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パトラッシュが駆ける!
先送り
2010年04月30日
テーマ:テーマ無し
世間はゴールデンウィークだそうだが、私にはまるで関係がない。
私は昔から、この期間だけは、なるべく外出しないようにしている。
人ごみが嫌いなのである。
そしてこの時期、銀行も郵便局も休みだ。
用事が捗らない。
何でこんなに休まねばならないのだ・・・
カレンダーを見ながら、つい、ブツブツ言っている。
* * *
山靴が来た。
懸案となっていたウナギ屋について、調べてくれたようだ。
メニューや電話番号など、詳細にメモしたものを持って来てくれた。
このところ、彼の案内に従って、食べ歩き、そして飲み歩きをやっている。
歩きではなく、奔っている感がなくもない。
何をそんなに焦って・・・と、世間の人から、言われそうだ。
人生の終幕が近い、そんな予感が、私達を駆り立てているのかもしれない。
次はウナギ屋にしようと、前から決まっていた。
「早く行こうぜ」
アリナミンが、そればかり言っている。
彼、催促の人だ。
自分では動かないのである。
一方の山靴は、語る人だ。
「江戸川橋の、あのウナギ屋な、それはもう、大したもんだ。
客に媚びないんだ」
こう吹聴するものだから、聞いてる方が焦ってしまう。
「どうする?」
急遽アリナミンを呼んで、三者会談を持ったが、日取りが決まらない。
目前に連休が、横たわっているからだ。
そのウナギ屋の定休日は、日曜・祝日であって、すなわちここ暫くは、
休んでばかりになる。
「ともかくも、明けてからだな」
これが結論になった。
連休が終らないことには、話にならない。
そして結局、日程を調整するのは私だ。
そう言う役回りなのである。
* * *
「○○と申します」
電話に出たら、くぐもった声が、知らない名を言った。
セールスではないようだ。
あれは大体において、若い声が、ぺらぺらと喋るものだ。
「朝日新聞を見ました。私は学童疎開で、あの旅館には、
三ヶ月ほどお世話になったのです」
私が投稿者本人であることを確かめるや、彼、堰を切ったように、
喋り始めた。
「そうですか、それはそれは・・・」
私はすぐに事情を飲み込んだ。
投稿文が新聞に載ると、時たまこう言うことが起きる。
見ず知らずの人が、名前から電話番号を調べ、掛けて来るのである。
「懐かしいです」
しきりに言う。
戦時中の体験を語る。
「失礼ですが、お幾つで?」
「75歳です」
「どちらにお住いで?」
「世田谷です」
「機会があったら、行ってみて下さい。松井田宿へ。みなとやさんでも、
きっと喜ぶでしょう」
先日、中山道を歩いていて、上州は松井田宿の「お休み処」において、
ちょっといいことがあった。
それを短文にまとめ、新聞に投稿した。
それが載ったというわけだ。
みなとやとは、○○さんの言う、かつての旅館であり、
今は休憩所となっている。
放っておくと、苦労話を、いくらでもと聞かされそうだから、
悪いとは思ったが、話をその旅館へと振って、終りにした。
手紙なら、もっと嬉しいんだがなぁ・・・
つい、ぼやきたくなっている。
感想をお寄せ下さることは、うれしいのだが、私だって月末を控え、
これで、やることがたくさんある。
そうそう付き合っても居られないのだ。
中山道の次回の旅も、既に視野に入っている。
いよいよ、碓氷峠への、登りにかかる。
それを越えれば、軽井沢である。
中山道歩きの、一つのハイライトであり、思うだに胸がときめく。
嗚呼しかし、ここでも私の前に、立ちはだかるものがある。
それが連休だ。
これが終らないことには、動きが取れないのである。
* * *
またしても電話が鳴り、出たら重鎮であった。
「どう、忙しい?」
彼は、碁をやりたい時には、必ずこのように聞く。
ヒマならやりましょう、行きますよという意味だ。
彼はお金持ちで、自宅に立派な碁盤を備えているくせに、
人を招いたことがない。
(従って、その碁盤を見た者は居ない)
私の店の、狭い猥雑な空間へと、好んでやって来る。
私がいいですよと言えば、一週間に十日だって来るだろう。
「月末を控えてまして、少々忙しいです」
「分かった。じゃあまた」
で電話は切れた。
彼、連休中に旅行の予定はないようだ。
と言うことは、連日電話がかかって来る可能性がある。
月末を過ぎたら、次はどう言って断わろうかしら・・・
今から考えている。
「二回に一回くらい、受けてあげなさいよ」
横から妻が、要らぬお節介を言う。
* * *
今年の春は、天候が不順であった。
雨が多く、気温が低い。
その及ぼす影響は、世間で、決して小さくなかったようだ。
私の店でも、一つ。
5月を目前にして、未だにコタツを片付けていない。
これ、異例のことである。
この分だと、連休明けかな・・・
今コタツを仕舞うと、再び寒気がやって来るのではないか・・・
そんなような気がしてならない。
* * *
ともかくも、雌伏の時だ。
連休中は、店で、じっとして居ようと思う。
問題はその先だ。
先送りした問題が、一挙に押し寄せて来る。
昔、忙しい商人であった頃、よく、こんなことを思った。
正月なんか、来なくていいから、歳末の慌しさも、なくなってほしいものだと。
今はそんなこと、つゆ思わない。
今は代わりに、ゴールデンウィークを呪っている。
天気予報が、連休中の好天を告げている。
これにも困惑している。
好天が続いたあとは、必ず天気が崩れるものだ。
私には、多難な五月になりそうだ。
そんな予感がしてならない。
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