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友人の川口重雄(前田園調布学園中・高等学校社会科教諭)さんからのメールを転載 

2022年09月11日 外部ブログ記事
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?友人の川口重雄(前田園調布学園中・高等学校社会科教諭)さんからのメールを転載します。
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各位        9月11日〔本日第1信〕お早うございます。『東京新聞』2022年9月10日号夕刊社会面左肩には「退院3人の「不起訴不当」―元自衛官性被害 検審議決」の記事。名前を公表してこの問題を訴えている元陸上自衛官五ノ井里奈さん。ようやく一歩前進です。それにしてもなぜこうも自衛隊がらみだと検察は腰が引けるのか。記事下段には「情報漏えいで海自3佐免職―週刊誌記者に」の記事も。やったことはうやむやに、それを情報公開すれば罰しられ。9月10日号朝刊には「酔った女性に性的暴行―同大アメフト部4容疑者逮捕」の記事。同志社大学アメフト部は9月9日に活動の無期限停止を発表しました。さて昨日は3月までつとめていた学校の土曜プログラム「開園55年の川崎市立日本民家園見学と梨もぎ」のご案内。ちょうど十五夜で長野県佐久穂町から移築した享保年間(1731年)建築の佐々木家住宅には十五夜のおそなえ。なかなか季節感を感じられない現今の生徒たちも神妙に見ていました。ただいかんせん、この暑さ。とても仲秋という季節感はありません。3年ぶりの梨園もコロナ禍でずいぶん変わっていました。夕方から一杯飲んでゆらりゆらりと帰って見えたはずのお月さまには記憶がなく。1.昨日公開された映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』(ポレポレ東中野、連日12時10分〜)は初日満員御礼と。ご同慶の至りです。一度お伝えしましたが、上映後のアフタートークは以下の通りです。ぜひお出かけください。9月10日(土):樋口英明(元裁判官)、近藤恵(ソーラー営農家)、河合弘之(弁護士)、小原監督9月11日(日):樋口英明、河合弘之、小原監督9月12日(月):白崎映美(主題歌歌手)、伏見蛍(ギター)、小原監督・トーク&ライブ9月13日(火):河合弘之、小原監督・制作秘話&逆襲弁護士トーク9月14日(水):大河陽子(弁護士)、小原監督・原発裁判近況トーク9月15日(木):飯田哲也(環境エネルギー政策研究所isep)、小原監督・自然エネルギー近況トーク9月16日(金):菅直人(第94代首相)、橘民義(映画『太陽の蓋』製作)、小原監督2.琉球(東京琉球館気付)主催の映画『夜明け前のうた?消された沖縄の障害者』(原義和監督、2020年、97分)上映会日時:2022年9月22日(木)19時〜(18時30分開場)場所:としま区民センター小ホール交通:池袋駅東口から徒歩10分(中池袋公園となり、豊島区東池袋1-20-10)入場料:1200円(前売り・当日とも、中学・高校生500円)チケット購入、問い合わせ:東京琉球館(電話・FAX03-5974-1333)、dotouch2009@ybb.ne.jphttp://dotouch.cocolog-nifty.com/blog2021年文化庁映画賞優秀賞を受賞しながら、文化庁は予定されていた受賞記念上映を中止しました、なぜ。これまたぜひ、お出かけください。3.拙稿「書評『沖縄にどう向き合うか』豊里友行著」『歴史地理教育』2022年9月号読書室4.拙稿「いのちを脅かす記憶をたどる旅」『福竜丸だより』431号(2022年9月1日)恥ずかしながらご笑覧ください。5.情報は『日刊スポーツ』2022年9月9日号「政界地獄耳」。「国葬に賛成し今でも参列を熱望する節が見られる立憲民主党代表・泉健太」というお方。2日後の今も態度を明らかにせず。参列したらまた立民支持率は下がります。もう一つは『毎日新聞』3回連載「蜜月・旧統一教会と自民党」2022年9月8日・9日・10日号今日も長ーくなりました。それでは。川口重雄拝




