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パトラッシュが駆ける!

見たくない 

2019年12月21日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

私は、テレビをあまり見ない。
ドラマやバラエティなどの娯楽番組は、僅かな例外を除き見ない。
見るのはニュースとスポーツ中継くらい。
それに囲碁将棋と落語が加わる程度。
世間の多くの皆さんとは、嗜好が大分違っている。
その原因は、私の方にある。
私の方が偏っている。
私は、テレビに関しては、偏視者ということになる。

ついでに言えば、書物は偏読するし、さらに偏食もやっている。
最近とみに、肉が苦手になった。
神戸牛、食べたくない。
鹿児島黒豚、同じ。
「草食男子になっちゃったのね」
妻に嗤われる。
「肉を食べて小太り、この方が長生きするそうだ」
友人が言う。
「長生きして、何をやろうってえの?」
「いいじゃないか、せっかくこの世に生を受けたんだから」
「ただ食って寝るだけなら、そりゃもう人生じゃないよ」

私は、偏屈な性格であり、しばしば人の言に逆らい、
片意地を通す。
これを「天の邪鬼」と称し、世の良識ある皆さんから、
時に眉を顰められたりする。
しかしながら、これは生来の痼疾というべきであり、
治ることはもうないだろう。

 * * *

広島カープは、今でこそ、優勝争いの常連であるけれど、
昔は弱かった。
毎年Bクラスに甘んじ、セリーグのお荷物とまで言われた。
そのカープを、広島県には縁もゆかりもない私が、
応援していた。
理由はただ一つ「弱かった」からだ。
これを義侠心とか、判官びいきと言われると、面映ゆい。
単に私が偏屈であったに過ぎない。

1975年、その弱小チームが初優勝した時は、喜んだ。
その後、躍進を続け、リーグ優勝は、9回に及び、
近年は三連覇もやってのけている。
辛抱していれば、何時か芽が出る、花も咲く。
人生に、重ね合わせるところがあった。
と言う私自身、一向に芽が出ないまま、人生が終りかけている。

先週の土曜日(14日)私は珍しく、テレビを見続けていた。
午後から、サッカー中継が目白押しだったからだ。
野球と違い、サッカーにはオフシーズンがない。
今季のJリーグは終了したけれど、これから、天皇杯、
クラブワールドカップ、高校選手権などが続く。

野球の場合は、毎シーズン、セパ六球団ずつで戦われる。
サッカーの場合、リーグ下位のチームは、安閑として居られない。
戦績により、二部に降格という厳しい処分が待っている。
もし野球にも下部リーグがあったなら、昔の広島など、
たちまち二部に陥落し、三部があったら、そこへも落ちていただろう。

プレーオフと言う名の、入れ替え戦が行われた。
勝てば残留し、負ければ降格する。
相撲で言えば、幕内下位と十両上位の対戦だ。
その差は僅かであり、幕内が勝つとは限らない。
負ければ陥落し、代りに十両力士が昇格する。
勝負が全てであり、このやり方は、下手に情実が絡まず、
むしろすっきりする。

この入れ替え戦において、湘南ベルマーレと徳島ボルティスが対戦した。
さあ困った。
どちらも弱小チームである。
私はどちらも応援している。

徳島が先に点を取った。
このままでは、湘南が陥落する。
「頑張れ湘南」
応援し続けていた。

その湘南が、後半に至り追い付いた。
「引き分けの場合は、上位チームにアドバンテージがあります」
アナウンサーが言っている。
つまり、湘南が残留することになる。
さあ困った。

八年前、遍路旅に出て、徳島の山野を歩いたことが思い出される。
行く先々で「お接待」と称する、施しを頂いた。
行き逢った、多くの人達の笑顔が思い出される。
今度は徳島を応援することになった。

私は、負けチームの選手の心中を思うと、
居ても立っても居られない。
どちらが負けても、辛い。
それならいっそ、後刻、結果だけ知った方が良い。
私はたまらず、テレビを消した。

 * * *

私のへそ曲がりは、スポーツばかりでなく、他分野に及んでいる。
例えば政治だ。
私は、二十歳で選挙権を得てから、棄権というものを、
やったことがない。
ただの一度もない。
さらに付け加えれば、私は、この国の政治の中枢にあり続ける政党に対し、
一票を投じたことがない。
国政、地方選挙を問わず、ただの一度もである。

私は「尊大」「傲岸」「権勢をほしいままにする」奴らが嫌いだ。
だから米国のトランプ大統領の、その顔を見たくない。
嗚呼そして、我が国のトップも同じことになる。
テレビにその顔が映ると、私は急いでリモコンの「電源」ボタンを押す。
それを見て、またぁ……とばかりに、妻が笑っている。

 * * *

プレーオフは、結局は引き分けであった。
規定により、湘南ベルマーレの残留が決まった。
その試合の後に「アジアE−1選手権2019」の放映があった。
女子は中国と、男子は香港と対戦した。

どちらも安心して見て居られた。
力の差は歴然としている。
何点差を付けられるか……という試合は、
緊迫感こそないものの、精神衛生上は大変によろしい。

外国との試合では、さすがの私も、日本チームを応援する。
こればかりは、へその曲げようがない。
ここでも敢えて、弱い外国チームの応援が出来るようになったら、
私は本物のへそ曲がりを自認してよいだろう。

嫌い嫌いと言いながら、今の政権にだって、政策によっては賛同する。
特に外交だ。
特に近隣国に対してだ。
日本政府、毅然として対処せよ。
とこう言いたくなる。
しかし、それでも嫌なものは嫌だ。
見たくない。
あの顔がテレビに映ると、私は急いでリモコンに手を伸ばしている。



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虚仮の一念

パトラッシュさん

夏の葉さん、
ご夫婦そろってですか……
私のところより、一枚上手です。

私は戦後最悪の首相だと思っています。
政治の力学により、あんな男が、この国のTOPに何時までも居座るというのは、大いなる恥だと思っています。

生きている限り、投票には行きますし、あの党には、絶対に入れないでしょう。

2019/12/21 13:30:28

軽佻で……

パトラッシュさん

シシーマニアさん、
そう言えばあの声は、というよりあの喋り方には、
特徴がありますね。
ぺらぺらとして、誠意とか誠実さは微塵も感じられません。
私は、見るのはもちろん、声も聞きたくありません。

2019/12/21 13:22:03

うちも、です。

夏の葉さん

あの顔が映ってぺらぺら安紙が燃えるようにしゃべるの見ると、大急ぎでチャンネルを変えます。
顔見たくない、声聞きたくない。

有権者になって以来、かの党に一度も票を投じたことがない、これ、うちも同じです。

これだけいろいろ起きるのに、支持率がさほど下がらないのは、結句、国民がそれで良しとしているということなんでしょう。
それにまた腹が立ちます。夫婦であきれています。

2019/12/21 11:46:30

私も、です。

シシーマニアさん

以前は、毎朝ラジオでニュースを聞いていました。
でも、あの声を聞きたくないのが発端で、それも止めました。

声だけでもわかる存在、というのも残念な位です・・。

2019/12/21 10:30:07

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