メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

パトラッシュが駆ける!

女子と小人は 

2014年08月01日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

「あのひと、苦手なんです。わたし」
T子さんの口が、少しゆがんでいる。
苦手とは、即ち、「私、嫌いだわ」ということだ。

私には、女性が、女性を嫌うに至る、その理由と言うものが、
よくわからない。
ある日、気が付いたら、一方が嫌っている。
そして、一旦そうなると、その仲を修復させるのは、極めて難しい。
過去にも、同じような事例があった。
その時も、一方の女性が「苦手なんです」と言い出し、
それきりもう、梃子でも動かぬ顔付きであった。

今回の場合、心当たりがある。
一週間ほど前の、T子さんと、K子さんの、囲碁対局中のことであった。
どちらも、生徒であるから、私としては、アドバイスを控えていた。
一方が有利になっては、いけないからだ。

しかし、教える立場というものもある。
明らかな間違いを、見逃すわけには行かない。
その間違いは、当然ながら、より弱い側に多く発生する。
T子さんの側を、より注意することになる。

それが二度三度と重なったところで、それまで黙っていた、
K子さんが口を開いた。
「教えないで下さい」
普段発したことのない、呻くような声であった。
そこに、はしなくも、彼女の思いがこもっている。

たかが練習対局と思うのは、私だけで、彼女は真剣勝負のつもりでいる。
負けたくない。
勝ちたい。
その思いは、私の想像より、はるかに強いようだ。

実力に優る、K子さんが勝ち、その対局を終えた。
両者、笑って別れたから、私はそれで、終わったと思っていた。
しかし、次週のレッスンに現れたT子さんは、
もう、あの人とはやりたくないと言う。
今後は、レッスンの曜日さえ、別の日に、してほしいと言う。

私には、女性心理と言うものが、よくわからない。
女性が多い職場の、上司にならなくてよかった。
私には、三日と持たないであろう。

 * * *

「先生、叩かないでっ」
明美のやつが、素っ頓狂な声を出した。
私は、盤上の悪手を指摘し、そんな手を打つんじゃないと、扇子でもって、
その腕に、軽く触れただけだ。

「叩いてなんか、いないよ」
「痛いもん」
「へえ、これがかい?」
「やだもん」

扇子は便利だ。
手の代わりになる。
盤上の、ポイントを指す時に、指より長い分、わかりやすい。
紙一枚を隔て、相手に、触ることも出来る。
もちろん、風を送り、自らを、涼しくさせることもある。

落語を見てほしい。
扇子は、箸にもキセルにも、時には天秤棒にもなるくらいだ。
囲碁の先生に、特にこの季節は、扇子が必需品となっている。

今時の子は、過保護であり、本当に叩かれたことが、
ないのではあるまいか。
だから、トントンと、軽く触れられたくらいで、
これを叩いたと感じてしまう。
困った過剰反応と、想像するよりない。

しかしこれ、私のような、古い人間の、思い込みかもしれない。
今の教育界は、体罰厳禁なのである。
こちらが、親愛の情を示したつもりでいても、
相手が、そうは取らないことがある。
何しろ、小学三年生だ。

家に帰り、明美がその母親に言う。
「今日、先生に叩かれちゃった」
えっ?と、母親の顔色が変わる。
翌日、校長室へ、かくかくしかじかと、乗り込んで来る。
校長だって、私のことは、よくわかっているから、
頭からは信じまい。
それでも立場上、調べて見ましょうと、こう言わざるを得まい。

私のところへ、校長室へお寄り下さいの、伝言が来る。
ここで、問題なのが、私の短気な性格だ。
多分、あほらしくなってしまうだろう。
釈明するより、尻をまくり、啖呵を切ってしまう方が、ずっと好きだ。
元々、先生の地位に、連綿とするつもりもない。
「そんなことを、言われてまで、指導者の地位に、
留まるつもりはありません」
さっさと校長室のドアを、蹴立てて帰るだろう。

