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私家版・日豪の比較文化人類学 〜群れから抜け出した羊が見たもの〜
6−2 動物の楽しみ(その1)
2010年11月29日
テーマ:テーマ無し
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<b>有袋類の宝庫</b><br />
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オーストラリアと言えば誰でも思い浮かべるのがコアラとカンガルーで、エミューやポッサム、それにロリキートなどを挙げる人は観光旅行でこの国を訪れて実際に見たことがあったり、この国の動物に興味のある人でしょう。 <br />
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<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/832549/img_832549_33638235_0?1291031067" alt="&#x0030a4;&#x0030e1;&#x0030fc;&#x0030b8; 1" class="popup_img_370_284 clearFix alignRight"> このうちコアラ、カンガルー、それにポッサムは有袋類と呼ばれ、メスはお腹にポケットのような袋があって、生まれた赤ちゃんをしばらくこの中で育てます。孤立したオーストラリア大陸特有の珍しい動物たちです。<br />
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野生のコアラを見る機会はほとんどありませんが、カンガルーやポッサムは比較的人が住んでいる地域でも生息していて遭遇するチャンスがあります。<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/832549/img_832549_33638235_1?1291031067" alt="&#x0030a4;&#x0030e1;&#x0030fc;&#x0030b8; 2" class="popup_img_370_284 clearFix alignLeft">1996年に初めてこの国を訪れて、サンシャイン・コーストのリゾート、ヌーサでゴルフをした時、プレーの途中でコース専属のプロが追いかけてきて「コアラがいるから見せてあげよう」とコース脇の木立に案内してくれました。枝が分かれたところに灰色の毛の丸い姿があったのでそれがコアラだと分かりましたが、眠っていたのでしょう、あのかわいい顔は見られませんでした。でも、野生のコアラを目の当たりに出来たのは後にも先にもこの時だけです。<br />
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カンガルーはもっとポピュラーです。私たちが住むバデリムの住宅地はまだ自然の森が多く残されていて遠くの木立の中で草を食んでいるのを見ましたし、夜車で我家のガレージに入ろうとした時、ヘッドライトの灯りがカンガルーを照らして双方がビックリしたことがあります。<br />
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余談ですが、若いカンガルーは仕草も顔も本当に可愛らしいのですが、年取ったカンガルーの顔はやはり年季が入っていて貫禄があり、近くで顔を合わせてじっと見つめ会うと、誰か人の顔に似ているようでゾッとすることがあります。<br />
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ポッサムは猫ほどの大きさで、人家の多い地域でも早朝に家の屋根を走り回っていたずらをするそうです。しかし、私たちが最初に住んだ家の通りの名前がポッサムウッドで、フォレスト・パークに隣接していましたが、残念な事に一度もお目にかかったことがありません。<br />
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この有袋類と並んで特長的なのがカモノハシなどの単孔類です。この単孔類は鳥類、爬虫類、魚類と同じように卵を産みますが、母乳で育てるという哺乳類と同じ特徴を持っている珍しい動物です。2005年の愛知万博でオーストラリア館に飾られた巨大なカモノハシのディスプレイをご覧になった方も多いでしょう。こちらでは誰もが知っている動物ですが実際には野生のカモノハシを見る機会はほとんどありません。<br />
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<b>ダンスで歓迎してくれたマグパイ</b><br />
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<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/832549/img_832549_33638235_2?1291031067" alt="&#x0030a4;&#x0030e1;&#x0030fc;&#x0030b8; 3" class="popup_img_258_340 clearFix alignLeft"> 鳥類も多様です。カラスを少し細身にして白の模様が首周りや羽にあるマグパイは住宅地でも良く見かけます。多くの場合、番いで芝の上を歩いています。<br />
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ある日、そのマグパイがいるので急いでパンを持ってきて、それを見せながら呼ぶと道路の向こう側から一直線に私の方へトコトコ走り寄って来ました。こちら側の芝生に着くと、彼女?はなんと踊りだしたのです。横にステップを踏んだり、ジャンプしてくるりと回転したりと、確かにダンスをして私の興味を引いているように見えました。<br />
