ウイールマン

まさか坂 

2016年12月09日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

朝暗いうちに起き、この寒空の中いやいや行った早朝トレーニングだが、、、
集合場に行く途中、何度も引き返そうかと。

手がこごえ始め、寒い風が心の中まで吹き抜け始めた。
夜明けの薄暗い中走って来る対向車は、こちらは良く見えないかもしれない。

こんな時に集中力を欠いて走れば、大事故に会うかもしれない。
今はただ前を見て、気をつけて道路の脇を走らなければ。

スランプの始まりはあのクラッシュのようだ。
今まで何回もクラッシュはしたが、自分の不注意でのは初めてだった。

脳震盪をおこし、落車した後の記憶はない。 
今自分が何処にいるかも判らず、ボーっと道路わきに座っていたようだ。

暫くして記憶が戻り始めると、こんな事は何回もあった。
“恐怖感を取り除くためには、また走り出せばいいのだ“ と自分に言い聞かせる。

すぐ後にあのマウントフィギュエロアツアーがある。 
なんとかそれまでケガの回復をしなくちゃと。

最近ろくなことがなかった。
車を運転すれば、事故を起こすし、そしてトレーニング中にこのクラッシュ。 
 
急に年を取ったのか、、、、   もう昔みたいには走れない。
走るのが怖くなり、すべての事を止めようかなんて思い始めていた。

襲いかかる虚脱感。


皆と一緒にいつもの坂を上り始める。

全く気は入ってはいない。 ただ一緒に走るだけ。
ふと皆の顔を見ると、何か精彩がない。

いつもの活気が欠けてるような、、、、
連中もやはり色々な悩みを抱えスランプなのだろうか。

今日はただ皆について行ければいい。

しかしあの若い連中は、いつものように坂の途中からスピードを上げ始めるだろう。

そしたらもうついては行けない。
後はただ一人で走るだけだ。

しかし何故かいまだにスピードはあげてこない。
これならついて行けそうだ!
走り出せば後は無我夢中。  何も考えないで走る。

ふと見るともう坂の頂上についていた。

そして次の坂にさしかかる。
皆何となく緊張感がない。 今日は軽くながすのか。

最後の坂。 皆のスピードが落ち始める。 
若手の連中はスピードを上げて先を走ってる。

何故あの連中に追いつこうとしないのだろうか? 

ここまで離されたら追いつけないかもしれないが、しかしあきらめるにはまだ早い。

何とかその差をつめなくちゃ!

走り出す。

何と一緒に走っていたチームメイトは、ついてきていない。
後ろを振り返ると、どうしたことか皆だんだん後方に消えていく。

そして頂上。

若手の連中がついたばかりだが、負けずにすぐ到着。

そしてチームリーダーのチャーリーが
”今日の走りは凄いじゃないか。 
こちらは必至になって走ったけど、ついて行けなかった“

エッ、、、、 

皆今日はただ流していただけじゃなかったの、、、、

何となくあのクラッシュからのスランプは、ぬけ始めたかもしれないが

しかしまだまだこの先もズーツと坂は続いてるようだ。

”人生上り坂もあれば、下り坂もある。 そしてまさかもある“とある人が言った。


上り坂、下り坂は慣れてきたが、“まさか”には今だ慣れられない、、、、

最近“まさか”だらけの人生になってきたが、
こいつにはいつもコテンパンにやられてしまう。



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