ウイールマン

そして秋田 

2016年07月03日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

久しぶりの秋田二ツ井での夜。
宴会もなく、ゆっくり寝れそうだ。

二ツ井はいまだ49年前と同じ顔をしてる。 田んぼもあの時と同じ。
何もかも同じ。ただ彼女の実家がかなりリフォームされ、心地よくなっている。

しかし前の家がなく、空き地になっている。
ここでも過疎化が進んでるようで、心は痛む。
こんなに素晴らしい村なのに。若い人たちは村を出て行ってるのだろう。

日暮れ近くなった夕方、田んぼのあぜ道を歩く。
今は田植えの時期のようだ。年老いた人たちが田植えをしている。

彼女の両親もこのように年老いても、曲がった腰で田植えをしていたのだろう。
雪深い東北の農家に育った彼女。

よく両親が働いている田んぼに行ったそうだ。
しかし両親は、決して手伝えとは言わなかった。

“お前には、こんな事させられねえ。手伝わなくても構わないと”

両親は彼女が東京に就職先を見つけた時、とても嬉しそうだったらしい。
父親も、結納に行ったとき、アメリカに行くと聞いたとき、嬉しかったらしい。

こんな田舎にくすぶっていちゃだめだ!
もっと自由に生きれる所に行け!

猫の額ほどの田んぼを耕す。冬になれば雪が積もり、何もすることがない。
父親は子供5人の家族を養うために、冬は東京に出稼ぎに行ったそうだ。

その猫の額ほどの田んぼには、新しくなえが植えられていた。
秋には美味しい“秋田こまち“ になるのだろう。

次の日の夕方、またあの田んぼにでかける。 明日はここを去らなくちゃいけない。
もう一度あの田んぼを歩いてみたかった。

帰り道、ふと立ち止まると、田んぼに調和しない風景。
若い可愛い女の子が歩いてる。
東京原宿などで見かける、今はやりの、、、

話しかける。
”ここに住んでいるの?“
返事は
“そうです。この近所、あそこの家に住んでます”
ふと聞いてみた。
”こんな田舎がいいの? 東京にはいかないの?“

彼女曰く、皆が仲良く暮らしてる、この村が大好きだ。
都会はあまり好きじゃない。

ずーとここで暮していたいと。

感激した。
そんな生き方もあるのだろう。
田舎でこそ、自然の中で人間らしく、自由に生きれるかも知れない。
故郷を大切にしてほしい。

頑張れ、頑張れ、そんな言葉が出てきた。


明日は、わが故郷、大都会東京に帰る日だ。



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