ウイールマン

千歳空港 

2016年06月26日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

千歳空港 11時55分発  ANA1898便青森行き

この飛行機に乗らなくちゃいけない。これは変更できない格安チケット。
緊張して朝起きる。遅れてはならない便、、 

遅れたら、正規の金額を払って、次の便に乗ればいいと、緊張をほぐす。

やはり早めに行こう。
今回は時間があてにできない、バスでは行かない。

世界にその正確さが響き渡ってる、旧“国電”今はやりのJRだ。

昔日本に久しぶりに帰ってきた時、友人と渋谷に遊びに行った。
遊び飽きて帰るとき,その友人が “おいどうやって帰るんだ?”と
そして言ったのが “もちろん国電で、阿佐ヶ谷まで”と。

そのとき大笑いで、“いまどき国電など走っていない”と。
“そんなバカな、ほれ、ちゃんと走っているじゃないか”と指さすが

そして彼曰く
“馬鹿だね。今はね、あれはJRって呼ぶんだ。国電などもう走っていない”と

あの愛すべき歴史のある“国電”の、愛称が消えてしまった。
さみしい限りだ。

しかし何で日本人は、こうもあの横文字を使いたがるのか。
こっちは、あのうとましい横文字に、悩まされ続けているのに。

そんな事言っても仕方ない。
日本で選挙に行ったことないのだから、政府の決めた事に文句は言えない。

その正確きわまりないJRで、千歳空港に行こう。

ホテルからJR札幌まではタクシーで行く。

近距離だが、荷物をもって迷い物でもしたら大変だ。タクシーに乗り込み駅まで行く。
日本は近代社会だ。何処でもタクシーというものがある。

ロスアンジェルスではタクシーなど、乗ったことはない。
流しのタクシーなどなく、たぶん電話で呼んで、30分ほど待たなくちゃ来ないはず。
もしかしたら永遠に、来ないかもしれない。

あれはニューヨーク市内にあるだけのしろものだ。

そして札幌駅に入る。 しかしどこに行けばいいのか。

前もってホテルで調べてはいたが、、、 駅員さんを見つけ、得意の日本語で
“すみません。あのー 千歳空港はどの様に行ったらいいのでしょうか?”

丁寧に教えてくれた。何番線に行き、何時出発の電車に乗って、何処の駅に降りたらいいと。
今回初めて使い方を習った、SUICAとやらを得意げに使い、改札口をとおる。

これでもう一安心。千歳まで今度は電車で行ける。

行きすがら、昨夜のカニを思い出した。
カニの刺身を食べるのは、生まれて初めてではなかったろうか。

すすき野界隈を歩き、タクシーの運転手さんからゲットした、”氷雪の門”を探す。
途中カニ食べ放題の看板。あの高価なカニを食べ放題なんて。

それに料金も悪くない。心が動く。どうしよう、、、、
年金生活の悲しさ。“食べ放題でこの値段“ なんて看板見たら、もうたまらない。

しかしもしかしたら、もうカニなど食べに来る事は出来ないかも。
それならやはり、美味しいカニを一回でもいいから食べたい。

やはりお勧めのところに行こうと決心した。
そして例のごとく、札幌のカニは期待を裏切らなかった。

これも又例のごとく、
 
“こんなおいしいカニ、食べたことないで始まり。
美味しかった。又カニを食べに来なくちゃ”の心変わりで終わった。

そして電車は走り出す。
電車の窓から見る風景が変わりだす。しかし素敵な街並みだ。
大地北海道の札幌は、とても情緒深い街なのだ。
又ジャズが聞こえてきそうな、、、、 

千歳空港に着く。ここに来たのは2日前。

しかし今回はまた一段と上品にみえた。あの札幌のイメージがそのままつながってる。
素敵な飛行場だ。

チェックインを済ませ、あとは飛行機に乗るだけだ。
しかしまだ時間はある。そして例のごとく爆買いが始まる。

お土産屋に行けば、何もかにも欲しくなる。
さすがマーケテイング先進国。

田舎者が欲しがるお土産が、所せましとならんでる。
少しでも日本経済のお役に立てばと、貧乏人のくせに買い求める。

ひととうり欲望を満足させ,ロビーに向かい、搭乗口に急ぐ。
1898便は少し遅れるとの事、その時間は約15分。

アメリカでは仕事がらよく飛行機に乗った。もう地球を十何周するほど乗った。
そして飛行機が時間どうりに、出発したことなんかあまりない。
遅れるのは当たり前。

ほんとの話だが、時間どうりに出発すれば、乗客から拍手がでる。
そんなおおらかな、ラテン系の国アメリカ。

ある日サンフランシスコからの最終便で、ロスアンジェルスまで乗る事があった。
仕事の関係で最終便に変更。 エアーポートにつき、カウンターでチェックイン。
そしたらユナイテッド曰く、

“その便はキャンゼルだ。次の便は明日の朝“ とあっけない返事。
スタッフは、あっというまに去って行った。
文句も言えず、サンフランシスコの空港で一晩明かす。

アメリカで飛行機に乗るのは、のるかそるかのギャンブルだ。

15分経った。そして約束どうり搭乗開始。

ここでもまたANAの若いスタッフが “お待たせいたしました。遅れて申し訳ありません”
とご挨拶。   

たった15分だ。

上半身を45度にまげ、ていねいなお辞儀。

この時ばかりは 想定内。
こちらは “ご苦労様。有難う”と軽く会釈。

何となく気持ちがいい。なにかいい事をしたときみたいな、爽快な気分だ。

飛行機に乗り込み、一連の事を済ませ、いざ出発だ。

ここでまた驚く、決して忘れられない出来後に遭遇した。
飛行機が滑走路に向け動き出した。

何となく窓の外を見ると、なんと、、、今まで見た事のない光景が、、、、

飛行機には、何人ものスタッフがかかわる。 
パイロット、フライトアテンダント以外の地上員。
各種のスタッフがいる。

そして残った地上員が外に出てきて、一列に並んで見送っている。 
“さようなら。またのおこしを”と手をふっているのではないか。

嬉しくて涙が出てきそうだ。
 
礼儀正しい日本人の、素晴らしさを見た。



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