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私家版・日豪の比較文化人類学 〜群れから抜け出した羊が見たもの〜

逆クーデターに決着 

2012年02月27日 外部ブログ記事
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 オーストラリア連邦議会(国会)の与党、労働党は今日(2012年2月27日)午前、
議員総会を開いて党首の選出選挙を行い、
現職の女性首相ジュリア・ギラード(Julia Gillard)が、
対立候補のケビン・ラッド(Kevin Rudd)前外相を圧倒的に抑えて決着しました。
オーストラリアの連邦政府は日本と同様、与党議員が選ぶ党首が首相を務めます。


 オーストラリアはこの1週間ほど首相には現職のジュリア・ギラードが続投か
逆クーデターで首相に返り咲きを狙ったケビン・ラッドが適任なのか、
はたまた、野党保守連合のトニー・アボット(Tony Abbott)なのか、
国中がその話題に沸騰していました。

 日本ではあまり話題にならず、事情が分かりづらいと思いますので
簡単に経過をご紹介します。

 労働党は2007年の総選挙で11年ぶりに政権の座を勝ち取り、
その時党首、すなわち連邦政府首相に選ばれたのがラッド、
彼が副首相に任命したのがギラードでした。

 しかし、次の選挙前の2010年6月、温室効果ガス排出量取引制度の導入法案や
資源関連税の新設案のつまずきなどで、支持率が急激に落ち込んでいました。
この状況で、労働党の党首選挙実施を要求したのがギラードでした。
結果はラッドが自ら立候補を取り下げて、ギラードが党首・首相に選ばれました。
つまり、ギラードはクーデターで権力の座をもぎ取ったのです。

 ギラードは自らの内閣でラッドを外務大臣に指名して政権を運営して来ましたが
支持率は思うようには上がらないまま推移していました。
そして、ついに今月22日ラッドは訪問先のワシントンで連邦外相を辞任し、
党首に立候補すると発表。「逆クーデター」に出たのです。

 まさに二人の確執に決着をつける選挙だったのですが、
マスコミも「Leadership Showdown(党首の決着)」と見出しを付けて
特別放送を組み、様々に分析と予測を紹介し、投票結果を速報しました。

 事前の世論調査などでは一般国民には投票権がないのですが、
ラッドの人気が高く、投票する労働党議員にはギラード支持が多いという結果が
出ていました。
そして、102人の投票の結果ギラード73票、ラッド29票と圧倒的な差で
ギラードが再選され、権力の座を守ったのです。

 それにしても、10日ほど前にはラッドがテーブルを叩きながら汚い言葉で
ののしる場面がユーチューブに投稿されたり、
「顔のない男たち(派閥実力議員)」があからさまに種々妨害をしたというウワサが
あったりして、権力闘争の熾烈さは日本だけではないと感じたのです。


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