ウイールマン

手術後3か月半 

2017年07月27日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

手術後やっと3か月半。

やっとトレーニングらしきものを開始。

しかし予想以上に体力の低下は著しい。

ギブスをはめていた時期、そしてブーツに履き替えた時期2か月余り、毎日1時間以上みっちり基礎トレーニングは欠かさずしていたはずなのに。

そして3か月半。

足首はまだガチガチに硬く、曲げると痛い。

セラピスト曰く、痛いのをある程度我慢して使わないといつまでたっても治らない。

足首が良く曲がらないし、手術してつなげたアキレス腱も
これまた固くなかなか伸びない。

そのガチガチに固まった足で、何とかロードに出てトレーニングを開始する。

最初に足首のストレッチ。これがかなり痛い。
くるぶしあたりの筋が切れそうな感じがする。

痛いが暫くすると伸び始めたのか、痛みが少し和らぎ始める。

あれだけ頑張って治療したんだから、
こんな事でアキレス腱がまたブチ切れてたまるものか。

最初はゆっくり走り出す。

見慣れたロードを走り出す。

暫らくすると、、、、何となく様子がおかしい。

ゆっくり走っているはずなのに、心臓が「パクパク」し始める。
あげくの果てに頭がボーっとしてくる。

バイクのコンピュータをチラッと見ると
何と申脈数がもうマックスまで行っているのではないか。

いつもならすいすい上がっていく小さい丘も、病人のようにゼイゼイ息を切り、やっとのことで登るありさま。

その横をウイークエンドライダー達がすいすいと楽しそうに走り抜けていく。

一時はカリフォルニアチャンピオンも目指していたライダーとして、プライドがかなり傷つく。

しかし今はただ黙って走るしかないのだろう。


暫らくすると申脈数もだんだん落ち着いて。 

だがちょっとでも無理をすると、また申脈が上がってしまう。

今はただゆっくり、ゆっくりマイペースで走る。

このコースはもう10年も走っている、海辺のトレーニングコース。
でも今までこんなにゆっくりしか走れなかった事があっただろうか。

何か走る事に対する情熱が、だんだん消えていく。

一体何のために走るのだろうか。

足は痛くなるし心臓もパクパクしてくる。

ただ苦しい時間が過ぎるだけ。

もう止めて帰ろうか。 

赤信号にさしかかり止まる。

ふと道路の向こう側を見ると何十人ものライラーの集団が見えた。

よく見ると昔一緒にレースした連中もいる。

いつもならあの連中と一緒に走るのだが。

今はただ惨めな気持ちになり、誰にも声をかけずに痛い足でペダルを踏んで静かに走り去る。



そして2週間後、何となく気乗りはしないが、
4か月ぶりにチームのトレーニングライドの参加する。

もし今回行かなければ、もう皆と一緒に走る事もないかもしれない。

ただ皆の顔を見るだけ、少し元気になった自分を見せるだけでもいい。

何時もの時間でいつものコース。

少し早めに一人で走り出す。

皆が現われ、走りながら皆とあいさつをかわす。

そして走り出す。

もう5年以上もいつも一緒に走っているチームメイト。

暫らくするといつもの様にスピードアップ。

そして先頭にいる若手の連中が、こちらの顔をチラチラ見始める。どうも自分にペースを合わせてくれてる様だ。

いつもならスピードがどんどん上がっていくのに今日は違う。

走ってるうち、いつの間にかだんだん足が出来始める。

かなりのスピードが出始めたのに、疲れは感じないし申脈数も落ち着いて来ている。

そして1時間。   皆と一緒に走り切れた。 
楽しかった。 行ってよかった。

走る事への情熱が、ふつふつと燃え上がり始めたのを感じた一瞬。
またしばらくの間、皆と一緒に走れそうだ。



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