-----Original Message-----[日刊スポーツ・政界地獄耳]元首相が対象の3事案220909https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202209090000189.html★8日は国会で国葬問題の閉会中審査が行われ、そのあとには自民党が党所属議員の旧統一教会との関係の“点検”の発表が行われるなど慌ただしい。一方、数日前から東京オリンピック(五輪)・パラリンピック汚職事件に絡み、元首相で元同組織委員会会長・森喜朗の在宅起訴情報が流れるという異様な状態だが、俯瞰(ふかん)してみれば国葬問題はここにきて首相・岸田文雄の発案ではなく元首相で党副総裁の麻生太郎が「理屈じゃねえんだよ」と進めたことがわかってきたし、岸田の国葬閉会中審査を見れば、国民に丁寧に説明するというより、従来の理論武装を改めて主張しただけの印象が強い。★まして「説明が不十分だったということについては、謙虚に受け止めながら、国民の理解を得るため引き続き丁寧な説明を続けていきたい」と昼行燈(あんどん)の対応に終始し、国葬に賛成し今でも参列を熱望する節が見られる立憲民主党代表・泉健太が「統一教会と自民党との関係を考えた時に安倍元首相がキーパーソンだったのではないか」とただすと首相は「ご本人の当時のさまざまな情勢における判断に基づくもの、亡くなられたこの時点において実態を十分に把握することには限界がある」と後ろ向きな対応を見せた。また議院運営委員長・山口俊一は旧統一教会は「本日の議題と関係ない」との認識を示し、図らずも首相と議運委員長が国会の予算委員会を開催したがらない理由がここにあると国民に強く示した格好となった。★つまり旧統一教会と自民党の関係を強めた元首相・安倍晋三こそが元凶かもしれないが、そこをえぐることだけは守りたい。それこそ、その威厳を保つために国葬にしたのにと言っているようなものだ。それにしても国葬の発案者、五輪汚職、旧統一教会関係者といずれも元首相が対象だということも無視できない。(K)////////////////////////////////////////////////////////////////蜜月・旧統一教会と自民党/上(その1) 安倍氏「差配」当選の鍵 「関係断絶指示と国葬、矛盾」(毎日)220908https://mainichi.jp/articles/20220908/ddm/001/010/144000c 長野県南部、天竜川が流れる秘境の山村、泰阜(やすおか)村。参院選から1カ月後の今年8月、新盆を迎えた「宮島家」には多くの人が集まっていた。昨年父を亡くした宮島喜文(よしふみ)・元参院議員(71)も地元に戻り、次々とお参りに訪れる来客に応対した。 2016年の参院選比例代表で初当選した宮島氏だが、今年7月の参院選には出馬せず、1期で引退した。16年の選挙を手伝った支援者の一人と目が合うと、再会のあいさつもそこそこに、6年前当選できた経緯をそっと打ち明けた。 「『票がちょっと足らんかもしれんで』ということで、伊達さんが間に入って話をしてくれた」 「伊達さん」とは、当時自民党の参院幹事長だった伊達忠一氏。16年参院選の直後に、参院議長に就任する大物だ。宮島氏とは、同じ臨床検査業界の代表という共通点があった。 伊達氏が選挙支援で話を付けてくれた相手とは、当時現職だった安倍晋三元首相だった。当選後、宮島氏は伊達氏と同じ清和会(現安倍派)に所属した。 新盆には、宮島氏の事務所職員だった男性も訪れた。その場で男性は、宮島氏から「前回の選挙では『世界平和連合』の支援を受けていた」と説明された。 この話は、宮島氏が再選断念を決めた今春、宮島氏の元秘書からも聞かされていた。「前回支援してくれた『平和さん』がダメになったから、もう選挙はできない」。男性は当時、その団体のことを知らなかった。ネットで調べて初めて、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体であることを知った。 