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パトラッシュが駆ける!
甚平と作務衣
2015年08月07日
テーマ:テーマ無し
私は、冷房が嫌いだ。
機器により、作られた冷気というものに違和感がある。
肌に合わない。(ような気がする)
長時間これに当っていると、体調がおかしくなる。(ような気がする)
客が居ない時は、クーラーをつけないことにしている。
幸いに、窓を開ければ、微風が入る。
一人で居る時は、これを頼りに生きている。
ことさらに、我慢しているわけではない。
夏は暑くて、当たり前だと思っている。
私は、寒暖を含め、多くのことを、なるべく自然に任せようと思っている。
せめてもの抵抗は、薄着だ。
下はショートパンツ、上はランニングシャツ一枚になる。
タオルで、汗を拭き拭き、本を読んでいる。
パソコンを打っている。
飽きると、木のベッドに、ごろんと寝転ぶ。
しかし、私が日常を過ごす場は、囲碁サロンなのであって、
時たま人がやって来る。
日に、ほんの数人なのだが、客は客だ。
皆さん、予告もなく、いきなり戸を開けられる。
「少々お待ち下さい」
私は、あわてて飛び起き、衝立の陰でシャツを羽織る。
常連さんは、とうに、この内情を知っている。
「どうぞ、ごゆっくり」
笑っている。
しかし、初めての客は、戸惑うだろう。
席主が、この体たらくでは・・・
私のサロンに対し、呆れこそすれ、期待など、抱かないであろう。
* * *
涼しくて、なおかつ、見栄えのよい衣裳はないか。
隣の着物屋に、相談に行った。
ちなみにそこは、私の建物に入居している、テナントである。
だから多少は、この顔が利く。
痩せても枯れても、この私が大家なのだから。
「さあ・・・」
女将さんが笑った。
そんな、都合のよい衣類なんか、ありませんよという顔だ。
彼女は隣人でもあり、私の冷房嫌いと、日常の姿を、とうに知っている。
その彼女は、商売柄もあり、真夏と言えども、
絽の着物をきちんと着こなし、端然と構えている。
もちろん、その店内は、ぎんぎんに冷えている。
今や、そういう時代なのだ。
そして、格好だけ見れば、私と彼女、どちらが大家で、
どちらが店子だか、わかったものでない。
「甚平にしたら」
妻が言い出した。
「今度、買って来てあげる」
妻も、私のランニングシャツ姿に、顔をしかめている一人だ。
何とかせねばと思っていたのだろう。
「安くていいのがあったわ」
翌日にはもう、買い込んで来た。
普段は、私の十倍も気の長い人が、こういうことになると、
やけに素早い。
濃いブルーの素地に、細いストライプが入っている。
「麻混」と書いてある。
「シジラ織」とある。
意味は分からないが、メッシュが荒く、通気性が良いということだろう。
ズボンは膝のあたりまで。
そう、和風のバミューダパンツと言ったところだ。
これは案外、妙手かもしれない。
暑さ対策と、品性の保持。
この両懸案を、一挙に解決してくれるかもしれない。
一旦洗って、それから着ましょうということになった。
ところがである。
翌日、着物屋の女将が現れた。
「こんなのがありました」
小さな包みを差し出した。
紺色の布が見える。
「作務衣です。サイズはMでよろしいかしら」
そのまま置いて去ろうとする。
「いくら?」
「いいです。売れ残りがあったので」
「でも」
「いいんです」
さっさと帰ってしまった。
さあ、困ったことになった。
甚平と作務衣、この両方が、前後して、やって来てしまった。
* * *
作務衣とは、元々、お坊さんの作業衣と聞いている。
寛衣であり、裾も袖口も、ゆったりと開いている。
紺一色であり、装飾らしきものは、何もない。
私は、たちまち気に入ってしまった。
衣類もまた、単純素朴な方が、好きなのである。
ところが、欠点もある。
ズボンの裾に、ゴムが入っていて、足首をぴったりと締めている。
これでは、下半身に風が入らない。
盛夏に着るには、その通気性において、甚平の方が優れている。
しかし、作務衣に比べると、見劣りする点もある。
風格である。
見た目の印象である。
いかにも略装という感がある。
そりゃ、ランニングシャツよりは、ましなのだが。
折衷案を思い付いた。
両者の長所を取り入れ、上半身を作務衣とし、下半身を甚平にする。
幸いに、同系色であり、繋げて着ても、違和感がない。
風格と機能性、この両面を、満足させることが出来る。
着物屋の女将にも、顔が立つというものだ。
* * *
サロンの客の、反応が面白い。
