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私家版・日豪の比較文化人類学 〜群れから抜け出した羊が見たもの〜

家の中のモノ文化 

2014年08月06日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

 新しいアパートに引っ越して来てから4か月が経ち、
ようやく新天地の生活にも慣れて来ました。
移り住んだ所は私たちの終の住処を意識していましたから
快適で、しかもシンプルなライフスタイルを実現できるように
努めて来ました。
 
 ライフスタイルと言っても、趣味や交際などの生活様式は
(私は)すでに十分シンプルになっていますから、
家の中の家具や絵画、置物、それに生活用品、雑貨などのモノを
出来る限り少なくし、余分は持たず、処分するかスペースがあれば
しまい込むようにしてきました。
私たちが逝った時、子供たちにガラクタの山を残したくないという
望みもあるからです。
 
 このブログ今年(2014年)4月14日投稿の「最後の荷ほどき」でも
触れましたが、所帯を持って40年以上も経てば、
身の回りにあるモノの数は気が遠くなるほどの数に上ります。
その結果、居間では数歩も移動すれば、茶箪笥などの家具から
テレビとそのリモコン、スマホとその充電器、雑誌新聞用ラック、
毎日飲む薬の箱・・・等々の他、
文房具、ティッシュペーパーの箱、孫の手、爪楊枝に至るまで
難なく手が届き、
おまけに、壁は絵画や写真、床には観葉植物、棚にはどこかの
観光地で買ってきたこけしやペナント、置物がぎっしり並んでいる・・・。
多くの家庭で極めて普通に見られる日本の原風景でしょう。
 
 下の写真はドイツの写真家ピーター・メンツェルさんが
世界の平均的な家族の家の中のモノを全部見せてもらう企画で
1990年代初頭に撮影し、
「地球家族−世界30カ国のふつうの暮らし」の本に載せたものです。
日本は一目で上の左と分かりますね。その右はアメリカ。
下の左は中国、下の右はモンゴルです。
 



 



 
 こうして見ると、日本の場合は「そうだろうな」と納得でしょうが、
意外にアメリカが少ないのが分かります。
私は海外、欧米で普通の民家を訪れた経験が何度もありますが
実際家の中は家具も少なく、日本の居間のように余分なモノがなく、
すっきりとしているお宅がほとんどでした。
 
 言い換えると、欧米の家庭の室内はつんとした冷たさはありますが、
所帯じみた生活臭が感じられず、ほの明るい照明と相まって
気分まですっきりとなるようなお洒落な空間なのです。
あえて言えば、ホテルに泊ると部屋がとてもシンプルですが、
ちょうどそれと相通ずるレイアウトと装飾と言えばあたっているでしょう。
 
 日本と欧米の家庭のモノの数だけを比べてみると、
私たちは暗澹となりますが、その背景を考えてみると興味深いことに
気付きます。
日本人が農耕の定住民族であるのに対して、欧米人は獲物を
追って移動・遊牧生活をするのが古代からの基本ですから
日本人は家にモノが溜まり、欧米人は移動に邪魔なものは
持たないようにするという生活習慣が現代にまで反映されているのです。
 
今さら欧米の生活スタイルを取り入れようと思っても
DNAに焼き付いた情報は簡単には修正できません。
広い家で収納スペースが大きければそこにモノが溜まるだけ。
でも、身の回りを整理し、余分なモノ持たず、すっきりした家で生活し
身軽になっていた方がお洒落で、後々問題が少ないと、私は思います。
 
 

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