16年の選挙では安倍氏の差配で旧統一教会の関連団体から支援を受けたが、今回は受けられないことになり出馬を断念した――。新盆は、その構図を支援者や事務所関係者に告白する場となった。見返りに動画出演? 自民のあるベテラン秘書は「統一教会といえば、清和のお家芸だった」と明かす。多くの自民関係者の間では、教団側と最も深くつながっていたのは清和会であり、領袖(りょうしゅう)の安倍氏だったという認識で一致する。 昨年9月。安倍氏は、旧統一教会の関連団体「天宙平和連合」(UPF)が主催したイベントにビデオメッセージを寄せた。「朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子(ハンハクチャ)総裁に敬意を表します」。韓総裁は、統一教会を創設した故・文鮮明(ムンソンミョン)氏の妻で教団のトップ。元首相が、教団にお墨付きを与えたようにも受け取れた。 安倍氏は「家庭の価値を強調する点を、高く評価します」とも語った。教団に家庭を壊された山上徹也容疑者はこのビデオの存在を知り、「旧統一教会とつながりがあると考えた。殺そうと決心した」と供述している。その点でも転機となる映像だった。 安倍氏のビデオ出演から約1カ月後、教団の渋谷教会。UPFジャパン議長で、旧統一教会系の政治団体「国際勝共連合」の会長でもある梶栗(かじくり)正義氏が、信者に安倍氏出演の経緯を語る映像が残っている。ジャーナリストの鈴木エイト氏が入手した。 「この信頼関係がいったいどうやってできてきたのか。一朝一夕の話ではないんです」 安倍氏との関係をそう誇り、安倍氏と会食した際には、祖父の岸信介元首相と父の安倍晋太郎元外相がそれぞれ教団トップと写る2ショット写真を見せながら、「3代のお付き合い」「3代の因縁」と説明したというエピソードも披露した。 そのうえで梶栗氏は、安倍氏のビデオ出演が選挙支援の見返りだったことを示唆した。 「この8年弱の政権下にあって、6度の国政選挙において私たちが示した誠意というものも、ちゃんと本人が記憶していた」 毎日新聞は梶栗氏と安倍氏の事務所に、この発言や安倍氏のビデオ出演の経緯について尋ねたが、期限までに回答はなかった。 岸田文雄首相が国葬への理解を求めるため、自ら国会の閉会中審査で説明すると表明した同じ日、自民は旧統一教会や関連団体と今後関係を持った議員には離党を求める考えを示した。だが、党所属の議員からはこんな疑問の声も上がる。 「旧統一教会と最も関係が深い存在だったのが安倍さん。関係を断てと言いながら国葬をやるのは、最大の矛盾だ」     ◇ 旧統一教会と自民党の密接な関係はどう築かれ、なぜ続いてきたのか。安倍氏の国葬にも影を落とす蜜月ぶりに迫った。蜜月・旧統一教会と自民党/上(その2) 安倍家3代と「反共」の絆 雌伏の晋三氏に再接近(毎日)220908https://mainichi.jp/articles/20220908/ddm/003/010/036000c旧統一教会と「安倍家3代」をめぐる主な動き  旧統一教会と安倍家3代の関係はどのように築かれたのか。 教団は1954年、文鮮明氏が韓国で創設した。日本では64年に宗教法人として認証され、初代会長には久保木修己氏が就いた。 教団系出版社が刊行した「日本統一運動史」によると、教団は同年、首相を退任して4年あまりたっていた岸信介元首相の自宅(東京都渋谷区)の隣に本部教会を移した。 68年には「共産主義からの解放」を掲げる教団系の政治団体「国際勝共連合」が設立された。会長に久保木氏、名誉会長には右翼の大物として知られ、戦後の政財界に強い影響力を持った日本船舶振興会会長の笹川良一氏が就任した。 岸氏と笹川氏は戦後、共にA級戦犯容疑者として収監されていたこともあり、親しかった。岸氏と統一教会は「反共」という理念で一致し、笹川氏の仲介もあって関係を深めたとみられる。教団側が選挙を支援していた記録も残る。勝共連合が発行する「思想新聞」は、86年の衆参同日選に向けて「保守圧勝を」「あなたにもできる選挙活動」と訴え、選挙事務所での手伝いや電話での投票依頼などを紹介した。自民党は選挙に圧勝。同紙は「勝共推進議員130人が当選」と大々的に報じた。 