皆さん、私のニュースタイルを見るや、ほんの一瞬だが、息を飲む。
事態を冷静に、受け止めようとしているのだろう、
しばし沈黙される。
衣裳の一つに、冷静も何もないのだが。
「先生お似合いです」
M子さんは言った。
「イメージに合ってます」
T子さんが言った。
作務衣のイメージ、それはお寺のお坊さんと言うことだろうか。
男の客が、何も言わない。
私の異変に、気付いていないはずはないのに。
道で会った幼女が、私を見て叫んだ。
「なんで着てるの?」
子供は正直だ。
「なんで、変なものを着ているの」という意味だ。
この辺に、真実が潜んでいる。
ファッションは慣れだという。
世間の皆さんの目を慣らすには、少し日がかかりそうだ。
しばらく、着続けるよりない。
それにしても暑い。
客が来た時だけは、クーラーをつける。
そういう決まりになっている。
作為的冷気は嫌いだが、この際、仕方ない。
私は、風格を保ちつつ、次の客が現れるのを、じっと待っている。
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作務衣
冬には着ない方がよろしいようで
さむい、さむい
私は夏は甚平派です
肌着は着なく首から胸にタオルを垂らして、解放感が有って、汗でも体にまとわりつかないので良いです
流石に外出時は着替えています
2015/08/08 09:43:10
あのー
SOYOKAZEさん、
私は元気です。
衣装に関係なく・・・(笑)
確かに、別物です。
奇をてらわず、それぞれを、一体として着た方が、良いのでしょうね。
涼しくなったら、作務衣で統一します。
それまで、もうちょっと、このアンバランスをお許し下さい。
2015/08/07 19:29:27
吾喰楽さんに一票!
パトラッシュ師匠 こんにちは。
やはり、甚兵衛は甚兵衛、作務衣は作務衣です。
似て非なる物です。
甚兵衛はサロン、作務衣は街着が一番だと思います。
どちらも、上下揃って、バランスがよくできていると思います。
私は、それぞれを、お召しになった師匠を拝見したいです。
でも、飲む時には、お勧めしません。
何故なら、お元気な師匠が一番だからです。^^
2015/08/07 18:06:52
自然が一番
maruさん、
山の冷気に勝る、爽快さはないですね。
北風が入るとは、maruさんのところは、好ましい環境ですね。
屋内を器械で冷やし、その熱を屋外に放出する。
ますます外気温は高くなる。
さらに屋内を冷やす。
この矛盾を、養老孟司さんが、笑っていました。
2015/08/07 11:57:51
自然の風に勝る風はなし
猛暑 お見舞い申しあげます。
外仕事が長かったせいか、山の風の爽快さが身に滲みたせいか、電気でつくる冷房風には馴染めません。
夏の暑さは苦手ですが、こちらではお昼前から北風が窓から入りますので、心地いいです。
もしものために扇子一本はいつも手元に置いてます。
2015/08/07 11:45:46
さすがに
吾喰楽さんは、
和装の専門家でしたね。
反対色とは、気付きませんでした。
紺の反対色?
カーキ色辺りでしょうか・・・
甚平、もう一着、買おうかしら・・・
2015/08/07 11:43:18
信用がありません
彩々さん、
私を見る、皆さんの目が、ようやく落ち着いてまいりました。
どうやら認知を頂いたようです。
これに気を良くし、飲み会にも着て行こうかと思いましたら、妻が止めます。
「履物はどうするの」
「下駄」
「やめなさい、酔っぱらって転ぶのが関の山だから」
とこうです。
2015/08/07 11:38:54
お揃い
こんにちは。
トップを作務衣、ボトムを甚平は、良いアイディアですね
でも、実物を拝見していないので、何とも云えませんが、上下お揃いを崩す場合、同系色の方が合わせるのは難しいです。
かえって、反対色の方がいい。
提案です。
甚平はサロン内、作務衣は近所限定の外出着になさったら如何ですか?
2015/08/07 10:45:36
「師匠」の肩書を持つパトさんには
作務衣も甚平も、よう似合いはる。
足元から風が入らんでも、そんなもん
支障あらしまへん。
パタパタ、人力であおいだらよろしっ!
甚平さんのバミューダーと作務衣の上着の
コラボもパト師匠なら、全く支障あらへん
はずです。
絶対、よう似おてはるはずです。
記念に写真撮りはって、先日のようにUPして
ください。
今度スイカひと玉、抱えて覗きに行かせて
もらいます〜ぅ。(笑)
2015/08/07 10:35:14