ウイールマン

Back on the road. 

2016年06月27日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

また走り出す。

あっちこっち体が痛む。腰と足にはまだダメージが残ってる。
しかし出来るだけ早く、走りださないといけない。
それは恐怖感を克服するためだ。

恐怖感はすぐには消えない。記憶の中にあの時のインパクトが、そのまま残っている。

早く走りだして、頭ではなく、体全体であのリズムを、取り戻さないといけない。

走ってあの瞬間の事を、心の中から拭い去る事だ。
恐怖感があって走ると、体が委縮して危ない。

重い体で、走り出す。足が回らない。

ちょっと走ると、まだ汗もかかないうちから心脈数が上がる。息が苦しくなる。

少し休んでまた走り出す。 いつものペースには程遠い。1時間も走り引き上げる。

情けないやら、悔しいやら。

あの相棒のロードバイクはもういない。

今はもう一人の相棒。タイムトライアルのバイクで走る。

このバイクは競技用で、ただひたすらに、一人でタイムを競い合うバイクだ。

決められた距離を、単独でいかに早く走るか。 0.1秒を争うレース。

単独で走るため、空気抵抗を最小限にするように、すべて細目にできている。

フレームもタイヤまで細い。
バランスをとるのは難しい。

少しでもバランスを崩すと、蛇行を始める。
それゆえ、集団で走るのには適さない。

チームと一緒にはトレーニング出来ない。

このバイクは単独でトレーニングするしかない。

一人黙々と走ったが、充実感はなく、敗北感のみだ。

今日もまた走る。昨日の悔しさはまだ残ってる。
あの悔しさを取り戻すには、走るしかない。

それも普段付き合いがあまりない、もう一人の不愛想な相棒。

何時ものお気に入りのトレーニングコースへと、車を走らせる。

ロスアンジェルス飛行場の海側を走る道。

コースに車を走らせると、飛び立つ飛行機が見えはじめる。
尾翼に鶴のマーク、懐かしい日本の飛行機。

何となくうれしくなる。 日本でのあの楽しい事が思い出される。

しかし今は、あの走りを取り戻すまで、ひたすらに走らなくちゃいけない。


気持ちを引き締め、走り出す。 
あのクラッシュ現場を通りぬける。

何も感じない。
あのクラッシュが、遠い昔にあったような、、、、
そして走るうちに記憶から消えていく。

何故か今日は足もよく回り始める。
今まで愛想の悪かった相棒と、いきが合い始めたのか。

走れば走るほど調子が上がり、少しずつ昔の走りを取り戻して来た様子。

足腰はまだ痛いが、充実した痛み。

まだ道半ばかもしれないが、これからも走り続ける。



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吾喰楽さん

ウイールマンさん

こんな爺さんつかまえて、不死鳥なんて、、、

そろそろゴールが見え始めましたよ。

2016/06/28 07:44:27

不死鳥

吾喰楽さん

煽てる訳ではありませんが、凄い精神力ですね〜
無理をしないで、徐々に慣らして下さい。

ところで、私宛のコメント、削除しなくても良かったのに。
返事を書こうとしたら、消えていました。

2016/06/27 14:31:58

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