一方、日本では70年代から80年代にかけて、教団が絡む霊感商法が社会問題化する。87年には対策弁護士連絡会(全国弁連)が結成され、同年には岸氏が死去した。 それでも、以降は党幹事長に就任した娘婿の安倍晋太郎氏がしばしば「思想新聞」に登場するようになった。88年の勝共連合の新春懇親会で「皆さんには大変お世話になっている」とあいさつする様子も掲載された。当時を知る政界関係者は「旧経世会における業界団体のような票田を持たない清和会は、宗教団体に活路を見いだそうとした」と解説する。晋太郎氏が91年に亡くなった後も、自民と教団側との関係は続いた。 一方で、安倍晋三氏は当初、教団と一定の距離を保っていたという指摘もある。90〜2000年代、教団の霊感商法に批判が集まっていた時期と重なる。 06年、官房長官だった安倍氏は教団の関連団体「天宙平和連合」(UPF)の会合に祝電を送った。15年後に前首相として教団トップを礼賛するビデオメッセージを送ることになる団体だが、この時は全国弁連などの批判を受け、安倍氏の事務所は「『官房長官』の肩書で祝電を送付したと報告を受け、担当者に注意した」と釈明した。 ただその後、安倍氏は首相に就任するものの1年で辞任する。2年後の09年には自民も野党に転落した。統一教会は同年、教団傘下の会社の社長らが「不安をあおって印鑑などを売りつけた」として特定商取引法違反容疑で逮捕され、有罪判決や略式命令を受けた。全国弁連の渡辺博弁護士によると、教団の責任者は「政治家とのつながり、絆が弱かったから警察の摘発を受けた。今後は政治家と一生懸命つながっていかないといけない」と機関紙で語っていたという。近付いた政治家の一人が、雌伏の時期を過ごす安倍氏だった。追い込まれ公認辞退 2016年の参院選比例代表に自民党から出馬した宮島喜文氏(71)の選挙戦は苦戦が予想された。当選ラインを12万票と読んでいたが、会長を務める日本臨床衛生検査技師会で見込める票は5万票程度。村民の票をかき集めても1000票にも届かない。7万票程度の上積みが必要だった。 「ちょっと厳しいかもしれん」。当初、宮島氏は親しい後援会のメンバーにこう漏らしていた。それが最終的に12万2000票あまりを得て、当選を果たした。 教団の関連団体「世界平和連合」の後押しを受けて当選した宮島氏。その後も関係は続いた、と元秘書は証言する。祝電の依頼に応じ、集会の案内が来ると日程が合う限り参加。静岡県熱海市での泊まりがけの「研修」にも、参加を求められた。教団関連の歴史や教義の説明を受けたという。 17年には、教団の韓鶴子総裁や信者ら1万人以上が参加したとされる東京・有明コロシアムでのイベントに出席。選挙での支援にお礼を述べた。 昨年7月、宮島氏は今夏の参院選に向けて党の公認を得た。だが今年4月、自民は宮島氏の公認辞退を発表した。地元の後援会メンバーを集めた緊急会議。宮島氏は「コロナ対応に追われる技師会から十分な支援を見込めない」「党には70歳定年制がある」と説明した。だが、もう一つの理由があった。 元秘書によると、宮島氏は公認を辞退する前、今夏の参院選でも支援を求めて安倍氏と2回面会した。しかし、安倍氏からは「前回のようにはいかない」という趣旨の返答があったという。元秘書は宮島氏から「そういうことになったよ」と公認辞退を伝えられた。 世界平和連合は毎日新聞の取材に対し「16年の選挙で(宮島氏を)支援したのは事実。具体的には講演会の開催などだが、経緯については回答を控える。支援に際しては、安倍元首相から依頼されたとの事実はない」と文書で回答した。宮島氏と技師会は、取材に応じていない。井上氏、7万票上積み 安倍氏が、宮島氏の代わりに世界平和連合の支援を割り振ったと指摘されるのが、第1次安倍政権で首相秘書官を務めた井上義行氏(59)だ。19年の参院選比例代表では約8万8000票で落選したが、今年の参院選では約16万5000票と倍近い票を得て当選した。井上氏が伸ばした票数は約7万7000票。宮島氏が16年、陣営の見込み以上に伸ばした票数とおおむね一致する。 参院選後に井上氏は、自身は教団の信徒ではなく政策に賛同を得られたため「賛同会員」になったとしたが、選挙運動で動員や寄付は受けていないと説明した。