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平成の虚無僧一路の日記

もりたなるお『虚無僧手帖』 

2011年01月26日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



もりたなるお著『虚無僧秘帖』(新人物往来社)。虚無僧を主人公に
9編の話を綴った短編集。

虚無僧が 食事の時も 風呂に入る時も、寝る時も 天蓋をとらない
など、「えぇ!?」と思う箇所はあるが、私にとっては 涙が
出るほど うれしい内容だ。

たとえば、幕末最後、新撰組は官軍を迎え討つべく甲州勝沼に
出兵する。その時、多くの兵が戦う前に逃亡していく中で、青梅
鈴法寺の虚無僧が 「徳川への恩顧」と、新撰組に味方する。
といっても、刀、鉄砲で戦うのではない。尺八を振りかざすのでも
ない。ただ尺八を吹いて、官軍の進撃を阻止する盾となる。死をも
怖れず、ひたすら尺八を吹き続け、散華する。これぞ「普化宗」だ。

「家康公のお墨付」によって特権を得ていた虚無僧である。幕府に
殉じて 消えていく。それを象徴的に描いたのだ。

もうひとつ、普化宗は明治政府によって廃止される。社会の迷惑的
存在だった虚無僧は、村人から石つぶてを投げられる運命に転落する。
虚無僧といっても悪ばかりではない。善なる虚無僧もいた。その一人
「冬山氷人」は、村人から追われ、山中深く籠もる。そして、毎日
滝に打たれての修行を続け、滝の水も凍る寒い日、滝の中で氷づけと
なって死んでいく。これぞ究極の「全身脱去」の行。

虚無僧集団をよく理解した上で「こんな事もあったかもしれない、
あってもよかった」という リアリズムがある。作家の推理力に脱帽。



「名古屋駅・虚無僧」クリックすると「虚無僧」の写真が見れます。

「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

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