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私家版・日豪の比較文化人類学 〜群れから抜け出した羊が見たもの〜

2−2 オーストラリアでの手続き(その2) 

2010年12月10日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

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この項は(その1)からの続きです<br />
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<b>銀行口座の開設と税金、送金</b><br />
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<b>[銀行口座の開設]</b><br />
 さしあたり必要な資金は現金やトラベラーズ・チェックを用意すれば問題ありませんが、こちらで生活して行くのに銀行口座はどうしても開設しなければなりません。日本からの資金の送金、こちらでの家賃や光熱費などの支払、年金の受け取りなどのために銀行口座が必ず必要だからです。<br />
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 移住後に口座を開設することはもちろん可能ですが、身元を証明する書類を整える必要があります。日本でオーストラリアの銀行口座を開設できる銀行がありますから渡航までに開設して、ある程度送金しておくと便利です。私たちはANZ銀行で日本人や日本語のできるスタッフを配置しているゴールド・コーストの支店に開設しておいて、空港に着いたその足で銀行へ向かってキャッシュ・カードを受け取りました。その日からカードが利用でき、大切な資金の運用についても日本語で相談できるので安心です。また、口座の名義は夫婦の場合2人の連名にすることが出来ますから、万一の場合片方の人が権利を行使できるようにしておくと良いでしょう。<br />
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<b>[税金関係]</b><br />
 退職者ヴィザを持って移住している私たちは政府関係者や報道・撮影関係者、教育関係者などのヴィザ保有者と同じ一時居住者として分類され、市民権や永住権をもつ居住者とは区別されています。居住者であるか非居住者であるかは、日本でも同じですが税金に大きくかかわって来ます。一時居住者は居住者ではないので税制にもあてはまると思ってしまいますが、これが違うのです。<br />
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 この国の所得税法では、国外に生活の本拠があると判定されない限り、この国で継続でも通算でも年間183日以上居住している人を居住者と規定して国内外の所得に課税します。所得が発生する場合はTFN(Tax File Number )と呼ばれる納税者番号を取得することが義務付けられていますから、パスポートなど身分を証明する書類を税務署に持って行って申請することになります。そして、所得がある場合、タックス・リターンと呼ばれる申告納税手続きをしますが、申告時期になると税務署や郵便局などで Tax Pack を手に入れて記入し、10月31日の期限までに提出します。<br />
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 ヴィザの種類や居住資格によって納税や払い戻しの形態が異なるため、専門の会計士に確認することをお勧めします。<br />
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<b>[送金・資金の移動]</b><br />
 日本にある円の資金をこちらで使うためには様々な方法を講じなければなりません。まさか腹巻に大金を入れて来る人はないでしょうし、トラベラーズ・チェックは当初は良くても長期の滞在では現金化する手間が面倒、クレジット・カードでは為替レートがどうなっているか不明などとなれば、ある程度まとめて日本から送金するのが安全でしょう。そのためには最終的にこちらで受け取る自分名義の銀行口座を作っておくことが必要です。<br />
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 オーストラリアに送金するのだから日本の銀行で円からオーストラリア・ドルに両替して送金するのが普通と考えますが、この方法はとても不利なのです。日本でのオーストラリア・ドルの流通量が少ないため、日本での両替レートがオーストラリアでのレートより悪くなるからです。円をそのままオーストラリアに送金してオーストラリアで両替でき、自分の口座に振り込んでくれれば有利になります。よくしたことに、こうした業者があって信用性もあるので、私たちはその方法をとりました。<br />
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 例えば300万円を送金する場合、為替の相場によって決まる両替レートは日本とオーストラリアでは2円ほど差がありますから、日本で100円で両替すれば3万ドル。オーストラリアで98円で両替すれば3万612ドルになり、大きな違いが出てきます。実際には銀行での送金手数料が必要ですが、円での送金の方がやはり有利です。<br />
 また当然、送金と両替は為替の変動によって大きく影響を受けますから、普段からその動向には注意しておくべきです。私など送金の予定がなくても毎日相場をチェックする習慣がついてしまいました。<br />
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<b>車の登録と車検</b><br />
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 国土が広大で公共交通機関が発達していないオーストラリアでは、自動車が必要不可欠の移動手段です。私たちも移住直後ホリデー・アパートメントに泊まって、まずしたことは車の購入手続きと家探しでした。<br />