一方で、信者が教会幹部から「井上よしゆき先生は、最後まで死力をふりしぼって歩んでおられます」と投票を呼び掛けるメッセージをSNS(ネット交流サービス)で受け取ったという証言も出ている。井上氏は8月末、賛同会員を退会したと明らかにした。 宮島氏の元秘書は現在、井上氏の秘書を務める。教団と関係が深い議員を渡り歩くことになったが、偶然だとし「自分は信者ではない」と語った。 議員にとって、教団や関連団体と接点を持つ利点は何か。多くの議員が選挙支援を挙げる。ある関係者は「教団の信者は、ボランティアで駅立ちもビラ配りもやってくれる。野党は労働組合がやってくれるけど、うちはいないから」と打ち明ける。中堅議員の一人は「会合に行っても、信者になれとか寄付をしろとか、そんな要求はない」。別の関係者は、教団関係者から「自民党では50人以上の先生方の後援会を作っています」と言われて後援会を作ってもらったことを認めた。 旧統一教会は何を見返りと考えていたのか。ジャーナリストの鈴木エイト氏は「内部統制の手段として使っていた」と指摘する。「献金で疲弊したり霊感商法に疑問を持ったりしても『こんなに偉い先生が集会であいさつしてくれる』となれば、教団にとどまらせることができた」。最大のお墨付きが、安倍氏だった。 自民は8日にも、党所属の全国会議員に求めている教団との関係の点検結果を公表する。閣僚経験者は「みんな何かしら関係している。風呂敷を広げたのはいいが、しまう方は本当に大丈夫なのか」と指摘。旧統一教会との接点を認めた議員は嘆く。「旧統一【堀智行、春増翔太、源馬のぞみ、加藤明子】
蜜月・旧統一教会と自民党/中 萩生田氏、後手の釈明 元信者「毎月、教会に来ていた」(毎日)220909https://mainichi.jp/articles/20220909/ddm/012/010/078000c 大ホールを埋めた800人の教団関係者を前に、来賓として紹介された萩生田光一衆院議員は、笑顔でこうあいさつしたという。「いつも皆さまに勉強させていただいています」。2014年10月、萩生田氏の地元・東京都八王子市の芸術文化会館では、世界基督教統一神霊協会(統一教会)多摩東京教区が主催するイベントが開かれていた。 世界平和統一家庭連合へと名称変更される前年に開かれた「祝福原理大復興会」という名称のこのイベントは、教団が掲げる「祝福結婚」の意義を広める目的があった。イベントに信者として参加し、現在は脱会している女性は「萩生田さんの話は、教区長による主催者あいさつの直後だった。私たちは萩生田さんが国政に復帰した2年前の衆院選で必死に応援したから、出席はそのお礼でもあるんだろうと。現職の国会議員に来てもらい、雰囲気は盛り上がった」と振り返る。 イベントの最後には、当時の会長による講演もあった。萩生田氏のあいさつには、大きな拍手が起きたという。 自民党は8日、党所属の全国会議員に求めていた教団との関係の点検結果を公表した。結果が注目されていた一人が、安倍晋三元首相を側近として支え、現在も党三役の政調会長を務める萩生田氏だった。党の会見で配られた資料には、「関連団体の会合に出席しあいさつ」「教団主催の会合に出席」「政治資金規正法上要公開の会費類支出」「選挙でのボランティア支援」の4項目にその名があった。 萩生田氏を巡っては、14年のイベント出席のほかにも、教団との接点が明らかになってきた。今年6月には、直後に控えていた参院選に出馬予定だった生稲晃子氏と、教団の八王子家庭教会を訪問。資金管理団体「はぎうだ光一後援会」と、萩生田氏が代表を務める自民党東京都第24選挙区支部は12〜19年に計6回、教団の関連団体「世界平和女性連合」に計9万円を会費として支出していた。 ただ、萩生田氏は一貫して教団本体との関係を否定してきた。 8月2日の記者会見では、14年のイベント出席を認めつつ「(教団主催と)承知のうえでのお付き合いではなかった」と釈明。生稲氏との教会訪問も、同18日に党本部で記者団の取材に認めたうえで「お付き合いがあったのは『世界平和女性連合』。