メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

私家版・日豪の比較文化人類学 〜群れから抜け出した羊が見たもの〜

ベティはエリザベス 

2011年04月07日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

 東日本大震災の被災地でも新学期が始まりましたが、読売新聞の調査では未だに155もの公立小中高の学校が自校での授業を再開できない状態です。そんな中、ボイランティアの人たちが避難所生活の子供たちのために運動会を開き、子供たちの明るい声がこだましたといいます。一刻も早く落ち着いて勉強できる体制・環境が整えられることを熱望します。

 さて、小学校で英語の授業が始まりましたね。私が1950年代、中学校に入って初めて手にした英語の教科書のタイトルは「Jack and Betty」でした。その教科書を手にして、なぜか身震いをした覚えがあります。カッコいいジャックとベティに憧れたのか、あるいは、英語を身につけて世界を駆け巡りたいという夢の入り口に立った興奮があったのかも知れません。
 
 それはともかく、JackもBettyも本当の名前ではなく愛称、ニックネームであることを知って、目から鱗だったのはずいぶん後になってからのことです。そんな大切なことを中学校の英語の先生は確か教えてくれませんでした。JackはJohn(ジョン)、James(ジェイムズ)あるいはJacob(ジェイコブ)が本名で、Bettyは本名Elizabeth(エリザベス)で他にBess(ベス)とかLisa(リーサ、ライザ)、Liz(リズ)とも呼ばれるのですね。
3月23日に亡くなったあのエリザベス・テイラーさんはリズの愛称で親しまれていました。

 私たち日本人でも、例えばケンちゃんと聞けば賢治さんか健太郎さんかな?と推測したり、サッちゃんなら多分幸子さんか、あるいは幸男さんかも知れないと、いろいろ考えますね。それが最初から最後までケンちゃんとサッちゃんで通されてしまうと、どこか落ち着きません。本当の名前を知った上で愛称を使うのが基本だからです。

 英語力を身につける上でこの問題はそれほど重要ではないかも知れませんが、実際西欧人と接する場面ではとても大切な感覚、予備知識だと思います。特に、私たち日本人は肩書で呼び合う習慣のためか、様々な場面で人と接する時、相手の名前を即座に覚えることが苦手です。相手が自己紹介しても肝心な名前は聞き取りづらいもので、加えて例えば本名Robert(ロバート)さんに「私をBob(ボブ)と呼んで下さい」と言われても、事情を知らなければ「えーっ!??」ということになってしまいます。

 多くの場合、ニックネームから本名を推定することができますが、これも多くのケースを知っていないと難しいものです。少しだけその代表的なものを挙げてみましょう。左が本名、右がニックネームです。必ずしも一つの本名に一つのニックネームが対応している訳ではありません。こうしてみると、ニックネームの方が良く知っていて、有名な人の名前もいっぱいありますね。煩雑なのでカタカナ表記は省略します。

【男性】Alexander = Alex, Andrew=Andy, Anthony=Tony, Benjamin=Ben, Charles=Charlie, Daniel=Dan, Danny, David=Dave, Donald=Don, Donnie, Edward=Ed, Eddie, Francis=Frank, Franky,
James=Jim, Jimmy, Joseph=Joe, Lawrence=Larry, Leonard=Leo, Philip=Phil, Richard=Dick, Rick
Samuel=Sam, Sammy, Stephan=Steve, Terence=Terry, Theodore=Ted, Teddy, Thomas=Tom, Tommy,
Walter=Walt, Wally, William=Bill, Billy, Willy

【女性】Anna=Anne, Annie, Catherine=Cathy, Christine=Chris, Cynthia=Cindy,
Deborah=Debbie, Deb, Jacqueline=Jackie, Jane, Janet=Jan, Jeannette=Jean, Jennifer=Jenny,
Katherine=Kathy, Kate, Linda=Lynn, Margaret=Meg, Maggie, Peg, Peggy, Nancy=Nan, Olive=Olivia
Patricia=Pat, Patty, Sandra=Sandy, Sophia=Sophie, Susan=Sue, Suzie, Veronica=Ronnie  

 とても改まった場面では互いに姓で呼び合うこともありますが、私たちが住んでいるクィーンズランドではほとんどいきなりファースト・ネーム、しかもニックネームで呼び合いますから、本名とニックネームの関係を知っているととても役に立ちます。事前に名簿などで本名を覚えておいて、実際にはニックネームで自己紹介されてもとまどうことはありませんね。厄介なことに普通ニックネームに使われる名前が本名である場合があることです。でもこの場合はそのまま呼べばよいので問題はありません。また、すべての名前にニックネームがある訳ではありません。

 名簿で注意することは名前の発音が難しい場合があります。例えば友人のGarryの奥さんはLoisで、私たちは長い間彼女を「ロイス」と呼んでいました。しかし、当のGarryはLoisのことを「ラオス」と呼ぶので彼の癖なのだとばかり思っていました。ある時、第三者にその発音について聞いてみると私たちが間違っていることが判明して、後日彼女に謝って正しい(だろう)発音で呼ぶようになったのです。
 隣のアパートのIvyのご主人はGrahamです。彼の名前は日本人がよく間違える「グラハム」ではなくて、「グレアム」ですね。これは私も知っていて冷や汗をかかずに済みました。こうした例はいくらでもありますから日頃から注意が必要です。

 私たちの移住生活でも名前については多くの苦労話や失敗談があって、本文でご紹介していますから、是非併せ読んでみて下さい。第4章第1項「「ファースト・ネーム」です。



にほんブログ村 海外生活ブログ オーストラリア情報へ(文字をクリック)

>>元の記事・続きはこちら(外部のサイトに移動します)





この記事はナビトモではコメントを受け付けておりません

PR





掲載されている画像

    もっと見る

上部へ