にいたかやま

小百合の姉君 芦川いづみ 

2024年03月16日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

吉永小百合のご著書「夢一途」が愛読書になりました。
瀬戸内晴美のご著書のように、ご本が著者の化身のようにさえ見えてくる。
吉永の場合は、女優という本業の、道しるべを示してるにすぎないから、映画という夢の世界の扉を開ける必要がある。
現実の世界では、三人姉妹の次女であるが、夢の世界でこの二親等を夢想してみようと思う。

一番目の姉は「芦川いづみ」で彼女のプロフィール

1935 10 06 東京北区田端で誕生 本名 伊藤幸子
1952 松竹音楽舞踊学校入学 映画監督川島雄三の目に入
1953 り「東京マダムと大阪夫人」で銀幕デビュー
1968 六歳年下の藤竜也と格差結婚 芸能界引退 愛称お麦

十五年という原節子より短い芸能生活でしたが、百八本の出演映画と美貌は永遠にファンの宝物です。

吉永小百合と芦川の共演一作目の「霧笛が俺を呼んでいる」での撮影時、芦川はサユリを自宅に招き、舶来のドーランを与えながら「女優にとって一番大切なことは、メークアップですよ」と化粧のイロハを教示した。
「青い山脈」の撮影の時にも「サユリちゃん、朝、もう五分早く起きなさい。お化粧がムラムラよ」と叱られ、今ではお出かけ前三十分位入念にお化粧するのが日課になってる。

夢の世界での演技における二人の関係性は、姉妹か、教師と生徒である。
前者の「若草物語」「四つの恋の物語」と比較して「あいつと私」における吉永の存在感欠如が妙に気になった。
吉永は「夢一途」の中で、次のように釈明してる。
出演しゃのみんなが機関銃のようにセリフを喋らなくてはいけないシーンの撮影の時、前の人の台詞が終わって、私が喋るまで間があいてしまったのです。
「セリフーっ!!」
と中平監督に怒鳴られました、一度ならず二度も。そしてステージの裏で涙がこぼれそうになってた私を、芦川さんが励ましてくれました。
「サユリちゃん、気にしちゃ駄目よ」

後者の「美しい暦」
芦川いづみさん扮する高校の先生を、サユリが自転車に乗せて走るシーンを撮影中の時、彼女の足が肉離れを起こしてしまいました。
大丈夫の小百合もこの時ばかりは、足の痛みと高熱に苦しめられ、一日静養することになった。
この時芦川は、一睡もせずに、額の手拭いを替え、氷枕を詰め直して、「頑張るのよ」と小百合の看病をしたそうである。

「キュウポラのある街」あたりから吉永が主演を演じるようになり、その成長の裏には、観音様のような芦川いづみ先輩の存在があったのです。
小生もぜひ観音様のご利益をとの思いから、主演の映画を鑑賞させていただきました。
必見は「乳母車」と「いのちの朝」です。



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