女性連合の皆さんがお集まりだという認識で行った」と説明した。 世界平和女性連合は旧統一教会の関連団体だが、「(世界平和統一家庭連合と)名称は非常に似ているのでそういう思いはあったが、あえて触れなかった」とも語った。会費は「ボランティア活動をしている団体の応援のため、チャリティーパーティーへの参加費という形でお支払いした」という。証言食い違い こうした説明に、元信者の女性は首をかしげる。「14年のイベントは教団主催で、参加者のほとんどが信者かその家族や知人。一般人の中に教団関係者が交じっているようなものではなかった」。一方、萩生田氏の事務所は今月2日、毎日新聞の取材に改めて「(14年のイベントは)地元支援者の方から『人が集まるので顔を出して』と口頭で連絡があった。会の趣旨や主催者などの詳細を確認しないまま、お声掛けいただいた支援者の方が現場にいるから大丈夫だろうといった安易な形で日程処理を行ったため、会場に伺うまで内容や主催者を存じ上げなかった」と回答した。元信者の女性は「あいさつでは『一緒に神様の国という目標に向かって頑張りましょう』という趣旨のことを話していた」とも語ったが、萩生田氏の事務所は「申し上げた事実はない」と否定した。 そもそも、教会への訪問は生稲氏と行ったのが初めてだったのか。 元信者の女性は「萩生田さんはイベントに限らず教会にもよく来ていた。特に、09年衆院選で落選して12年に国政復帰するまでの浪人中は、月1回ほどの頻度だった」と証言する。当時、教会は八王子市内の別のビルに入居していたが、「そこで、信者を前にあいさつをすることもあった。『皆さんのおかげで頑張れています』という話を聞いた。そういう時は教会幹部に動画や写真を撮ることを固く禁じられた」とも話す。 萩生田事務所は毎日新聞の取材に「世界平和女性連合のイベントや会合に参加したり、当方の国政報告会を開催していただいたりしたことはある。その際の会場は指定されたホテル、雑居ビルやイベントスペースなどがあった」としたうえで、八王子教会がかつて入居していたビルに「12年と17年の2回、国政報告会で伺ったことがある」と認めた。ただ「教会施設であるとの印象を受けたことはない」とし、「月に1度の頻度で教会施設を訪れたという事実はない」と付け加えた。 ただ、こうした説明にも疑問は残る。元信者の女性は「萩生田さんが来る部屋には、統一教会の創始者である文鮮明、韓鶴子夫妻の写真が掲げられていた。教団幹部用の椅子に座る萩生田さんのことを『身内』だと思っていた」と振り返る。6月に生稲氏と訪問した施設の入り口には金色の文字で「世界平和統一家庭連合 八王子家庭教会」と記されていた。「率直に反省」 接点が浮かぶたびに、対応を迫られてきた萩生田氏。8日の党の点検結果公表後、記者団との対面取材には応じなかったが、「いまだ苦しんでいる方がいる点、国会議員として影響を及ぼす可能性がある点に思いが至らなかったことを率直に反省している。関連団体も含めて関係を絶つ」とコメントを出した。【春増翔太】蜜月・旧統一教会と自民党/下 日本、教団の「資金源」 韓国が「主」ゆがんだ教義(毎日)220910https://mainichi.jp/articles/20220910/ddm/012/010/125000c 「今思ったらおかしいが、教義の中で(日本は)韓国を助けるためにあるから、金銭面でも助けないといけなかった」。30代の女性がマイクを手に語る生々しい証言に、議員たちは耳を澄ました。? 8月31日、衆院本館の一室。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治との関係が問題となる中、立憲民主党など野党が開いたヒアリングが行われていた。女性は両親などが教団の信者だった「2世」で、信仰心は既にない。 女性が生まれて間もなく、病弱な親族を抱える悩みを教団が解消してくれると信じた両親と祖母は信仰にのめり込んでいった。「先祖が苦しんでいる」と言われて買った約300万円の弥勒(みろく)菩薩(ぼさつ)像など「霊感商法」の被害や献金は少なくとも1億円に膨らんだ。 韓国経済を揺るがせた1997年のアジア通貨危機の際には、1人当たり160万円の献金を余儀なくされた。