だ、そりゃ?」
「不ぅ倫はならん」



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難しい・・・

パトラッシュさん

我太郎さん、
「不倫」の二文字は、皆さんやはり、気になるようで・・・
アクセス数が普段より、多かったようです。
小噺は「オチ」が勝負です。
難しいです。

2014/06/07 15:49:13

よく有ることで

我太郎さん

正直こんな話はざらだって思いながら、題材が題材だけに最後まで
にゃろめ〜、やるねえ
落ちでぐぐっと引き締まったです

2014/06/07 14:20:21

どうぞよろしく

パトラッシュさん

ろぜさん、はじめまして。
毎度、ばかばかしい噺に、明け暮れております。
というより、人間が粗忽にできていて、
もったいぶった話は、苦手なのであります。

ワインがお好きでしょうか?
お名前から察するに、きっと、バラ色の人生を、送っておられるのでしょうね。

2014/06/07 12:02:30

はじめまして

ろぜさん

ナビ友さんのブログからこちらに流れてきてお邪魔しました。

朝から一服の清涼?ならぬナビ友さんのブログと併せて2服も・・・美味しすぎて仕事になりません(笑)

2014/06/07 11:25:02

想像の域を出ません

パトラッシュさん

へえ、吾喰楽さん、秘密を守り通しましたか・・・
大した演技力、役者になれば、よかった・・・

不倫にならない立場というのは、自由でいいようですが、張り合いも少し、なくなるでしょうね。
あれは、監視の目をかいくぐってやるから、楽しいのでしょうから。
いえ、私は経験がないので、あくまで想像するだけです。

2014/06/06 19:39:32

炯眼です

パトラッシュさん

SOYOKAZEさん、
嗅覚は大体、女性の方が鋭いようでして。
しかも客商売の女性は、格別です。
ピーンと来るのでしょうね、きっと。
面白い話を、今度ブログに書いて下さい。
それこそ、小噺仕立てで。

玉砕しちまう、男性陣も情けない・・・

人間観察のためにも、早いとこ、職場復帰が求められますね。

2014/06/06 19:31:18

不倫ではありませんが

吾喰楽さん

こんばんは!

私は社内結婚です。
でも、結婚を公表するまで、社内の誰にも気づかれませんでした。
逆に、仲が悪いと思われていましたよ。

不倫の経験はありませんが、多分、周囲に気づかれることはないと思います。
もっとも、今では、再婚しないと、不倫もできませんが。

2014/06/06 18:54:05

名はつかないけれど

さん

私も今ではお座敷に入った瞬間わかりますよ。
何となく生臭い雰囲気が漂っているのです。

最近は熟年の婚活デートも多いけれど、そちらは初心な雰囲気で微笑ましいけれど、大抵男性が玉砕のようです。(笑)

ご夫婦は淡々として食べる事に専念です。
人間観察には面白い仕事です。

2014/06/06 17:53:50

想像です

パトラッシュさん

風香さん、
モデルはあります。
ちょいと見かけました。
それを捏ねて、イースト菌をぶち込み、思いっ切り、膨らませました。

年齢の推定は、私のよくするところでは、ありません。(実は苦手)(特に女性は)
誰も見ていないので、勝手に、想像をたくましくしております。

2014/06/06 16:31:05

観察眼

さん

まぁ・・するどいこと。
小噺っていうより大噺級の笑いですね。
いつもながら、切れのよいスカッとしたテンポです。
どこかでモデルケースを見たのかな?

>女は・・・若く見えるが、目の下にたるみがある。
まあ、四十半ばってとこだろう」
なぁ〜るほど。 四十過ぎたらシワより目の下にご注意で、
六十過ぎたら・・・?(/_;)

2014/06/06 15:58:51

毎度

パトラッシュさん

明かりさん、はじめまして。
毎度、ばかばかしい噺を、ちょくちょくやっております。
これに懲りず、またお立ち寄り下さい。

2014/06/06 14:02:33

ご油断めさるな

パトラッシュさん

喜美さん、
人生至るところに、青山あり。
ひょっとして、いい男が、現れるかもしれません。
言い寄られたときに、慌てませんように・・・

2014/06/06 14:00:50

お会いしたい・・・

パトラッシュさん

マリーさん、
私の小噺は、ピンポン玉くらいのネタを、サッカーボールくらいに、膨らませてあります。
見聞は、ごくわずかなものです。

なになに・・・
周辺に、現在進行形の方がいらっしゃる?
お会いしたいですね、そう言う方と。
作家魂が、うずきます。(笑)

2014/06/06 13:58:54

名仲居

パトラッシュさん

SOYOKAZEさん、
若いころの話は、えーと・・・
止めましょう。(汗)
小噺は、経験でもなんでもありません。
全くの想像の世界です。
(ということに)

そうです、初心者です、人前でひっつくのは。
ベテランともなれば、擬態が巧みになり、夫婦と見分けがつかなくなります。
それでも、旅館の仲居さんは、見抜くと言いますが・・・

名仲居の、SOYOKAZEさんの、目はいかに?・・・・

2014/06/06 13:53:20

パトラッシュさんへ

さん

軽妙な文章に拍手です。

2014/06/06 10:36:11

楽しい

喜美さん

人のフリン見て治すのね
私は直しもせず
風通し良すぎて?風鈴もならず
終わりそう まあこれからも
有るか?

2014/06/06 10:20:21

秀逸!

さん

素晴らしい小噺です。
そんな光景を実際に見た経験がおありですか?
最後の1行「不ぅ倫はならん」が際立っています。
実はある友人が不倫をしています。
そのことを私は受け入れられないでとても悩んでいます。
不倫は周囲に気付かれないようにあくまでも秘めてほしかった。

2014/06/06 09:46:33

うふふ

さん

若かりし日のパトさんと奥様想像してしまいました。
勿論、普通の清き恋人としてですよ。

不倫の方って人前では取り繕ってあからさまな行動はとらないけれど、中には大胆にくっつきまくっていらして困る事もありましたっけ。
あれは、もしや初心者?(笑)

落ちが風鈴とは粋ですね。^^

2014/06/06 09:24:48

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