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最初は少し警戒しているようなので、パンを放り上げてやると彼女は見事に口ばしでキャッチし、すぐに私の掌からパンを啄ばんで行くようになったのです。それ以後、同じように何度もパンをあげていますが、そのダンスは最初の1回だけだったので、私たちを歓迎する挨拶だったのかと思っています。<br />
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<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/832549/img_832549_33638235_3?1291031067" alt="&#x0030a4;&#x0030e1;&#x0030fc;&#x0030b8; 4" class="popup_img_370_277 clearFix alignRight"> 黒の羽に頭が赤、あごに黄色の袋のようなものをぶら下げた七面鳥にそっくりのヤブツカツクリも住宅地や観光地でよく見かけます。こちらの人もブッシュ・ターキーと呼んでいるので私も七面鳥とばかり思っていましたが、図鑑で本当の名前を知りました。私たちの最初の家の庭にも良くやって来るので、ベランダからパンを投げてやると猛スピードで走ってきて食べて行ったものです。オーストラリアとニュージーランド、それにインドネシアの一部にしか棲息せず、森の中に落ち葉で巨大な塚を作ってオスが子育てにまい進するという珍しい鳥だそうです。<br />
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<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/832549/img_832549_33638235_4?1291031067" alt="&#x0030a4;&#x0030e1;&#x0030fc;&#x0030b8; 5" class="popup_img_289_360 clearFix alignLeft"> この他、頭でっかちのワライカワセミ、赤や緑や青の原色が派手なロリキート、湾曲した長いくちばしのクロトキ、河口周辺にいるコシグロペリカンなど、本当に多くの珍しい鳥たちが動物園に行かなくても自然の状態で、しかも私たちの生活の場で見られるのですから嬉しいことです。<br />
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<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/832549/img_832549_33638235_5?1291031067" alt="&#x0030a4;&#x0030e1;&#x0030fc;&#x0030b8; 6" class="popup_img_370_277 clearFix alignRight"> そして、ちょっとうるさいほどですが「ケッ、ケケケケーッ」と鳴くワライカワセミや「ピーポポー、ピーポポー」と綺麗な声、正しい音程で歌う鳥たちの鳴き声で、朝目を覚ますのは何と幸福なことでしょうか。<br />
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<b>庭にオオトカゲが出現</b> <br />
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<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/832549/img_832549_33638235_6?1291031067" alt="&#x0030a4;&#x0030e1;&#x0030fc;&#x0030b8; 7" class="popup_img_370_277 clearFix alignLeft"> 爬虫類は苦手な人が多いでしょうが私も同じです。でもこの国にはトカゲや蛇、ヤモリなどが多くいます。日照りが続いたある夏の日、庭に出てみると花々の鉢植えの所に巨大なトカゲがいたので心臓が飛び出るほど驚きました。全長50センチはあろうかと言うトカゲで薄茶色と濃い茶色の縞があり、蛇のような硬そうな鱗が全身を覆っています。そのトカゲは鉢植えの底から滲み出る水を求めて来たようで、私など意に介せず青い色の舌を出してさかんに飲んでいたのです。後から人に聞いたところ、このトカゲはブルー・タング(青い舌)と呼ばれ、比較的よく見られるということでした。その後も時々庭にこのブルー・タングがいて、逃げて行かないので指で体をつついてみたら、例の青い舌を見せて「フーッ」と音を立てたので、少し機嫌を損ねたのかも知れません。<br />
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蛇はあまり見かけませんがヤモリはとても多く、最初の家にもたくさんいました。夏などベランダに明かりを点けて食事をすると必ず壁や天井にヤモリが出てきて、集まって来る蛾などを捕食します。最初は気持ち悪かったのですが、慣れてくると平気になって、蛾を狙って忍び足で進むヤモリに「そうそう、がんばって」などと声援を送り、蛾に逃げられると「ドジだねー」と同情するほどでした。新しいユニットに引っ越してからは見かけません。このヤモリ、日本で見たものは本当に気味が悪く見るのもいやでしたが、オーストラリアのヤモリは、ひいき目かも知れませんが目がクリクリして、仕草もどことなく可愛らしいのです。ヤモリの姿がこちらの印刷物や様々な図柄に良く登場するのもうなずけます。<br />
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<div class='wiki'>
この項は(その2)に続きます。<br />
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