女性への取材によると、献金を求める教団が当時説得に使った言葉は「韓国が大変な時は日本が経済的に支援するのが当たり前」。日本が韓国を助けるという構図だ。 その関係は、父親の末路にも見てとれる。がんを患った父は教団の勧めでソウル近郊の清平(チョンピョン)を訪れた。後に、教団本部などさまざまな関連施設が建ち並ぶ聖地だ。父はそこで幹部の霊能者に「病院に行くな。行けば悪霊がつく」と言われ、痩せ細った体で山道整備のため石段を運んだ。 そして清平に通い続けた末、病状が悪化し帰らぬ人となった。「統一教会の言うことはうそだった」。女性はそう感じ、祖母が亡くなったのを機に母と一緒に教団から離れた。女性は、教団を巡る日本のこうした立ち位置についてこう言った。「たかられている」 実際、教団に詳しい専門家は日本について「韓国や世界での教団の活動を支える『資金源』」と異口同音に言う。日本では、霊感商法の事件化や高額献金の強要を巡る訴訟などが社会問題になった一方で、韓国では信者に対する献金の要求は緩く、教団については多数の企業を経営する「財閥」と見なす向きもある。 両国におけるこの落差は、教団の教義が韓国を「主」、日本を「従」と捉えている点にある。旧統一教会は54年にキリスト教系新宗教として韓国で誕生し、日本では64年に宗て、みな一つの真理によって吸収融合」されなければならないとしている。 さらに教義の基本には旧約聖書の創世記にある失楽園のアダムとエバの物語がある。エバにはアダムを堕落させた責任があるという論理で、日本は植民地支配によって「アダム国家」の韓国を堕落させた「エバ国家」であるため、韓国に金銭的にも人的にも仕えることが求められるという。 韓国の雑誌「月刊現代宗教」理事長で、旧統一教会の実情に詳しい釜山長神大神学科の卓(タク)志一(チイル)教授は「教団の一般的な教義では第二次世界大戦を起こした日本などの枢軸国側は『サタン(悪魔)の勢力』で、韓国は日本の被害者だから日本が韓国に補償しないといけないとみなす。献金や霊感商法などで得た多額の金が日本から韓国に渡ったり、信者となった多くの日本人女性が韓国への『結婚移民』となったりしたのは、その教義で読み解くことができる」と解説する。 そのうえで「韓国は宗教の中心であり、全ての金と信者が集まらなければならない場所。日本は、韓国のために経済的かつ人材的な支援をしなければならない場所と位置づけられ、韓国に集まった金を事業のために投じて増やす場所が米国だ」とそれぞれ役割分担があると指摘した。元信者「規制法を」 教団は高額な印鑑などの販売で信者らが相次いで検挙された2009年に「コンプライアンス宣言」を出し、「高額な献金が行われないよう徹底した努力を重ねてきた」(田中富広会長)と主張する。だが、全国霊感商法対策弁護士連絡会によると、10年以降も全国の消費者センターへの相談と合わせて計2875件の被害相談があり、被害額は約138億円に及ぶ。 今も日本が食い物にされている可能性があるにもかかわらず、自民党が今月8日に公表した点検結果では同党所属の国会議員379人のうち、約半数の179人に教団との接点が判明した。桜井義秀・北大大学院教授(宗教社会学)は「根底にある、ゆがんだコリアンナショナリズムこそがこの宗教の本質的問題だ。本来、日本の保守政党とは絶対に相いれない思想を根幹に抱えている。それでも政治家の付き合いが続くのは、票を持ってくるなら誰でもいいという態度だ」と批判する。 野党ヒアリングでマイクを握った女性は、与野党問わず全議員に向けて訴えた。「今望むのは、家庭や人生を壊すような高額献金のない世の中だ。これ以上、私たち家族のように苦しむ人たちを出したくない。高額献金を規制する法律をつくってほしい」 まずは教団との蜜月ぶりが明らかになった自民党が自らうみを出し切り、党派を超えてこうした声に応えなければならない。【田中裕之、山下智恵、ソウル坂口裕彦】
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(了)

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