実にもう、ばかばかしい。
明美の一言が、私にここまで想像させている。
多分こんなことには、ならないだろう。

しかし、気を付けねばならない。
女子はかわいい。
そして、囲碁をやるのは、女子が多い。
教室では、その、かわいい女子に、ずらりと囲まれている。

いい気になっている、場合ではない。
何時何処で、何が起きるかわからない。
私はそもそも、女子を扱うのが下手なのだ。
老いも若きも、そして、幼きもだ。
そう言えば、自分の女房をだって、御してはいない。
むしろ、従属を強いられている。
ああ、女の居ない国に、行きたくなった。



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

左様でございます

パトラッシュさん

あんみつひめさん、
現実はきびしーです。
女子と小人に、困惑をさせられ、つい、口走ったまででございます。

2014/08/03 07:38:53

女のいない国?

さん

えっ!!本当に?

私は逆に、男の人の居ない国・・・
行きたくないですね。

人生とてもつまらなくしますよ〜〜

女性が女性を嫌う・・
これわかります(笑)

2014/08/03 01:18:52

闘争本能?

パトラッシュさん

ばばたまさん、
女性同士は、表面的には、笑顔を見せるなどして、
友好ムードなのですが、
一皮剥いたところでの、闘争心は、相当なものがあるようですね。
私には、その辺のところが、読めないのです。
麻雀でも、当然あるでしょうね。

2014/08/02 14:49:25

遅ればせながら

さん

勝負事には 女は手を抜きません。あまりにルール知らずな人がメンバーに入るとこちらは教えてるつもりでもあちらにとっては嫌な奴と思われるのでしょうね。麻雀教室でもあるようです。顔はにっこり笑いながらここの卓は嫌〜と言いながら卓じゃなく人でしょう!と心の中では叫んでるの女同士は分かるんです。本当に女って嫌ですね〜???

2014/08/02 10:43:03

人によりけり

パトラッシュさん

SOYOKAZEさんみたいに、酒の楽しい人ばかりなら、
逃避は企てません。

2014/08/02 09:50:57

虚実

パトラッシュさん

秋桜さん、
真剣に読まないで下さい。
私の文は、うそ八百ですから。

2014/08/02 09:44:12

横須賀の魚を楽しみに

パトラッシュさん

喜美さん、
その時は、よろしくお願いします。

2014/08/02 09:41:59

たまたま

パトラッシュさん

のびたさんは、良きご婦人方に囲まれ、幸せです。

2014/08/02 09:40:35

中々のコメント

さん

風香さんの突込みと秋桜さんのコメント、中々どうして!
これでも、まだ女性の居ない国に?

2014/08/02 08:25:31

養い難し。

秋桜さん

いやぁ、まじめなわたしは、真剣に読んでしまいました。
女のいない国・・愛想ないですよ♪♪

2014/08/02 08:11:55

どうぞ

喜美さん

此方にいらっしゃることあったらぜひお寄りください 大歓迎です

2014/08/01 19:09:49

私の周り全て女性

のびたさん

あまり意識していないけれど どこへ行っても女性ばかり 会うのが楽しみです(笑)
子供の過保護 親のクレーマー 結構居ますね

2014/08/01 17:59:02

客観的には

パトラッシュさん

喜美さんは、現役です。

でも、恐ろしくはありません。
魚料理を食べさせて下さるなら、すぐに行きます。

でも、現役女性ですから、一対一は、まずいですね。
世間に誤解されます。
何人か、呑兵衛と食いしん坊を、誘って行きましょう。

2014/08/01 13:58:53

彩々さん

パトラッシュさん

私の文は、あまり真剣に読まないで下さいね。

2014/08/01 13:52:36

来たい?

喜美さん

我が家にいらっしゃい 女卒業した婆様が一人います歓迎しますよ
其れも恐ろしくて来れないかしら

2014/08/01 13:30:14

はぁ、はははと

彩々さん

真剣に読んでいたら…

風香さんとパトさんのやり取りで、

笑い声が出てしまいました!

2014/08/01 12:25:14

風香さん

パトラッシュさん

言ってみただけです。

2014/08/01 11:19:24

女のいない世界?

さん

・・・いいんですかぁ?

2014/08/01 11:02:09

PR







上部へ