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 クイーンズランド州の運転免許は日本の免許を持っていれば、法規と実地の試験を受けなくても日本と同じレベルの免許を発行してくれます。この国でも免許証は個人を証明する場合に良く使われますからなるべく早く取得した方が良いでしょう。詳しくは「人に優しい街と車社会」でご紹介します。<br />
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 オーストラリアでの車の輸入の関税は以前は20佑發△蠅泙靴燭、2000年以降順に引き下げられて次第に買い求めやすい価格になってきました。日本のトヨタがこちらで生産をしていますが、それでも年間100万台ほどの新車販売のうち5分の4は輸入車が占めています。結局、私はこちらで人気があるトヨタ・カムリの新車を購入しましたが、価格は日本より少し高めかなと思う程度でした。もちろん、オーストラリア産の車体です。<br />
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 購入初年度のRegoと呼ぶ車の登録手続きや費用の納入などは日本と同じで、全てディーラーがやってくれますが、次年度からは自分でしなくてはなりません。どのような手続きが必要かと言いますと、極めて簡単。1年間の車の登録期間が終わる1か月ほど前に州の交通局から登録料と強制保険料の請求が郵送されて来るので、郵便局などから払い込みます。すぐに次の1年間の登録証が送られて来るので、車に掲示するシールを自分で古いものと張り替えるだけです。任意保険は別に保険会社から請求がくるので同様に支払います。私の場合、登録料と強制保険料が合わせて約500ドル、任意保険料が約500ドル、合わせて年間約1000ドルを支払っています。ガソリン以外に車に必要な年間の経費はこれだけで、車検はありません。<br />
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 日本の場合、3〜2年おきに車検があってその都度高額の費用がかかります。整備不良の車で万一事故があってはいけないと親切な制度を作ってくれているのかも知れませんが余計なお節介か、さもなければ業者保護でしょう。車が故障したり事故を起こせば全部所有者・運転者の責任なのですから。<br />
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 中古車の個人売買も盛んで、道路わきに「4 SALE」と張り紙をして売りに出している車を良く見かけます。この「4」は文字通りのFourではなくてFor、つまり「売り物」という意味です。こちらでは車を長年使いますから、こうした車を含めて中古車はびっくりするほど高価です。10年使ったらお金を払って処分してもらうというようなもったいないことはしません。しかし、購入する際には盗難車ではないか、ローンが残っていないか調べ、車の程度はもちろん売主の免許証や登録証をしっかり確認することが大切です。<br />
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<tt>コラム</tt><br />
<b>豪快なゴミの収集</b><br />
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移住してすぐに問題になるのが家庭のゴミの処理です。最初に借りた家にはゴミ箱が2つあって、黄色のふたの方には瓶や缶、紙などリサイクルできる資源ゴミ、片方は一般のゴミ入れに分かれていました。人が足を曲げればすっぽりと入ってしまうほどの大きさです。近所のどの家庭も水曜日の夕方から夜にかけてゴロゴロと音を立ててゴミ箱を道路脇まで引っ張り出しているのでゴミ出しの要領が分かり、私たちも同様にしました。収集は翌木曜日の午前8時半からですが、資源ごみは2週間おきです。<br />
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収集作業はどのようにするのか興味があったので、木曜日の午前中外の物音を気にしていたら、巨大なコンテナーのトラックがやって来てボディーの横から大きなはさみを出してゴミ箱をつかみ、グイッと持ち上げてはプロレスのバックドロップのようにしてゴミをコンテナーに落として行きます。その作業はトラックを運転している係員1人だけです。資源ゴミは別の専用トラックが同様にして集めて行きます。<br />
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これで、ゴミ箱の形状が統一されている訳が分かったのですが、形は縦長の4角で上の方がやや太くなって収集車のはさみが持ち上げてもずり落ちないようになっています。ふたは「バックドロップ」の時に自分の重さで開く方向、すなわち道路側が開くように向けておかなければなりません。<br />
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日本ではゴミの分別収集が一般的になり、資源の再利用の面から大いに結構なことですが、分類がとても細かく不可解な点が多過ぎる気がします。例えば、移住前に住んでいた自治体では自分で資源ゴミを持ち込むことが出来る施設があって、時々利用していましたが、紙の類だけでも新聞と雑誌とダンボールと紙袋と牛乳のパックなどを区別しなければなりません。紙袋に雑誌や広告などを詰めていようものなら係員から叱られる始末です。<br />
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オーストラリアの資源ゴミの扱いは、日本のそれに比べて無頓着と言っても良いほどで、瓶も缶も古い電話帳もペットボトルも一緒にして、後の処理が大変だとは思いますが、黄色のゴミ箱にポイです。<br />
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